隠れ腐女子のOLと重度のゲーマー。一見不釣り合いな2人の恋模様を描くラブコメディ。職場では普通のOLを演じる桃瀬成海と、幼なじみの二藤宏嵩。共通の趣味を軸に育まれる不器用な恋愛と、周囲の個性豊かなキャラクターたちとの交流が織りなす、笑いと共感を誘う物語。趣味と恋の両立に奮闘する姿に、あなたも思わず応援したくなるはず。
「ヲタクに恋は難しい」はどこで読める？
「ヲタクに恋は難しい」は2014年から2021年まで「pixiv」と「comic POOL」にて連載。
11巻完結。
2018年4月テレビアニメ化。2022年2月7日 実写映画が公開。主演は高畑充希、山崎賢人。
以下の方法で読むことができます
- 電子書籍：Kindle、eBookJapan、ブックライブなどで配信中。
多くの電子書籍ストアでは、無料で試し読みできます。 - 紙の書籍：全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。
11巻完結
作品基本情報
タイトル：「ヲタクに恋は難しい」
漫画：ふじた
ジャンル：
ラブコメディ
社会人恋愛漫画
オタク文化をテーマにした作品
ターゲット読者層：
20代〜30代の若手社会人
アニメやゲームなどのオタク文化に親しみのある読者
恋愛や職場での人間関係に興味がある読者
男女問わず楽しめる作品だが、特に女性読者に人気
登場人物
桃瀬 成海（ももせ なるみ）
本作の主人公の一人で、25歳の女性です。隠れ腐女子であり、会社では普通のOLを演じています。前の職場で恋人にヲタクであることがばれて振られた経験から、現在の会社ではヲタクであることを隠しています。
成海は漫画、ゲーム、アニメなど、幅広いジャンルに興味を持つヲタクで、特にBL（ボーイズラブ）を愛好しています。同人誌を作成する趣味もあり、一定のファンを持っています。仕事面では、お茶出しもうまくできないダメOLとされていますが、限定版のグッズや書籍が発売される日には仕事を早く終わらせる集中力を発揮します。
二藤 宏嵩（にふじ ひろたか）
成海の幼なじみで恋人となる男性です。ゲーム特化型のヲタクで、特に格闘ゲームやFPSなどのレベリングが不要なゲームを得意としています。普段は無口でクールな印象を与えますが、メールではヲタク用語を連発する饒舌な一面も持っています。
宏嵩は人の顔と名前を覚えることが非常に苦手で、隣の席にいる同期の名前さえ覚えていません。一方で、ゲームに関しては細部まで記憶できる能力を持っています。タバコを吸う習慣があり、長時間吸えない状況では禁断症状が出るほどです。
樺倉 太郎（かばくら たろう）
成海と宏嵩の会社の先輩社員です。一般以上ヲタク未満の「ゆるいヲタク」で、メジャーな漫画やアニメを楽しむ程度のヲタク趣味を持っています。ヒーローものや美少女ものなど、オーソドックスなジャンルを好みます。
仕事面では頼れる上司として描かれていますが、怖い顔と言動のために周囲から距離を置かれがちです。実際は繊細な一面も持っており、怖い話や幽霊が苦手という意外な一面もあります。
小柳 花子（こやなぎ はなこ）
成海の会社の先輩社員で、樺倉太郎の恋人（後に妻）です。舞台や演劇など三次元のエンターテイメントを好むヲタクで、コスプレイヤーとしても活動しています。特に男性キャラクターのコスプレを得意としています。
外見はクールな印象を持つ女性として描かれていますが、実際はBLも嗜む多趣味なヲタクです。成海とはBLの趣味で意気投合し、親密な関係を築いています。
二藤 尚哉（にふじ なおや）
宏嵩の弟で19歳の大学生です。兄とは対照的に、ヲタクではなく社交的な性格の持ち主です。人とのコミュニケーションが得意で、明るく爽やかな印象を与えます。
尚哉は物語の中で、桜城光という同級生と出会い、友情を育んでいきます。当初、光を男性だと勘違いしていましたが、徐々に彼女の本当の姿に気づいていきます。
桜城 光（さくらぎ こう）
二藤尚哉の同級生で、女子大学生です。長身でショートヘア、眼鏡をかけた外見から、しばしば男性に間違えられます。ゲームヲタクで、特にソロプレイを好む内向的な性格です。
光はコミュニケーションが苦手で、当初は尚哉との交流にも戸惑いを見せます。しかし、尚哉との友情を通じて少しずつ社交性を身につけていく様子が描かれています。
