
没落しかけた田舎の令嬢エルナと、「王室の毒キノコ」と呼ばれる元王太子ビョルン。「問題な王子様」は、賭けから始まったすれ違いだらけの結婚が一度壊れ、本物の夫婦になるまでの物語です。
この記事では、最終回の結末とビョルンが謝るのは何話かを、エルナが流産する場面や家出の理由など、つらい展開の中身とあわせて答えから先に書いています。急ぐ方はQ&Aへ、順を追って読みたい方はネタバレあらすじへ。ネタバレ部分はすべて折りたたんであります。
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「問題な王子様」あらすじ・ネタバレ
作品名:問題な王子様
作者:原作 Solche/漫画 CACTUS
出版社:LINE WEBTOON(LINEマンガ)
ステータス:本編完結
巻数:単行本なし(本編全154話)
連載媒体:LINEマンガ
メディアミックス
原作はSolcheさんの韓国のWeb小説で、本編153話と外伝27話、あわせて全180話で完結しています。漫画版の本編はおおむね原作の本編に沿って進み、外伝にあたる後日談は漫画ではまだ描かれていません。
日本語に翻訳された小説版は、2026年10月時点で見当たりません。アニメやドラマといった映像化の発表もないため、日本語で結末まで追える手段は漫画版の本編になります。
あらすじ ー 田舎育ちの令嬢と「毒キノコ」の王子が駅で出会う
舞台はレチェン王国。父に捨てられ、母方の祖父母のもとで育ったエルナ・ハルディは、祖父バーデン男爵の死をきっかけに、住み慣れた屋敷を失いかけます。財産を継げるのは男子だけという決まりがあり、屋敷は親戚の手に渡ろうとしていたからです。
祖母と屋敷を守るため、エルナは長く会っていない父を頼って首都シュベリンへ向かいます。流行遅れのドレスにスズランを飾った帽子という姿で降り立った駅で、彼女はひとりの青年を目にしました。
その青年こそ、前妻との離婚騒ぎで王太子の座を降り、社交界で「王室の毒キノコ」とささやかれる王子ビョルン・デナイスタです。顔も頭もよく、銀行まで経営しているのに、人の心には興味がないように見える男でした。
純粋で人を疑うことを知らないエルナと、何もかもを勝ち負けで測るビョルン。噂と偏見が渦巻く社交界で、二人の距離は思いがけない形で縮まっていきます。
「問題な王子様」のネタバレあらすじ ー 流産と家出、脱線事故を経て二人が迎える本編の結末
【ネタバレ注意】「問題な王子様」の結末まで読む(タップで開きます)
賭けの的にされた令嬢と、思いがけない求婚(第1〜33話)
祖父バーデン男爵が亡くなり、屋敷は甥のトーマス・バーデンが相続することになっていました。エルナは父ウォルター・ハルディ子爵を訪ねますが、破産寸前の父は娘の美しさに目をつけ、屋敷を買い取る代わりに1年間一緒に暮らすよう持ちかけます。継母ブレンダの手配で社交界に出たエルナは、裕福な男に嫁がせるための「商品」として扱われていきました。そのころビョルンの友人たちは、誰がエルナの心を射止めるかを賭けの対象にしており、ビョルンもその輪の中にいました。
夜景を見るボートからビョルンと一緒に落ちた一件は、前妻グレディスが新聞で語った言葉によって大きなスキャンダルになります。評判を失ったエルナは、幼なじみのパーベル・ロアーと田舎のバフォードへ帰る約束をし、雨の駅でずぶ濡れになりながら待ち続けました。けれど現れたのはパーベルではなくビョルンで、エルナは彼の屋敷で一夜を明かします。第30話でビョルンは周囲が凍りつくなか求婚し、第33話で二人は祝福の少ない式を挙げました。
大公妃の孤独とグレディスの影(第34〜84話)
大公妃になったエルナを待っていたのは、メイドたちの陰口とタブロイド紙の中傷でした。ビョルンは朝帰りを繰り返し、誕生日の約束も守れず、エルナはひとりで出かけた大聖堂のドームに閉じ込められてしまいます。グレディスは世間から「捨てられた被害者」として同情を集めながら、エルナを湖へ呼び出す策略まで仕掛けました。それでもエルナは作法を学び続け、得意の造花を手に、少しずつ王室の人々の信頼を得ていきます。
博覧会では群衆から卵を投げつけられ、ビョルンが身を挺してかばう場面もありました。王妃はエルナの努力を認め、ビョルンの祖母アルセン公爵夫人も彼女の味方になります。第79話からはビョルンがエルナの故郷バフォードを訪れ、祖母との再会や村の祭りを通して、二人は初めて穏やかな時間を過ごしました。ところが新聞に載った大公妃への誹謗を祖母が取っておいたことで、エルナは自分が幸せになれていない現実を思い知らされます。
父の詐欺、賭けの真実、暴かれた不貞(第85〜105話)
ラルスでは、亡き詩人ジェラルド・オーエンの妹が、兄の遺稿を出してくれる出版社を探して歩いていました。同じころシュベリンでは、銀行の融資を断られたハルディ子爵が詐欺で訴えられ、大公妃の父の不祥事として国中が騒ぎになります。エルナは友人たちの会話から、自分がかつて賭けの景品だったと知って泣き崩れ、姿を消しました。パーベルと一緒にいるエルナを見つけたビョルンは、怒りを抑えられずにパーベルへ殴りかかります。
拘置所のハルディ子爵に、ビョルンは「妻に父親はいない」と言い放ち、縁を切る誓約書への署名を迫りました。エルナはこのときすでに身ごもっていましたが、結婚の理由を知っていると告げ、望むなら離婚すると口にします。そこへジェラルド・オーエンの遺稿が出版され、グレディスが結婚前から詩人と関係を持っていたことが国中に知れ渡りました。ビョルンが国益のために沈黙し、悪者を引き受けていたと分かると、民衆はグレディスの肖像画を燃やし、エルナを聖女のようにたたえ始めます。
