
山奥の民宿へ出かけただけの夏の旅行が、いじめの被害者を殺人者に変えていく。「関係の終末」は、人気ウェブトゥーン「他人は地獄だ」の前日譚として描かれた全46話のサスペンスホラーです。あのアパートに巣くう怪物たちが、どこで出会い、どうやって共犯者になったのか。この記事では結末までのネタバレあらすじ、マサルとユイがたどり着いた場所、そして最終話のラストで前作の1話へ直結する仕掛けまで、読者が引っかかりやすい点をまとめて整理していきます。
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「関係の終末」あらすじ・ネタバレ
作品名:関係の終末
作者:ヨンキ
出版社:LINE WEBTOON(LINEマンガ)
ステータス:完結
巻数:全46話・単行本の刊行なし(2026年8月時点)
連載媒体:LINEマンガ
あらすじ ー プロポーズのための旅行が、逃げ場のない箱になる
会社員のマサルには、学生時代に受けたいじめの記憶が消えないまま残っています。恋人のユイと過ごす時間だけが救いで、今度の旅行でプロポーズをしようと決めていました。行き先は、友人のすすめで選んだ、検索しても出てこない山奥の民宿です。二人分の食材を買い込んで車を走らせる、それだけの静かな始まり方をします。
ところが途中で立ち寄ったサービスエリアで、マサルは見たくないものを見てしまいます。中学時代に自分を「サル」と呼んで嬲っていたグループが、何事もなかったような顔で談笑していたのです。強烈な吐き気に襲われながらも、マサルは気づかれずにその場を離れ、ユイの前では平静を装いました。せっかくの旅行を壊したくない、という気持ちが先に立ってしまいます。
たどり着いた民宿は、想像とはかけ離れた場所でした。応対するオーナーは無愛想で、従業員のマルは長身で吃音があり、じっとりとした視線をこちらに向けてきます。さらに宿には先客がいました。若い男と中年女性の二人連れで、オーナーは彼らが死ぬつもりで来たのではないかと疑っている様子です。その不吉な見立ては、そのまま当たってしまいます。
翌日、川で遊ぶ二人の前に、聞き覚えのあるエンジン音が近づいてきます。逃げるか、名乗るか。かつての自分とは違うと証明したかったマサルは、後者を選びました。この選択が、閉ざされた山奥で二種類の悪意を引き合わせることになります。
「関係の終末」のネタバレあらすじ ー ケイゴを崖から落としたのは誰か、最終話に映るマサルの姿
【ネタバレ注意】「関係の終末」の結末まで読む(タップで開きます)
サービスエリアでの再会と、逃げ場のない民宿(旅立ち編)
マサルは中学時代のいじめが原因で、成人した今も対人関係に強い恐怖を抱えたまま生きています。恋人のユイは彼の不安定さに気づきながらも寄り添い続けており、マサルはこの旅行でプロポーズをするつもりでした。ところが道中のサービスエリアで、リーダー格のタツヤをはじめとする当時の加害者グループと鉢合わせしてしまいます。マサルは吐き気をこらえてその場を離れますが、動揺は隠しきれません。到着した民宿では、従業員に罵声を浴びせるオーナー、吃音のある従業員マル、そして先客の若い男ハシラと中年女性のおばちゃんが待っていました。翌日、川辺で再びグループと鉢合わせしたマサルは、謝罪の一言が欲しくて自分から名乗り出てしまい、その夜の酒席に彼らを招き入れることになります。
酒席で壊れた夜と、崖から落ちたケイゴ(決壊編)
酒が回るにつれて空気は悪化し、タツヤたちはユイの前でマサルの過去を暴露して笑い者にします。グループの中で唯一、ケイゴだけがマサルを別室に呼んで過去を謝罪し、ユイを連れて早く抜けるよう忠告しました。しかしマサルは引かず、挑発に乗って正面から向き合ってしまいます。トラウマで身体が動かなくなったところを椅子で殴られて昏倒し、ユイがオーナーに助けを求めても、オーナーは窓を閉めて目をそらしました。雨の中で目を覚ましたマサルが部屋へ戻ると、ひどい目に遭ったユイが恨めしげな視線を向けて顔を背けます。すべてを元に戻すと言って刃物を持ち出したマサルを、ケイゴが体を張って止めようとしますが、揉み合いの末にケイゴは崖から転落します。それでも途中の枝をつかんで宙吊りになり、マサルは彼を引き上げようと手を伸ばしました。ところがケイゴがつかんでいた枝が折れ、そのまま落下して命を落とします。
練炭の部屋で目を覚ました男と、オーナーの最期(二つの悪意編)
