
断罪寸前の極悪令嬢に転生した女子高生ちなりと、「ただの夜伽相手だ」と言いながら彼女を守り抜く第二王子グレン。王家に追われる二人が、偽りの関係を少しずつ本物に変えていく物語です。
この記事では、ジャンヌが記憶を失う展開とラッジの正体について、最新4巻までの内容をもとに答えから先に書いています。急ぐ方はQ&Aへ、順を追って読みたい方はネタバレあらすじへ。ネタバレ部分はすべて折りたたんであります。
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「拝啓王子殿下、大人の関係を解消しましょう」あらすじ・ネタバレ
作品名:「拝啓王子殿下、大人の関係を解消しましょう」
作者:乙真叶
出版社:GANMA!(GANMA!)
ステータス:連載中
巻数:既刊4巻(2026年10月時点)
連載媒体:GANMA!
原作小説はある?どこで読める? ー GANMA!発の電子オリジナル作品
本作に原作小説はありません。作者の乙真叶(おとまかの)先生がマンガアプリGANMA!で初めて手がけたオリジナル連載で、2025年2月から隔週水曜日に更新されています。小説やノベル版の発表も、2026年10月時点では見当たりません。
紙の単行本は刊行されておらず、読めるのは電子書籍のみです。形態は2種類あり、数話をまとめた単行本は4巻まで、1話ずつ買える単話版は第32話まで配信されています(いずれも2026年10月時点)。単行本1巻にはGANMA!の第1話から第8話が収録されているので、まとめて追いたい方は単行本、少しずつ確かめたい方は単話版が向いています。
あらすじ ー 断罪寸前の極悪令嬢と、口の悪い第二王子
父と年の離れた三つ子の弟を支え、家事に追われる毎日を送っていた女子高生のちなり。ある日、特売の卵を追いかけた拍子に階段から落ち、目を覚ますと大好きな乙女ゲームの世界にいました。
しかも姿は、第一王子ニルスの暗殺を企てたとされる「極悪令嬢」ジャンヌ・リリュー。婚約を破棄され、断罪を待つだけの身です。こういう場面で助けに来るのは優しい王子様のはずなのに、現れたのは口が悪く強引な第二王子グレンでした。
グレンは自分たちの関係を「ただの夜伽相手」だと言い放ちます。それなのに、彼女を屋敷へ連れ帰って匿い、倒れれば付きっきりで看病するのです。冷たい言葉と優しい態度、その食い違いの理由は何なのか。そして元のジャンヌは、本当に暗殺未遂を起こしたのか。二つの謎を抱えたまま、ちなりの逃亡生活が始まります。
ネタバレあらすじ ー 王妃の糾弾、初デート、そしてジャンヌが記憶を失うまで
【ネタバレ注意】「拝啓王子殿下、大人の関係を解消しましょう」の最新話まで読む(タップで開きます)
牢獄から始まる「夜伽相手」との同居(1巻・転生編)
特売の卵パックを追って階段から転落したちなりは、乙女ゲームの極悪令嬢ジャンヌ・リリューとして目を覚まします。第一王子ニルスの暗殺未遂の罪で婚約を破棄され、断罪寸前だった彼女を救い出したのは、ニルスの異母弟である第二王子グレンでした。グレンは「お前はただの夜伽相手だ」と突き放しながらも、ジャンヌを自分の屋敷に匿います。身の危険を感じたジャンヌは脱出を試みますが、自分が賞金首として追われている現実を知り、逃亡は失敗に終わりました。倒れた彼女を、グレンは自室で甲斐甲斐しく看病します。眠ったまま腕をつかむジャンヌを前に、彼は手放したくないほどの想いを募らせていきます。
体調が戻ったジャンヌは屋敷で暮らし始めますが、極悪令嬢の噂のせいで使用人たちの視線は冷たいままです。ジャンヌを追い出したい先輩メイドは、後輩のマノンを使い、屋敷の絵画を破いた罪を彼女に着せようとします。罠に気づいたジャンヌは、利用されたマノンを庇って頭を下げる一方、裏で糸を引く先輩メイドにははっきりと釘を刺しました。執事から事情を聞いたグレンも、ジャンヌに非がないことを見抜いています。この一件をきっかけに、彼女は少しずつ屋敷での信頼を得ていきます。