流産、そしてひとりきりの汽車(第106〜122話)
第106話、ビョルンは銀行で、身ごもった妻に何を贈ればよいかを職員に相談していました。その日、エルナはそれまで我慢してきた痛みのあとに出血し、駆けつけた王妃が苦しい判断を迫られます。デパートでキャンディーを選んでいたビョルンが知らせを受けたのは、すべてが終わったあとでした。第108話、医師からまた妊娠はできると聞かされたビョルンは、部屋にあった赤ちゃん用品を片づけさせます。
体が回復しても、エルナは「次はきっと」という慰めの言葉に息が詰まるようになりました。馬車の中でビョルンは、グレディスとの離婚の真相が国同士の機密だったと打ち明けますが、いちばん近くで苦しむ姿を見ていたのにと、エルナは納得できません。第114話でもう夫を愛せないと気づいたエルナは、次の話で荷物をまとめ、ひとりで汽車に乗ってシュベリンを去りました。残されたビョルンは賭博場と酒に溺れ、喧嘩騒ぎを起こしても「エルナは戻ってくる」と繰り返すばかりです。
雪のバフォードで始まる「恋」(第123〜145話)
妹ルイーゼから、エルナが穏やかに笑って帰らないと告げたと聞かされたビョルンは、第123話でついにバフォードへ向かいます。離婚を求めるエルナを前に、ビョルンは「俺と恋をしよう」と言い出し、何度断られても引き下がりません。第130話では酒場でパーベルと向き合い、あの雨の日に駆け落ちを邪魔したことを謝りました。エルナへの気持ちが恋だったと認めたビョルンは、驚くほど素直になっていきます。
吹雪の夜、ビョルンはどうしても会いたかったとエルナのもとを訪れ、泣き続ける彼女を抱きしめることしかできませんでした。翌日からは侍女リサとエルナに混じって、つやつやの特大の雪だるまを作ります。二人は「子どもの雪だるま」が夕焼けの中で溶けていくのを見届け、エルナは大切にしていたクッキー缶を土に埋めて区切りをつけました。第145話、用が済んだら戻ると言い残してビョルンがシュベリンへ帰った直後、エルナのもとに一通の電報が届きます。
脱線事故の夜に届いた言葉(第146〜154話・本編の到達点)
電報は、アルセン公爵夫人が肺炎で倒れたという知らせでした。エルナはリサと汽車でシュベリンへ向かいますが、悪天候のなか、第147話でその列車が脱線します。駅で待っていたビョルンは現場へ駆けつけ、止める声も聞かずに車両を壊して奥へ進み、エルナの名前を呼び続けました。最後の車両は土砂に埋まり、生存者はいないと告げられたビョルンは、まだ愛していると伝えていないと絶望します。
エルナは事故の直後にリサを連れて外へ逃れており、救護テントで自分もけがをしたまま、ほかの乗客の手当てをしていました。第151話でビョルンはエルナを抱きしめて「愛してる」と告げ、エルナも、とっくに許していたと伝えます。第152話でエルナは「やり直しましょう」と言い、亡くした赤ちゃんのことを二人で忘れずにいようと約束しました。第153話で離婚の話は消え、第154話、スズランの造花を受け取ったビョルンは、駅の群衆の中でエルナを抱き上げて大公邸へ帰り、フィツ夫人が二人を迎えます。
原作小説では ー 外伝で描かれる双子と建国祭
原作小説の本編は漫画とほぼ同じ地点で幕を閉じ、そのあとに外伝27話が続きます。原作小説の外伝では、エルナとビョルンの間に双子の兄妹フレデリックとアリエルが生まれ、かつて人の心に無関心だったビョルンが父親として家族に向き合う姿が描かれます。最終話の舞台は建国祭の当日で、大公一家として王宮のバルコニーに立ったエルナは、大勢の国民の前でビョルンと口づけを交わしました。漫画版では、この後日談はまだ配信されていません。
この展開は第154話。eBookJapanで第154話から読めます。
みさき疑問を解消(Q&A)
読み始める前によく聞かれることと、結末にかかわる疑問をまとめました。ネタバレを含む回答は折りたたんであります。
【⚠️ネタバレ注意】エルナはなぜ流産してしまったのですか?
第106話、ビョルンが身ごもった妻への贈り物を銀行の職員に相談していたその日に、エルナは出血します。それまで感じていた痛みを、お腹の子が育っている証拠だと思って我慢していました。父の詐欺事件、賭けの真実、グレディスの暴露本と騒ぎが続いた夏のことで、第108話でビョルンは流産を知らされます。
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【⚠️ネタバレ注意】ビョルンが謝って二人が復縁するのは何話ですか?
ビョルンは第123話でバフォードへ出向き、第130話ではパーベルにも頭を下げますが、エルナの心はなかなか戻りません。決定的になるのは第147話の脱線事故で、第151話に救護テントでエルナを抱きしめて「愛してる」と伝えます。第152話でエルナが「やり直しましょう」と応え、第153話で離婚の話は消えました。
→ この場面は第152話。eBookJapanで確認する
【⚠️ネタバレ注意】グレディスの嘘はどうやって暴かれたのですか?
ラルスの詩人ジェラルド・オーエンの遺稿を、彼の妹が出版したことで明るみに出ます。グレディスは結婚前から詩人と関係を持っており、ビョルンは国の利益と引き換えにその事実を伏せ、自分の浮気が原因の離婚という汚名をかぶっていました。真相が広まると、第105話で民衆はグレディスの肖像画を燃やし、ビョルンは国のために犠牲になった王子として見直されます。
→ この場面は第104話。eBookJapanで確認する
みさきガチ評価・徹底考察