同じ夜、宿の上階ではハシラとおばちゃんが練炭で心中を図っていました。異変に気づいたオーナーとマルが二人を助け出し、人工呼吸までして息を吹き返させます。ところが目を覚ましたハシラは、命を救ったはずのオーナーにバールで襲いかかりました。倒れたオーナーを、日頃から罵倒と暴力を受けてきたマルが踏みつけ始め、ハシラがそのバールを差し出すと、マルがとどめを刺します。宿の中で唯一まともに人を助けようとした人物が、最初に命を落としました。この瞬間から、いじめグループの騒動とはまったく別種の悪意が、同じ建物の中で動き出します。
「狩るほうが楽しい」と差し出された刃(復讐の連鎖編)
マサルの部屋ではグループの一人がユイを脅しており、戻ってきたマサルと乱闘になります。そこへ現れたハシラがその男を惨殺し、次は自分を殺すのかと問うマサルに、狩るほうがずっと楽しいと言って刃を握らせました。追ってきたおばちゃんとマルも加わり、閉ざされた宿は一方的な狩り場に変わります。逃げ出そうとした一人は車で轢かれ、宿に残った一人は命乞いをしながらマサルに刺されました。車で逃走を図ったタツヤは、フロントガラスにすがりついた仲間をそのまま轢き潰し、飛び散った血で視界を失って木に激突します。宿へ戻ったタツヤはマサルと組み合い、いったんは押しますが急所を突かれて形勢が逆転し、逃げる途中に出血が回って倒れ、そのまま息絶えました。
ユイが川へ消え、マサルは201号室へ(完結巻の到達点)
復讐を終えたマサルは我に返り、ユイに逃げるよう告げます。それを見たハシラは彼を「失敗作」と切り捨て、殴りつけて気絶させました。逃げたユイは道中で犬の商人に助けを求めますが、追ってきたマルがその頭を殴り倒します。現れたおばちゃんから、自分は死の神だと名乗られたうえ、マサルはもう頭を潰されて死んだと聞かされ、ユイはすべてを諦めて増水した川へ身を投げました。三人はタツヤたちの遺体と車を川へ沈め、血の跡を洗い流したうえで民宿に火を放ちます。数日後、宿泊できるかと訪ねてきた一家がそのまま行方不明になり、火災と失踪を報じるニュースだけが残りました。翌年の冬、彼らが移り住んだ考試院に前作の主人公ユウが入居してきます。その姿を、廃人となって201号室に閉じ込められたマサルが覗き見ているところで、物語は幕を閉じました。
みさきガチ評価・徹底考察

- 「他人は地獄だ」の怪物たちが生まれる瞬間に立ち会える
- いじめのトラウマ描写に逃げがなく、主人公の弱さが最後まで一貫している
- 全46話で完結しており、一気に読み切れる
- 救いが一切用意されておらず、読後感の重さを長く引きずる
「みさきの総評」 ー 復讐は成功する。ただし、成功した瞬間に主人公は人間をやめる
加害と被害が入れ替わる過程を一切ごまかさずに描き切った作品で、読み終えた後に残るのは達成感ではなく空洞です。
加害と被害が入れ替わる瞬間を、ヨンキはどう描いたか
この物語がただの復讐劇に見えないのは、マサルが線を越えるまでの手順が異様に丁寧に積まれているからです。ここでは三つの角度から、その組み立てを追いかけていきます。
マサルが線を越えるまでに置かれた、三つの段差
ヨンキ作品の主人公は、いきなり壊れたりしません。マサルの場合、崩れるまでに三つの段差が用意されています。一つ目はサービスエリアでの遭遇です。ここで彼は何もできず逃げただけでしたが、逃げたという事実が「今度こそ違う自分を証明したい」という危うい欲求に火をつけました。
二つ目は、自分から名乗り出た場面です。無視して通り過ぎれば何も起きなかったのに、マサルは正面から向き合う道を選びました。この選択自体は勇気であり、成長の証にもなり得たはずです。ところが相手は変わっておらず、勇気はそのまま搾取されました。善意や成長が通用しない相手を前にしたとき、人は自分の努力そのものを憎み始めます。
三つ目が、酒席で意識を失うまで殴られた夜です。ユイが助けを求めに走っても、オーナーは窓を閉めて目をそらしました。宿に人はいるのに、誰も手を伸ばさない。この完全な孤立が最後の段差になり、目を覚ましたマサルは刃物を手に取ります。三つの段差を踏み終えたところに、ちょうどハシラが立っていました。順番が違えば、彼はただの被害者のまま帰れたはずです。
ハシラはなぜマサルに刃を握らせ、最後は「失敗作」と切り捨てたのか
ハシラの言動でいちばん薄気味悪いのは、暴力そのものではなく、人を仕上げるような手つきで扱うところです。彼はマサルを襲うのではなく、次は自分が殺されるのかと問われた場面で、狩るほうがずっと楽しいと言って刃を握らせました。壊す相手ではなく、完成させる相手として見ている。この距離の取り方が、通常の殺人鬼像とまるで違います。