屋敷に芽生える嫉妬と王城潜入(2巻・王妃糾弾編)
使用人たちとも打ち解け、ジャンヌは屋敷での新しい生活に馴染んでいきます。なかでも気さくな使用人カリマとは親しくなりますが、二人の仲の良さを見たグレンは、どこか面白くなさそうな顔を見せ始めました。一方、ニルスや王妃の側はジャンヌの捕縛を諦めておらず、屋敷の周囲にも緊張が漂います。グレンが王妃から長年理不尽な扱いを受けてきたことを知ったジャンヌは、それを糾弾するため、グレンとともに城内への潜入に踏み切ります。そこで突きつけられたのは、王妃の横暴さと、第二王子であるグレンが置かれてきた立場の差という厳しい現実でした。協力し合う時間の中で、二人の距離は「夜伽相手」という言葉では収まらないところまで近づいていきます。
手にした自由と初デート、惚れ薬の噂(3巻・初デート編)
王妃の糾弾に成功したジャンヌとグレン。グレンの計らいで、ジャンヌはずっと望んでいた自由を手にします。無邪気に喜ぶ彼女にグレンがかけたのは、「これで一緒に出かけられるな。二人きりで」という誘いでした。こうして実現した初デートで、ジャンヌは不器用でまっすぐなグレンの言葉に触れ、胸の高鳴りを隠せなくなっていきます。そのころ街の女性たちの間では、飲めば恋が叶うという「惚れ薬」が流行しており、噂は屋敷にも届いていました。互いを想いながら素直になれない両片思いが加速するなか、ある夜、ジャンヌは寝酒を口にします。
毒酒と記憶喪失、ラッジが知る空白の4年間(4巻の到達点)
寝酒には毒が入っており、それを煽ったジャンヌは意識を失います。一命は取り留めたものの、目覚めた彼女は記憶を失い、元の横柄な極悪令嬢の態度に戻ってしまいました。人が変わったようなジャンヌに屋敷の人々は振り回され、疲れ果てていきます。記憶から消されてしまった当事者のグレンだけは、変わらない愛情で彼女を介抱し続けました。「それでも、俺にとってはジャンヌが全てなんだ」という言葉に、彼の想いの深さがにじみます。
同じころ、謎の男ラッジが動き始めます。ラッジは、不慮の事故で毒を盛ってしまったギレーヌの心に言葉巧みに入り込みました。しかも彼は、ジャンヌが行方不明になっていた「空白の4年間」を知る人物です。リリュー公爵家の過去や、元のジャンヌがなぜ暗殺未遂の罪に問われたのかという謎が、ここから一気に浮かび上がってきます。記憶を失ったジャンヌと、それでも一途なグレンの想いがすれ違ったまま、物語は4巻の時点で続いています。
この場面は4巻。コミックシーモアなら4巻から読めます。
みさき疑問を解消(Q&A)
読む前に気になりやすい点から順にお答えします。ネタバレを含む質問は後半にまとめ、折りたたんであります。
【⚠️ネタバレ注意】ジャンヌが記憶を失うのは何巻ですか?記憶は戻りますか?
3巻の終盤で口にした寝酒に毒が入っており、4巻でジャンヌは記憶を失います。目覚めた彼女は元の横柄な極悪令嬢の態度に戻り、グレンのことも覚えていません。4巻の時点で記憶は戻っておらず、グレンが変わらない愛情で介抱を続けているところです。
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【⚠️ネタバレ注意】ラッジの正体と「空白の4年間」は明かされましたか?
どちらも4巻の時点では明かされていません。ラッジは4巻で動き出す謎の男で、不慮の事故で毒を盛ってしまったギレーヌに言葉巧みに近づきます。彼はジャンヌが行方不明だった「空白の4年間」を知る人物とされており、その中身と彼の目的が今後の焦点になります。
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【⚠️ネタバレ注意】暗殺未遂事件の黒幕は判明していますか?