- フルカラーの作画が最終話まで美しい
- 第123話からの後悔と再出発が丁寧
- 「毒キノコ」の真相で人物の見え方が反転する
- 流産と家出まで、つらい展開が100話以上続く
「みさきの総評」 ー 長い冬の先に、ちゃんと春が来る物語
前半の痛みが長いぶん、雪のバフォードと脱線事故の夜が深く響きます。つらさを抱えたまま読み進める価値のある本編です。
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冷たい王子はなぜ変われたのか ー 三つの転換点から読む

ビョルンの変化は、ある日突然起きたものではありません。物語の中に置かれた三つの転換点をたどると、彼が何を失い、何に気づいたのかが見えてきます。
「王室の毒キノコ」は国のための沈黙だった
序盤のビョルンは、前妻を裏切って離婚した放蕩者として描かれます。社交界の人々も読者も、その評判を疑う理由をほとんど持っていません。
ところが第102話以降、ジェラルド・オーエンの遺稿によって、裏切っていたのはグレディスの側だったと明かされます。ビョルンは隣国ラルスとの関係と国の利益を守るため、汚名を引き受けて黙っていました。この反転によって、序盤の冷たい態度は「何も感じない男」ではなく「感じることをやめた男」の振る舞いとして読み直せるようになります。
注目したいのは、真相が明かされてもビョルンが救われない点です。世間は彼を英雄と呼びますが、妻のエルナだけが何も知らされていませんでした。国のための沈黙が、いちばん近くにいる人への沈黙にもなっていた。その皮肉が、後半の破局へとまっすぐつながっています。
賭けのトロフィーから始まった結婚
二人の結婚の根には、ビョルンの友人たちの賭けがあります。誰がエルナを射止めるかという軽い遊びで、エルナ自身は何も知らないまま「景品」にされていました。
第91話でそれを知ったエルナにとって、ビョルンは救いの手から一転して、自分をトロフィーとして手に入れた人に変わります。追い打ちをかけたのは、問いただされたビョルンの短い返事でした。秘密にするほどのことでもないと受け取れる態度が、エルナの中の何かを決定的に冷やしてしまいます。
一方で、物語はビョルンの側の事情も少しずつ見せていきます。駅で初めてエルナを見たときから、彼もまた彼女の美しさに目を奪われたひとりでした。賭けに加わったのも、掛け金だけが目当てではありませんでした。その気持ちを言葉にできないまま結婚生活を続けた不器用さこそ、題名にある「問題」の正体だと思います。
雪だるまが溶けるまで、なぜエルナは待てたのか?
バフォードでのビョルンは、離婚を求めるエルナに「恋をしよう」と言い出し、断られても通い続けます。けれどエルナがすぐに心を開かないのは当然で、流産の痛みはまだ少しも癒えていませんでした。
ここで効いてくるのが雪だるまです。結婚して間もない冬、エルナはビョルンの帰りを待ちながらバルコニーの手すりに雪だるまを並べていました。同じ雪だるまを、今度はビョルンが一緒に作り、二人で「子どもの雪だるま」が溶けていくのを見送ります。かつてひとりで待っていた時間を、ようやく二人で過ごし直す場面です。
エルナが待てたのは、ビョルンが謝罪の言葉より先に、時間の使い方を変えたからだと考えられます。高価な贈り物ではなく、隣にいて同じものを見ること。脱線事故の夜にあふれた「愛してる」は、その積み重ねがあったからこそ、エルナに届く言葉になりました。
登場人物・キャラクター分析
主要キャラクター
ビョルン・デナイスタ