だからこそ、ユイに逃げろと告げたマサルは「失敗作」になります。ハシラにとっての失敗とは、殺しきれなかったことではなく、人間の側に戻ってしまったことです。この価値基準は、後の物語で彼が別の若者に見せる態度とそっくり重なります。相手の中に自分と同じ空洞を見つけたときだけ丁寧になる人物、と言い換えてもいいでしょう。
興味深いのは、ハシラ自身も心中の失敗によって作り変えられた側だという点です。死ねなかった人間が、他人を作り変える側に回る。おばちゃんが「もうお友達ができたの」と無邪気に喜ぶ場面や、自らを死の神と名乗る場面を並べて読むと、この一家の言葉の軽さがそのまま怖さに転化している点は見逃せません。
最後のコマで、前作の1話がそのまま開く
この作品の構成でいちばん巧いのは、幕の下ろし方です。惨劇の翌年の冬、ハシラたちが移り住んだ考試院に、前作「他人は地獄だ」の主人公が入居してきます。その姿を、201号室に閉じ込められて廃人となったマサルが覗いている。前日譚が前作の第1話へそのまま接続する瞬間が、本作の最後のコマとして直接描かれます。
ここでタイトルの「関係」が反転します。マサルが終わらせたかったのはタツヤとの加害・被害の関係でしたが、実際に終わったのはユイとの関係であり、過去の自分自身との関係でした。いじめっ子を全員片づけても、失ったもののほうが圧倒的に大きい。復讐譚として読むと後味が悪く、喪失の物語として読むと筋が通ります。
そしてもう一つ、この結末が残酷なのは、マサルが被害者の位置に戻れないことです。彼は加害者を殺した側であり、同時に飼われる側でもある。前作を読んだ人はあの覗き穴の視線をすでに知っているわけで、その正体を後から知らされる形になります。読者が受け取るのは決着ではなく、決着の形をした空白です。
登場人物・キャラクター分析
主要キャラクター
マサル

本作の主人公で、ユイの恋人です。中学時代に受けたいじめが深いトラウマとして残っており、加害者たちを前にすると身体が動かなくなるほど回復できていません。それでも変わろうとする意思は持っていて、旅行中のプロポーズを心に決めていました。この「変わりたい」という願いが、皮肉にも最悪の方向へ彼を押し出していきます。
ユイ

マサルの恋人で、本作でほぼ唯一の良識ある人物です。彼の様子がおかしいことに早い段階で気づき、酒席から連れ出そうと何度も試みました。マサルが倒された後は助けを呼びに走り、危険を承知で通報しようとしています。作中で最も理不尽な目に遭いながら、最後まで力ではなく言葉で状況を動かそうとした人物です。
ハシラ
民宿の先客として現れる若い男で、おばちゃんと二人連れで宿泊しています。物語序盤では木陰からマサルたちを観察しているだけの、正体の見えない存在です。心中に失敗して生き延びたことを境に人格が一変し、以降は他人の負の感情を的確に嗅ぎ分けて操作する側に回ります。冷静で丁寧な口調のまま残酷なことを口にする落差が、この人物の不気味さを支えています。
マル
民宿の従業員で、長身に細身、吃音があるのが特徴です。オーナーから日常的に罵倒と暴力を受けており、そのすべてを飲み込んで働いてきました。ハシラがオーナーを倒した場面で抑え込んでいたものが噴き出し、渡されたバールでとどめを刺してしまいます。以降は宿の惨劇に加担し、ハシラたちと行動を共にするようになりました。
脇を固める重要人物たち
おばちゃん
ハシラと行動を共にする中年女性です。心中を持ちかけた側でありながら、生き延びた後はあっさりと価値観を切り替え、殺しを遊びのように語り始めました。「もうお友達ができたの」という無邪気な言い回しと、自らを死の神と名乗る場面の落差が、この人物の異常さを端的に示しています。
オーナー

民宿の経営者で、宿泊客への態度も従業員への態度も一貫して粗暴です。表紙にも大きく配置され、いかにも黒幕らしく登場します。ところが彼が実際にやったのは不親切と従業員への八つ当たりまでで、心中を図った二人を助け出そうとして命を落としました。死んだ後は事件の容疑者として疑われる立場に置かれ、作中でも屈指の理不尽を背負わされた人物になっています。
タツヤ