千葉
桃瀬成海と同じ会社に勤める同期の女性社員です。彼女は恋愛映画が好きで、スイーツやコスメに精通しているなど、女子力が高い特徴を持っています。また、食事の前にはインスタ映えする写真撮影を欠かさないという現代的な一面も見られます。
成海や小柳花子と仲が良いですが、彼女らがヲタクであることは知りません。
用語集
ヲタク
特定の趣味や文化に強い興味を持ち、それに没頭する人を指します。主人公の桃瀬成海は隠れ腐女子（BL作品のファン）であり、二藤宏嵩はゲームオタクです。物語では、ヲタクであることを隠す苦労や、ヲタク同士の恋愛の難しさが描かれています。
腐女子
男性同士の恋愛を描いたBL（ボーイズラブ）作品を好む女性のことを指します。主人公の桃瀬成海は隠れ腐女子で、会社では自分がヲタクであることを隠しています。BLの趣味は彼女の重要な一面であり、物語の中で様々なエピソードを生み出す要因となっています。
コミケ
コミックマーケットの略称で、同人誌即売会の代表的なイベントです。この作品では、キャラクターたちがコミケに参加するエピソードがあり、ヲタク文化の重要な要素として描かれています。成海が初めてコスプレでコミケに参加する場面など、キャラクターの成長や関係性の変化を示す重要な舞台となっています。
オンラインゲーム
インターネットを通じて複数のプレイヤーが同時に参加できるゲームのことです。二藤宏嵩はゲームオタクで、特にオンラインゲームを好んでいます。物語の中では、キャラクター同士の交流や関係性の深まりを表現する手段としてオンラインゲームが使われることがあります。
コスプレ
アニメやゲームのキャラクターに扮装することを指します。この作品では、小柳花子がコスプレイヤーとして活動しており、成海も初めてコスプレに挑戦するなど、重要なイベントとして描かれています。コスプレを通じて、キャラクターたちの趣味や個性が表現されています。
沼
ある趣味や作品にどっぷりとはまり込んでしまった状態を指すスラングです。この作品では、キャラクターたちが新しい趣味や作品に「沼る」（はまり込む）様子が描かれ、ヲタク文化の一面を表現しています。
推し
特に応援しているキャラクターや人物のことを指します。ヲタク文化において重要な概念で、この作品でもキャラクターたちが自分の「推し」について語る場面があります。「推し」への思い入れは、キャラクターの個性や価値観を表現する要素として使われています。
あらすじ
隠れヲタクOLと幼なじみの再会
隠れ腐女子のOL・桃瀬成海は、転職先の会社で幼なじみの二藤宏嵩と再会します。ゲームオタクの宏嵩は、うっかり同僚の前で成海がヲタクであることを話してしまいます。ヲタクであることを隠していた成海は焦りますが、先輩社員の樺倉太郎と小柳花子に見守られながら、宏嵩との関係を深めていきます。成海は前の職場で同僚だった彼氏にヲタクがばれて振られた経験があり、今の会社では同じことが起こらないようにヲタクを隠していたのでした。
ヲタク同士の恋の始まり
成海と宏嵩は、同じヲタク同士として意気投合し、よく一緒に飲みに行くようになります。そのうち二人は恋人として付き合い始めます。しかし、ヲタク同士で不器用な二人がまじめに恋愛するのは難しく、ついついふざけてしまうのです。二人の関係は、お互いの趣味を理解し合いながら、少しずつ深まっていきます。成海は宏嵩とゲームを楽しみ、宏嵩は成海のBL趣味を受け入れるなど、お互いの趣味を尊重し合う関係を築いていきます。
先輩カップルの恋愛模様
成海と宏嵩の恋愛を見守る先輩社員の樺倉太郎と小柳花子も、実はカップルでした。
二人は高校時代からの付き合いで、バレーボール部での出会いがきっかけでした。樺倉はライトなヲタクで、小柳は樺倉の影響でヲタク趣味に目覚めていきます。二人は喧嘩が絶えませんが、お互いを理解し合い、支え合う関係を築いています。樺倉と小柳のエピソードは、成海と宏嵩の恋愛の参考になったり、対比となったりしながら物語を彩ります。
ヲタク仲間との交流
成海と宏嵩、樺倉と小柳の4人は、仕事帰りによく一緒に飲みに行ったり、休日にはゲームセンターや本屋に行ったりして過ごします。