レチェン王国の王子で、シュベリン大公。かつての王太子ですが、隣国の王女グレディスとの離婚騒ぎで座を弟に譲り、「王室の毒キノコ」と呼ばれています。銀行を経営するほど頭が切れる一方で、人の気持ちを勝ち負けでしか測れない人物でした。妻を失ってから初めて自分の感情に名前をつけ、なりふり構わずエルナを追いかけるようになります。
エルナ・ハルディ

田舎のバフォードで祖父母に育てられた令嬢で、結婚後はエルナ・デナイスタとして大公妃になります。造花づくりが得意で、人を疑うことを知らない素直な性格です。中傷にも夫の冷たさにも耐え続けた末、流産を経て自分の意思で夫のもとを去りました。我慢するだけの妻から、自分の言葉で向き合う女性へと変わっていく姿が後半の見どころです。
グレディス・ハードフォート

隣国ラルスの王女で、ビョルンの前妻です。世間からは夫に裏切られた悲劇の王女として同情を集め、エルナを再婚の邪魔者として追い詰めていきました。詩人ジェラルド・オーエンの遺稿によって結婚前からの関係が明るみに出ると、民衆の怒りは一気に彼女へ向かいます。
パーベル・ロアー
エルナの幼なじみの青年で、バフォードの屋敷には彼が描いたエルナのスケッチが何枚も飾られていました。シュベリンで孤立するエルナを支え、一度は一緒に故郷へ帰る約束もしています。初恋だったことを認めながらも、今は妹のような存在だとビョルンに語る誠実な人物です。
レオニード・デナイスタ