いじめグループのリーダー格で、学生時代のマサルに最も容赦のない暴力を振るった張本人です。大人になっても振る舞いは変わらず、宿でもマサルを笑い者にし、ユイにまで手を伸ばそうとします。追い詰められた場面での身のこなしは異様に強く、宿の三人を相手に一度は逆に打ち負かしました。それでも最後まで謝罪の言葉は出ないまま、逃げる途中に力尽きます。
ケイゴ
いじめグループの一人ですが、作中では唯一、過去の行いを悔いて謝罪した人物です。マサルを別室に呼んで頭を下げ、ユイを連れて早く抜けるよう忠告もしました。それでも家族を盾に脅されると動けなくなり、決定的な場面では助けに入れません。最後は刃物を持ち出したマサルを止めようとして揉み合いになり、崖から転落します。宙吊りになった彼へマサルは手を伸ばしましたが、つかんでいた枝が折れて助けられませんでした。
シン
いじめグループの一人で、暴行がエスカレートしていく場面では行き過ぎではないかと口にする程度の分別を残していました。とはいえ止めるところまでは踏み込めず、集団の空気に流され続けます。惨劇が始まってからは泣きながら逃げ惑うことになり、加害者側の脆さをそのまま体現する人物です。
「救いのなさ」を傑作と呼ぶ人と、二度と読めないと言う人

前作の怪物が生まれる瞬間に立ち会える快感
読者の反応で最も熱量が高いのは、「他人は地獄だ」を先に読んでいた層です。あの物語で不気味に振る舞っていた面々が、どこでどう結びついたのかを目撃できる構造になっているため、伏線が回収されていく感覚を強く味わったという声が並びます。連載中のコメント欄でも、序盤から「これは前日譚では」と気づいた読者が盛り上がっていました。
もう一つ評価されているのが、静かな不穏さの積み上げ方です。検索しても出てこない民宿という設定や、従業員の落ち着かない表情など、後の惨劇を予感させる要素が序盤から小刻みに置かれています。派手な演出に頼らずじわじわ追い詰めてくる進め方に、読み進める手が止まらなかったという感想が目立ちました。
後味の悪さは折り紙付き ー それでも読む価値がある理由
一方で、あまりにも救いがないという意見も同じくらい多く見られます。マサルの努力もユイの行動も報われず、最後に残るのは絶望だけです。ダークな展開が苦手な人には勧められない、と自ら注意を促すレビューもありました。いじめや暴力の描写が続くため、読む体調を選ぶ作品でもあります。
ただし、この後味の悪さは作品の欠点というより設計そのものです。復讐して気持ちよくなる物語が読みたい人には向きませんが、人間の弱さや残酷さを逃げずに見せる作品を求めている人には強く刺さります。前作より刺激的な残虐描写は少ないのに、より重く感じられるという評もあり、学校での暴力という題材が現実に近いぶん刺さり方が違うのだと言えます。
疑問を解消(Q&A)
読む前に確認しておきたい点と、読み終えてからも引っかかりやすい点をまとめました。後半の2問は結末に触れるため、開いて読む形にしています。
みさき「関係の終末」を一番お得に読む方法・まとめ
読み終えたときに残るのは、達成感ではなく空洞
「関係の終末」は、いじめの被害者が加害者側へ移っていく過程を、一切ごまかさずに追いかけた作品です。マサルが線を越えるまでに置かれた段差は丁寧に積まれていて、読者は彼を責めきれないまま最後まで連れていかれます。復讐は成立するのに、成立した瞬間に大事なものが全部こぼれ落ちている。その構造が、読後に長く残ります。
「他人は地獄だ」を読んだ人にとっては、あの考試院の住人たちが出会う瞬間を目撃できる一作でもあります。ハシラがなぜ人を仕上げるように扱うのか、マルがどこで壊れたのか、おばちゃんの軽い口調がどこから来ているのか。三部作の入口に置かれた空白が、ここでまとめて埋まります。
あらすじだけを追っても、この作品の圧はほとんど伝わりません。縦スクロールで一枚ずつ画面を送りながら、逃げ場のない民宿の夜を自分のペースで体験してみてください。全46話という分量なので、覚悟さえ決めれば一気に読み切れる長さです。
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価格は1話あたり61円(2026年8月時点)で、全46話が最後まで並んでいます。1話ずつ買い足すこともできますが、まとめて買うほうが割引の枠を使い切りやすく、読む流れも止まりません。連載元のLINEマンガは話単位のコイン購入に対応しているため、気になった話だけを拾う読み方に向いています。
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