
仕事に追われて、気づけば今日も一日が終わっている。
そんな夜に、誰かとただ隣に座って煙草を吸うだけの時間があったなら。「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」は、くたびれた45歳のサラリーマンと24歳のスーパー店員が、裏手の喫煙所で交わすなんでもない会話から始まる物語です。
この記事では、あらすじから深層考察、キャラクター分析、読者の熱狂、そして気になる謎へのQ&Aまで徹底的にまとめました。ネタバレを含む部分は折りたたんでいますので、未読の方もどうぞ安心して読み進めてください。
それでは、煙の向こう側へご一緒しましょう。
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「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」のあらすじ・ネタバレ
作品名:「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」
原作:地主
漫画:地主
ステータス:連載中
単行本: 既刊8巻(2026年3月現在)
単話:57話(2026年3月現在)
連載媒体:月刊ビッグガンガン
関連メディア展開
TVアニメ
2026年7月より、TBS系28局にて全国同時放送が決定しています。アニメーション制作は旭プロダクションが担当します。
メインキャストとして、佐々木役に佐藤拓也さん、山田/田山役に星希成奏さんが発表されました。ティザーPVでは、仕事に追われる佐々木の日常と、煙草をきっかけに始まる田山との静かな関係性が映し出されており、原作の持つ落ち着いた空気感がしっかりと伝わる仕上がりになっています。
公式サイト:https://yanisuu.com 公式X:@yanisuu_anime
受賞歴
この作品は発表直後から大きな反響を呼び、数々の賞を受けています。「次にくるマンガ大賞2022」ではWebマンガ部門第1位を獲得しました。翌年には「マンガ大賞2023」にノミネートされ、「全国書店員が選んだおすすめコミック2023」では第4位、「出版社コミック担当が選んだおすすめコミック2023」では第1位に輝いています。「第7回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」でも第4位を受賞しました。
特装版・関連書籍
コミックスの特装版には、地主先生がSNSなどで描き下ろしたイラストを収録した小冊子「裏ヤニ」シリーズが付属しています。第3弾となる「裏ヤニ3」は8巻特装版に同梱されており、60点を超えるイラストと描き下ろし漫画8ページが収録された充実の内容です。
あらすじ ー 紫煙の向こう側で始まる、ふたりだけの時間
ブラック企業で働く45歳のサラリーマン、佐々木。毎日くたびれきった彼にとって、行きつけのスーパーSで2番レジに立つ店員、山田さんの笑顔だけがささやかな癒やしでした。
ところがある夜、仕事が長引いてスーパーに立ち寄ると山田さんの姿はなく、タバコを吸える場所も見つからず途方に暮れてしまいます。そんな佐々木に声をかけたのは、ピアスだらけでロックな雰囲気をまとった女性店員、田山でした。スーパーの裏手にある従業員用の喫煙スペースで、ふたりは他愛もない会話を交わしながらタバコに火を点けます。
実は田山の正体は、退勤後の山田さん。しかし佐々木はまったく気づいていません。
こうして始まった「喫煙仲間」としての夜の交流は、互いの孤独をそっと包み込みながら、少しずつ特別なものへと変わっていきます。じれったくて、温かくて、思わずページをめくる手が止まらなくなる。そんな大人のラブストーリーです。
「ネタバレ」あらすじ ー 煙の奥で揺れ動く、ふたりの過去と現在
【ネタバレ注意】深掘りあらすじを見るにはここをタップ
8年前の約束 ー 佐々木が山田に灯した言葉
物語の根底には、8年前の出来事が伏線として横たわっています。当時のスーパー(旧「超新鮮市場」)で、笑顔がうまく作れず悪質なクレーマーに追い詰められていた若き日の山田。自暴自棄になりかけた彼女に、客として訪れたある男性が声をかけます。「好きで続けているんなら、必要なことは全部、君の気持ちに必ず追いつく」。その男性こそ、当時の佐々木だったと推測されています。この言葉は山田の心の支えとなり、彼女がタバコを吸い始めるきっかけにもなりました。
携帯灰皿と、支え合うふたり