ヲタクトークに花を咲かせ、時にはBLの話で盛り上がったり、ゲームの攻略法を議論したりします。4人それぞれが異なるジャンルのヲタクであることから、お互いの趣味を紹介し合ったり、新しい趣味に挑戦したりする様子が描かれます。この交流を通じて、それぞれのキャラクターの個性や関係性が深まっていきます。
宏嵩の弟・尚哉の登場
宏嵩の弟である二藤尚哉が登場します。尚哉は兄とは対照的に非ヲタクで、爽やかな性格の持ち主です。大学生の尚哉は、カフェでアルバイトをしており、そこで桜城光という女子大生と出会います。
しかし、尚哉は光を男性だと勘違いしてしまいます。尚哉と光の関係は、成海と宏嵩のカップルとは異なる恋愛模様を描き出し、物語に新たな展開をもたらします。尚哉の純粋さと光のコミュニケーション苦手な性格が、二人の関係をゆっくりと進展させていきます。
成海と宏嵩の初デート
成海と宏嵩は、普通のカップルのようなデートをしようと遊園地に行くことになります。しかし、いつもヲタクトークに花を咲かせている二人は、デート中にヲタク発言をしたら罰金というルールを作ります。遊園地では、成海がホラーアトラクションで怖がる姿や、宏嵩が成海の手を握ろうとして緊張する様子など、普通のカップルらしい一面も見せます。デートの最後には、成海が宏嵩にピアスをプレゼントし、二人の関係がより深まったことを感じさせます。このデートを通じて、二人はヲタクとしてだけでなく、恋人としての関係も築いていくことを実感します。
コミケでのコスプレデビュー
成海は、小柳の勧めでコミケでのコスプレデビューを決意します。初めてのコスプレに緊張する成海を、宏嵩や樺倉、小柳が励まします。成海は『Fate/Grand Order』のぐだ子のコスプレを披露し、小柳は巌窟王のコスプレで登場します。コミケでの経験を通じて、成海はヲタク趣味をより深く楽しむようになり、自分の趣味に対する自信を深めていきます。また、このイベントを通じて4人の絆がより強くなり、お互いの趣味を尊重し合う関係が築かれていきます。
樺倉と小柳の結婚
樺倉と小柳の関係も大きな進展を見せます。樺倉は小柳にプロポーズし、二人は結婚を決意します。結婚式の準備を進める中で、二人はコスプレをするかどうかで意見が分かれますが、最終的にはお互いの気持ちを尊重し合いながら、自分たちらしい結婚式を挙げることになります。
結婚式当日、樺倉はタキシード姿で、小柳はウェディングドレス姿で登場し、成海たちの祝福を受けます。この結婚を通じて、ヲタク同士の恋愛が幸せな結婚に至る可能性が示されます。
尚哉と光の関係の進展
尚哉と光の関係も、少しずつ進展していきます。光が女性であることに気づいた尚哉は、戸惑いながらも光との友情を大切にしようとします。二人はオンラインゲームを通じて交流を深め、お互いの気持ちを少しずつ理解していきます。
尚哉は光のコミュニケーション苦手な面を理解し、光は尚哉の優しさに心を開いていきます。二人の関係は、成海と宏嵩のような恋愛とは異なる形で発展していき、友情と恋愛の境界線上で揺れ動く若者の心情が描かれます。
リモート飲み会での交流
新型コロナウイルスの影響で、成海たちはリモート飲み会を開催することになります。
画面越しではありますが、4人は変わらずヲタクトークに花を咲かせます。成海は前髪を下ろしたメガネ姿で登場し、宏嵩はパンツ一丁の姿で参加するなど、それぞれの素の姿が垣間見えます。
樺倉と小柳の新婚生活の様子も話題に上がり、みんなで盛り上がります。この飲み会を通じて、離れていても変わらない4人の絆が描かれ、ヲタク仲間との交流がそれぞれの生活に欠かせないものになっていることが示されます。
結末
それぞれのカップルが自分たちなりの幸せを見つけていく様子で締めくくられます。
成海と宏嵩、樺倉と小柳、そして尚哉と光、それぞれが自分たちのペースで関係を深めていきます。ヲタクであることを隠さずに生きることの大切さ、お互いの趣味を尊重し合うことの重要性が描かれ、「ヲタクに恋は難しい」けれど、決して不可能ではないということが示されます。
最後まで笑いと感動が絶えない展開で、読者を楽しませてくれる作品となっています。
見どころ
リアルなオタク恋愛模様