4巻の時点では判明していません。元のジャンヌがなぜニルス暗殺未遂の罪に問われたのかは伏せられたままです。ただ4巻では「空白の4年間」やリリュー公爵家の過去が浮上しており、真相に近づく手がかりが出始めています。
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みさきガチ評価・徹底考察

- 口の悪さと一途さが同居するグレンの造形が、そのまま物語の謎として働く
- 断罪・逃亡・王家の陰謀が、恋の進展と並走する構成
- 4巻の記憶喪失で二人の関係が反転し、先の読めなさが増す
- ヒロインのドジな行動や、事情を打ち明けないもどかしさに好みが分かれる
「みさきの総評」 ー 突き放す言葉の奥にある一途さが、4巻で試される
悪役令嬢転生の王道に、口の悪い王子の溺愛と冤罪の謎を重ね、美しい作画で読ませる逃亡ラブストーリーです。
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グレンの一途さと「空白の4年間」から読む三つの謎
甘い場面の下に、本作はいくつもの問いを仕込んでいます。読者の反応が特に多い三つを取り上げます。

(GANMA! https://ganma.jp/web/magazine/otonanokankei より引用)
「夜伽相手」は強がり ー グレンが想い続けた相手
グレンは最初から「ただの夜伽相手だ」と言い切ります。けれど行動を追うと、断罪から救い出し、屋敷に匿い、倒れれば看病し、ジャンヌを悪く言う者を許しません。言葉と行動がここまで食い違うと、あの一言は関係を軽く見せるための強がりだと読むのが自然です。
引っかかるのは、彼の想いが転生前から続いているらしい点です。読者からも「元のジャンヌが好きだったということ?」という戸惑いが上がっています。悪名高い令嬢を、なぜ彼は想い続けてきたのか。
本記事の読みでは、世間が知る「極悪令嬢」とグレンが知るジャンヌは、別の顔をしているのだと思います。もちろん作中で明言された答えではありません。それでも、噂と本人の落差こそが暗殺未遂の真相に関わってくる、そんな予感を抱かせる構図になっています。
記憶を失ったジャンヌに、グレンが見ているもの
4巻でジャンヌは毒によって記憶を失い、横柄な極悪令嬢の態度に戻ります。周囲が疲れ果てるなか、グレンだけは「それでも、俺にとってはジャンヌが全てなんだ」と言って介抱をやめません。
この展開は、1巻からの問いを裏返した形になっています。これまでは、中身が入れ替わったちなりにグレンがなぜ優しいのかが謎でした。今度は、ちなりらしさが消えた相手をなお大切にする姿が描かれるのです。
つまりグレンの想いは、どちらか一方のジャンヌに向いたものではないのかもしれません。性格が変わっても揺るがない執着の正体が、記憶喪失という仕掛けを通して少しずつ浮き彫りになっていきます。
空白の4年間とラッジは、暗殺未遂の真相につながるか
読者が冒頭から抱える疑問の一つが、ジャンヌの実家リリュー公爵家に何があったのか、そして彼女がなぜ4年間も行方不明だったのかという点です。4巻でその「空白の4年間」を知る男として、ラッジが姿を見せます。
ラッジは、不慮の事故で毒を盛ってしまったギレーヌの弱った心につけ込みます。偶然の事故を利用して入り込むやり方からは、彼が場当たり的ではなく、明確な目的を持って動いている様子がうかがえます。
4年間の空白、公爵家の過去、ニルス暗殺未遂という冤罪。この三点がラッジを介して一本の線になるとき、元のジャンヌが何を背負っていたのかが見えてくるはずです。恋の行方と同じくらい、ここからの謎解きに期待が高まります。
登場人物・キャラクター分析
主要キャラクター
ちなり/ジャンヌ・リリュー

父と三つ子の弟を支えてきた苦労人の女子高生が、乙女ゲームの極悪令嬢ジャンヌに転生した姿です。家事で鍛えた前向きさとたくましさがある一方、よく転び、ぶつかる危なっかしさも抱えた人物です。元のジャンヌは第一王子ニルスの暗殺未遂の罪を着せられた賞金首で、その過去には「空白の4年間」という謎が残されています。4巻では毒によって記憶を失い、横柄な態度に戻ってしまいます。
グレン