ビョルンの双子の弟で、レチェン王国の王太子です。品行方正で落ち着いた性格で、エルナからの手作りの花束を心のこもった贈り物として受け取りました。荒れていく兄を叱り、遺稿の一件では真っ先に本を届けるなど、陰で兄を支え続けます。
脇を固める重要人物たち
フィツ夫人

大公邸を取り仕切る女性で、エルナの家出のあとは口外を禁じて屋敷を守りました。最終話で二人を出迎える表情に、長い年月の思いがにじみます。
リサ

エルナの侍女で、どんな噂が流れても「お嬢様が大好き」と言い切る味方です。大公邸を辞めてバフォードへ向かい、脱線事故にも一緒に巻き込まれました。
ルイーゼ

ビョルンの妹で、グレディスを親友だと信じてエルナにつらく当たっていました。真相を知ったあと、自分からバフォードへ謝りに行きます。
アルセン公爵夫人
ビョルンの母方の祖母で、早くからエルナの味方になった人です。彼女の肺炎を知らせる電報が、終盤の脱線事故へとつながります。
バーデン男爵夫人

エルナの母方の祖母で、田舎の屋敷で孫を大切に育てました。普通の令嬢として育てなかったことを悔やみ、祭りにも行かせなかったことをエルナに謝ります。
ウォルター・ハルディ
エルナの実の父で、ハルディ子爵です。娘を金で売り込もうとしたうえ、大公の義父という立場を振りかざし、ついには詐欺で逮捕されました。
ジェラルド・オーエン
ラルスの天才詩人で、作中ではすでに亡くなっています。妹が世に出した彼の遺稿が、グレディスの秘密を暴く鍵になりました。
トーマス・バーデン
バーデン男爵の甥で、男子にしか相続を認めない決まりによって屋敷を継ぐはずだった親戚です。彼の存在が、エルナをシュベリンへ向かわせるきっかけになりました。
読者の評価 ー 「つらい」と「美しい」が同じ熱量で届く作品
ポジティブな声 ー 作画と、崩れていく王子の告白
いちばん多いのは絵の美しさを挙げる声で、「いちばん美しい漫画かもしれない」「コミックスで手元に置きたい」という感想が見られます。衣装や表情の描き込みが最終話まで落ちないことは、長いタテヨミ作品では大きな強みです。
海外の読者からは、正気に戻ったビョルンが自分の未熟さを打ち明ける場面や、雪のシーン、列車での和解が本当に美しかったという声も届いています。「後半の逆転を知っているから、今のつらい展開にも耐えられる」という感想もあり、結末を知ってから読む人が多い作品だと分かります。
ネガティブな声 ー 「後悔が足りない」は、深く感情移入した証
反対に、エルナが受けた冷遇があまりに生々しく、読んでいて胸が痛くなったという感想も少なくありません。エルナの傷の大きさに比べて、ビョルンの後悔が見合っていないと感じた読者もいました。二人が惹かれ合う理由の描写が足りないという指摘も見られます。
ただ、こうした不満の多くは、それだけエルナの側に立って読んだからこそ出てくるものです。後悔の長さよりも、ビョルンが時間の使い方を変えていく過程に目を向けると、復縁の場面はまた違って見えてきます。重い展開が苦手な方は、この記事で結末を確かめてから読み始めるのもひとつの方法です。
「問題な王子様」を一番お得に読む方法・まとめ
まとめ ー 壊れた結婚を、もう一度はじめからやり直す物語
「問題な王子様」は、賭けとスキャンダルから始まった結婚が、流産と家出でいったん壊れ、雪のバフォードで少しずつ結び直されていく物語です。題名どおりの問題だらけの王子が、妻を失って初めて自分の気持ちと向き合う後半は、前半の痛みがあるからこそ響きます。
「王室の毒キノコ」の真相が明かされるとき、序盤から積み重ねられた冷たい言葉の意味が一気に変わります。フルカラーの美しい作画は、華やかな宮廷の場面にも、吹雪の夜の静けさにも同じように手が込んでいました。
本編は第154話で完結しているので、途中で止まる心配なく最後まで読めます。つらい展開が続く時期もありますが、二人が駅の群衆の中を大公邸へ帰っていく最終話まで、ぜひ見届けてください。
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