この作品の最大の魅力は、オタクたちの恋愛を等身大で描いているところです。主人公の成海と宏嵩のカップルを中心に、オタク同士の恋愛がリアルに描かれています。趣味を隠さずに付き合える喜びや、オタクならではの会話の楽しさが伝わってきます。例えば、デートでヲタク発言を禁止にするシーンは、オタクあるあるを感じさせつつも、二人の関係性の進展を感じられる印象的な場面でした。
個性豊かなキャラクター
登場人物たちの個性が際立っていて、読んでいて飽きません。特に、樺倉先輩と小柳さんのケンカップルぶりが秀逸です。表面上はいつも喧嘩していますが、お互いを理解し合っている様子が温かく描かれています。また、宏嵩の弟・尚哉と光のピュアな関係性も、読んでいて心が和みます。キャラクター同士の掛け合いが絶妙で、ついつい読み進めてしまいます。
オタク文化への深い理解
作者のオタク文化への深い理解が随所に感じられます。コミケの描写やゲーム用語の使い方、BL談義など、オタクの日常が細やかに描かれています。オタクの方はもちろん、オタク文化に馴染みのない方も、新しい世界を覗き見る楽しさを味わえるでしょう。特に、成海のコスプレデビューのエピソードは、オタクの情熱と不安が絶妙なバランスで描かれていて印象的でした。
テンポの良いストーリー展開
この作品のテンポの良さも魅力の一つです。日常のちょっとした出来事から、大きなイベントまで、バランス良く盛り込まれています。例えば、社員旅行のエピソードでは、普段見られない登場人物たちの一面が垣間見えて興味深かったです。また、樺倉先輩と小柳さんの結婚式のシーンは、長年の読者にとって感動的な場面だったのではないでしょうか。
成長していくキャラクターたち
登場人物たちの成長も、この作品の大きな見どころです。特に、主人公の成海と宏嵩の関係性の変化が丁寧に描かれています。最初は趣味が合うだけの関係でしたが、徐々にお互いを理解し合い、支え合う関係に発展していく様子が感動的です。また、尚哉と光の関係性の変化も、読者の心を掴んで離しません。彼らの純粋な感情の描写に、思わずキュンとしてしまいます。
『ヲタクに恋は難しい』は、オタクの日常と恋愛を等身大で描きつつ、人間関係の機微や成長を丁寧に描いた作品です。オタクの方もそうでない方も、共感できる部分が必ずあるはずです。ぜひ一度、手に取ってみてください。
アニメ化
放送期間：2018年4月から6月にかけて、フジテレビ系列の「ノイタミナ」枠で放送されました。
声優陣：
- 桃瀬成海役：伊達朱里紗
- 二藤宏嵩役：伊東健人
- 小柳花子役：沢城みゆき
- 樺倉太郎役：杉田智和
- ナレーション：悠木碧
監督：平池芳正
漫画との違い：
- アニメでは1話で主人公カップルが付き合い始めるなど、展開のテンポが漫画と比べて速い印象があります。
- 漫画ほど細かいオタク文化の描写がない可能性があります。アニメでは、より広い視聴者層に向けて内容が調整されている。
- アニメならではの演出や音楽の効果により、キャラクターの魅力や関係性がより際立っている部分がある。
視聴者の反応：
- キャラクター1人1人の魅力が高く評価されている。
- 原作漫画のファンからは、アニメ版も楽しめるという意見が多い。
- 実写映画版と比較して、アニメ版の方が面白いという感想が多い。
- ラブコメディとしての要素よりも、キャラクター同士の関係性や日常の描写を楽しむ視聴者が多い。
全体として、アニメ版「ヲタクに恋は難しい」は原作の魅力を活かしつつ、アニメならではの演出で多くの視聴者を楽しませた作品だと言えそうです。
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映画化
公開情報：2020年2月7日
キャスト
- 桃瀬成海：高畑充希
- 二藤宏嵩：山崎賢人
- 小柳花子：菜々緒
- 樺倉太郎：斎藤工
- 坂元真司：賀来賢人
- 森田悠季：今田美桜
- 未来：若月佑美
- バーのマスター：ムロツヨシ
- 石山邦雄：佐藤二朗
- 内田真礼：内田真礼
映画の特徴：
- 原作漫画やアニメ版とは異なり、ミュージカル要素が追加されています。
- コメディタッチで描かれており、ヲタク文化を題材にしています。
- 豪華キャストが起用されています（賀来賢人さん、ムロツヨシさん、佐藤二朗さんなど）。