ジャンヌを断罪寸前で救い出した第二王子で、ニルスの異母弟にあたります。口が悪く強引で、関係を「ただの夜伽相手」と言い放ちますが、実際は嫉妬深く一途です。王妃から理不尽な扱いを受けてきた過去を持ち、記憶を失ったジャンヌにも変わらない愛情を注ぎ続けています。
ニルス

ジャンヌの元婚約者である第一王子です。暗殺未遂の罪でジャンヌを断罪し、婚約を破棄してリゼットを選びました。牢から消えた彼女の行方を追い続けており、読者からは身勝手さにいら立つ声も少なくありません。
ラッジ
4巻で動き出す謎の男です。言葉巧みに人の心へ入り込む謀略家で、ジャンヌが行方不明だった「空白の4年間」を知る人物とされています。正体も目的も4巻の時点では明かされておらず、物語の鍵を握る存在です。
脇を固める重要人物たち
リゼット
ニルスがジャンヌに代わって選んだ女性です。ニルスの側に寄り添っていますが、人柄や事件との関わりはまだ多く語られていません。
カリマ
グレンの屋敷で働く気さくな使用人です。偏見なくジャンヌと親しくなり、その仲の良さがグレンの嫉妬を引き出すきっかけになりました。
マノン
屋敷の後輩メイドです。先輩メイドに利用され、絵画を破いた罪をジャンヌに着せる片棒を担がされますが、ジャンヌに庇われます。
先輩メイド(せんぱいメイド)
極悪令嬢の噂を信じてジャンヌを追い出そうとするメイドです。マノンを使って罠を仕掛けたものの、ジャンヌ本人から毅然と釘を刺されました。
執事(しつじ)
グレンの屋敷に仕える執事です。屋敷内の動きをよく見ていて、絵画の一件でもグレンに正確な事情を伝えました。
王妃(おうひ)
グレンを長年理不尽に扱ってきた国の王妃です。城に潜入したジャンヌとグレンに横暴を糾弾され、二人が自由を得るきっかけになります。
ギレーヌ
不慮の事故で毒を盛ってしまった女性です。その出来事で弱った心に、謎の男ラッジがつけ込んでいきます。
「グレンが可愛い」が「先が知りたい」に変わっていく
ツンデレ王子と美しい作画、散りばめられた謎への称賛
肯定的な感想で最も多いのは、グレンへの愛着です。素直に話せず、嫉妬深く、好きな相手には一途。そのくせ格好がつききらない場面もあり、「小学生男子のよう」と評する声まであります。長い片思いゆえに素直になれないグレンと、彼を振り回すジャンヌの両片思いに胸が高鳴るという感想も目立ちました。
作画の美しさを挙げる読者も多く、テンポの良いギャグとの組み合わせが好評です。冒頭から謎を投げ込み、少しずつ種明かしをしていく構成を評価する声もあり、「空白の4年間が気になって更新が待ち遠しい」と続きを楽しみにする読者が増えています。
ドジなヒロインと残された家族へのもどかしさ
厳しい声で多いのは、ヒロインの行動へのもどかしさです。転んだり落ちたりしてトラブルを招く場面に「足を引っ張っている」と感じる読者がいるほか、記憶がないことや中身が別人であることを、なぜグレンに打ち明けないのかという指摘も繰り返し見られます。
卵を追っての転落というあっけない死因や、現実世界に残された父と弟たちを案じる声も少なくありません。それだけ読者がちなりという人物を身近に感じている裏返しとも言えます。家族のその後には作者のあとがきで軽く触れられているとの声もあり、本編でどう扱われるのかを見守る楽しみも残されています。
「拝啓王子殿下、大人の関係を解消しましょう」を一番お得に読む方法・まとめ
忘れられても変わらない想いが、偽りの関係を本物にしていく
「ただの夜伽相手だ」という冷たい一言から始まった二人の関係は、逃亡と潜入、初デートを経て、互いに素直になれない両片思いへと変わっていきました。言葉では突き放しながら、手を離そうとしないグレン。その不器用さが、この作品の甘さの源になっています。
4巻では記憶喪失によって、積み上げてきた関係がいったん白紙に戻されます。それでも揺るがないグレンの想いと、ラッジが知る「空白の4年間」。恋の行方と冤罪の謎が、ここから同じ線の上で動き出します。
美しい作画と軽快な掛け合いで読みやすく、それでいて謎を追う楽しみもある一作です。甘いだけの物語では物足りない方にこそ、二人がどこへたどり着くのかを見届けてほしいと思います。
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