- 高畑充希さんと山崎賢人さんのキスシーンが話題になりました。
視聴者の感想：
- ヲタクの独特なコミュニケーションが面白いと感じた人が多いようです。
- ミュージカルパートについては賛否両論があるようです。
- 原作ファンからは原作との違いを指摘する声もあるようです。
- 俳優陣の演技力を評価する意見が多いようです。
この映画は、ヲタク文化を題材にしながらも一般層にも楽しめるよう工夫されています。
感想・考察
ヲタク同士の恋愛の難しさと面白さ
ヲタク同士の恋愛の難しさと面白さを強く感じました。主人公の成海と宏嵩は、お互いのヲタク趣味を理解し合える関係ですが、同時にそれが恋愛を難しくしている要因にもなっています。例えば、デートでヲタク発言を封印しようとするも、つい趣味の話で盛り上がってしまうシーンがあります。これって、ヲタクあるあるだなって思いました。
でも、そんな二人の関係性がすごく魅力的で、お互いを理解し合える関係って素敵だなって思います。ヲタクだからこそ分かり合える部分があって、それがこの作品の魅力の一つになっているんです。結局、恋愛って相手のことを理解し、受け入れることが大切なんだなって、改めて感じました。
リアルなオタク描写がツボ
この漫画の魅力は、リアルなオタク描写にあると思います。作者のふじたさんは、オタクの心理や行動をすごく細かく、そして的確に描いているんです。例えば、成海が推しキャラの死に落ち込むシーンとか、宏嵩がゲームに没頭して周りが見えなくなるシーンとか、すごく共感できました。
特に印象的だったのは、コミケのシーンです。準備から当日の様子まで、細かく描かれていて、まるで自分がコミケに参加しているような気分になりました。オタクの熱量や緊張感、そして楽しさがリアルに伝わってきて、思わず「わかる！」って声を出しちゃいそうになりました。こういうリアルな描写があるからこそ、オタクじゃない人も楽しめる作品になっているんだと思います。
キャラクターの成長と関係性の変化
キャラクターたちの成長と関係性の変化がすごく印象的でした。特に、主人公の成海と宏嵩の関係が、単なるヲタク友達から恋人へと変化していく過程が丁寧に描かれていて、心温まりました。
例えば、宏嵩が成海のために少しずつ変わろうとする姿や、成海が宏嵩のゲーム趣味を理解しようと努力する様子など、お互いを思いやる気持ちが伝わってきて、すごく素敵だなって思いました。また、樺倉と小柳のような脇役カップルの関係性の変化も面白くて、彼らの結婚式のエピソードは感動的でした。
キャラクターたちが少しずつ成長していく様子を見ていると、自分も何か頑張りたくなる気持ちになります。恋愛だけでなく、人間関係全般について考えさせられる作品だなって感じました。
ヲタク文化への優しいまなざし
作者のふじたさんのヲタク文化への優しいまなざしを感じました。ヲタクを単なる変わり者として描くのではなく、一人一人が個性豊かで魅力的な人間として描かれているんです。
例えば、成海の腐女子としての一面や、宏嵩のゲームヲタクとしての没頭ぶりなど、それぞれのキャラクターのヲタク的な特徴が愛情を持って描かれています。また、ヲタク用語や文化的な要素も自然に盛り込まれていて、ヲタクの読者にとっては「わかる！」と思える場面が多いんです。
でも、ヲタクじゃない人にとっても、キャラクターたちの人間性や恋愛模様が魅力的に描かれているので、楽しめる作品になっています。ヲタク文化を通して、人間の多様性や個性の大切さを伝えているような気がして、すごく好感が持てました。
読者の声
アニメのOADまで見たら印象が変わる
美男美女のオタク４人のラブコメです。オタクに恋は難しいという要素は殆どなく、オタクとしては理想的な恋愛ですね。
タイトルから想像する内容とあまりにかけ離れているのは確かですが、それを補って余りあるほど良い作品です。
正直、漫画を読んだ時はそこまで印象に残るものは無かったのですが、アニメをOADまで含めて見るとキャラに愛着がわいてきて、また一味違う印象になります。
樺倉カップルが素晴らしいですね。最初（オープニングの作り）からアニメスタッフが樺倉・小柳推しなのは薄々感じていましたが、まんまと罠にかかりましたｗ
アニメ、面白かったです。A-1 Picturesさん、作者さん、ありがとう。
Amazonより引用
どんどん面白くなっていく
表紙を飾る2人の結婚式がヲタ同士のカップルでも十分ありえそうな話で突飛しすぎでもなくただの少女漫画でもなくこれぞ「ヲタ恋」かなと。
主人公がこの先どう宏嵩と進展していくのかが難しいかもだけれど、恵方巻き全方位とかしてる2人なのでこのまま楽しくヲタらしく突き進んでほしいような笑
個人的には尚ちゃんとこーくんの恋の行方が甘酸っぱくドキドキします。両片想いってなんでこんなに見てる側は楽しいのだろうか笑
引っ込み思案だったこーくんが外の世界に行くことをよかったと思うどころかモヤモヤしてしまう尚ちゃんに大声で「それはこーくんのことが好きだからだよ！」と言ってやりたい。自分だけが知っていた良さや一面なのに、好きな子がどんどん素敵になっていったらそりゃモヤモヤするよなぁ。尚ちゃんが自ら「天使じゃなかった」と言ったのはすごく大きいと思いました。
と思ってたら後半伝えたいことがあるとかー！
これは期待していいのか？また見当違いなことになったらどうしようとも思いますが、そこは尚ちゃんに男を見せて欲しいですね。
恋だと気づかないよう気づかれないようモダモダする姿がたまりません。
くっつく2人を待ち望んでますが、何だかんだ今が1番楽しいんだよなぁとも思ったり。笑
Amazonより引用
大団円の最終巻！
ハッピーエンドです！
それぞれにとって、本当に良かった。
6年間になるんですね〜感慨深い。
1巻目が単行本化決まる前から追っかけていた私も社会人数年目です。
マイルドヲタクであることを隠してますが、もはや周りでは隠すことではなくなってきて、興味のあることは共有すればいいじゃん、趣味に費やそうよ、という雰囲気がどんどん広がっているように感じる今日この頃です。
それでも、ずっと隠してきた身としてはハードル高いんですよね。共感。
ヲタクに恋は難しいのみんなと一緒に歳を重ねて、一緒にどの巻も楽しんできました。
誰かが気持ちを代弁してくれる、そんな漫画です。大好きです。
まだまだ読みたい気持ちもありますが、1巻から読んできて大満足の最終巻です！
本当にお疲れ様でした。どのキャラクターも最高です。
ありがとうございました！！
Amazonより引用
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作者について
ふじた
日本の漫画家。大阪総合デザイン専門学校マンガ学科卒。専門学校卒業後、持ち込み活動を経て、2012年に上京。１年間漫画家アシスタントとして活動する。2014年よりイラスト投稿サイト「pixiv」にて『ヲタクに恋は難しい』を発表。同作は人気を博し、2015年には一迅社より単行本化され、商業デビュー作となった。同年11月6日に一迅社とpixivのWEBマンガ配信サイト「comic POOL」がオープンし、以降は同サイトにて連載化。テレビアニメ化や実写映画化などのメディアミックスも行われている。
別作品：ヴィラン
SNSリンク
「ヲタクに恋は難しい」まとめ
- 連載状況：「ヲタクに恋は難しい」は2021年7月16日に完結した
- 作者：ふじた
- コミックス情報：全11巻完結
- 読むには：割引クーポンを使えば、eBookJapanでお得に読める
- 受賞歴：第1回「次にくるマンガ大賞」本にして欲しいWebマンガ第1位を獲得
- 関連情報：
2018年4月から6月にかけてテレビアニメ化された
2020年2月7日に実写映画化された - 作品の魅力：
ヲタク同士の恋愛を描いた独特の世界観
コメディとラブストーリーのバランスが良い
ヲタク文化を詳細に描写し、共感を得やすい - キャラクター：
桃瀬成海：隠れ腐女子のOL
二藤宏嵩：ゲームオタクの会社員
樺倉太郎と小柳花子：先輩社員カップル - それぞれのキャラクターが個性的で魅力的
- テーマ性：
ヲタク文化と恋愛の両立
趣味を隠さずに生きることの大切さ
職場での人間関係と恋愛 - ジャンルの新規性：
オタク文化をメインテーマにした社会人ラブコメ
ヲタク文化に興味がある人や、自身がヲタクである人に特に向いている - 読者の感想：
キャラクター同士の掛け合いが面白い
ヲタク文化への理解が深まる
恋愛描写が甘くて良い