喫煙仲間として交流を重ねるなかで、佐々木は田山に携帯灰皿をプレゼントします。田山はそれを大切に持ち歩くようになります。田山が風邪をおして出勤しようとした際には佐々木が心配して説得し、逆に佐々木がトラウマを抱える元上司の中島との再会をためらっていた際には、田山が喫煙所を出禁にしてまで背中を押しました。ふたりは互いにとって「大切な存在」になっていきます。やがて田山は、過去に自分を救ってくれた男性に「なんとなく」ではなく「ずっと憧れていた」のだと佐々木自身の言葉で気づかされ、互いを異性として意識し始めます。
ライバルの登場と揺れる心理戦
5巻から6巻にかけて、山田を慕う鮮魚部門チーフの川上が他店舗から戻ってきます。川上は「山田=田山」の秘密を知り、佐々木にとって強力な恋のライバルとして立ちはだかります。さらに青果部門の小畑もこの秘密を知り、田山を巡る心理戦が静かに勃発します。過去のすれ違いを言葉で解消したふたりは日常を取り戻しますが、相手への想いは確実にかたちを変えていきます。
置き手紙と失踪 ー 崩れる日常
7巻では物語が大きく動きます。川上との競争劇のなかで、佐々木は「山田」と「田山」というふたりの女性への想いの比重に悩み始めます。そんな折、いつも通りではない最悪の出来事をきっかけに、田山が佐々木の元を去り行方不明となります。喫煙所に残されていたのは、田山からの置き手紙。佐々木は決断を迫られます。
救出、そして「待つ」という決意
8巻で佐々木は行方不明になった田山を救い出し、彼女がついていた嘘の真意を知ります。傍にいてくれた田山のために「待つ」ことを決意する佐々木。一方の田山には、今までとは違う感情の色が滲み始めます。意識するほどいつもと違ってしまう自分に戸惑いながら、田山は忘れかけていた大事なことを思い出していきます。ふたりの関係はいま、新しい季節を迎えようとしています。
みさきガチ評価・徹底考察

- 派手な事件がなくても読む手が止まらない、「好きになりかけ」の温度感が絶妙に描かれています。
- 佐々木と田山の会話だけで成立する空気感が唯一無二で、何度読み返しても新しい発見があります。
- 脇を固めるキャラクターたちがそれぞれに物語を持っており、群像劇としての厚みも十分です。
- 進展の遅さに「早く気づいて!」とヤキモキする場面は多いですが、その焦らしこそが大トロのように贅沢な味わいを生んでいるとも言えます。
「みさきの総評」 ー 煙のように掴めない距離感が、いつの間にか一番温かい
疲れた大人がスーパーの裏でタバコを吸いながら交わす、なんでもない会話。たったそれだけのことが、なぜこんなにも胸に染みるのか。この作品は「何気ない日常のなかにこそ、人を救う言葉がある」ということを、押しつけがましさゼロで教えてくれます。
なぜ「じれったい」が心地いいのか ー この物語が持つ3つの優しい仕掛け

鈍感は「誠実さ」の裏返しである
「いくらなんでも気づかないのは無理がある」。これは多くの読者さんが一度は思うことです。ピアスを外して絆創膏で隠し、髪型と服装を変えただけの山田と田山。現実なら気づくはずだ、と。
けれど佐々木という人間をよく見てください。彼は山田さんの笑顔に癒やされ、田山さんの率直さに救われている。それぞれの姿に対して真正面から向き合っているからこそ、「同一人物かもしれない」という疑いを挟む余地がないのです。鈍感なのではなく、目の前の相手に誠実すぎるのです。4巻でタバコ屋で田山と一緒に吸ったとき、田山の仕草に山田の面影を感じたような描写もあります。完全に気づいていないわけではなく、心のどこかで揺れている。その微妙なグラデーションこそ、この物語を何度でも読み返したくなる理由です。
「秘密」が壊すのではなく、守っている
「正体がバレたら関係が壊れるのでは」という不安を抱えている方は少なくありません。でもこの作品では、秘密は「嘘」ではなく「まだ届けていない本当のこと」として描かれています。
田山は佐々木を騙したいのではなく、喫煙所という場所でしか見せられない素の自分を受け入れてほしいだけ。佐々木もまた、山田さんの笑顔と田山さんの言葉の両方に支えられているからこそ、無意識のうちにこの心地いい均衡を守ろうとしています。7巻で田山が去り、8巻で佐々木が救い出すという展開は、秘密が「崩壊」ではなく「変化」をもたらすことを証明しています。だから安心して読み進めてください。
「好きになりかけ」の大トロを味わい尽くす贅沢
恋愛漫画の醍醐味は、くっつくかくっつかないかのあの瞬間にあります。この作品はその「好きになりかけ」をとことん引き延ばし、一話一話の密度を限界まで高めています。
佐々木が田山に携帯灰皿を贈るシーン。田山がそれを大切そうに握りしめる仕草。佐々木の言葉で自分の憧れに気づいた田山の、少女のような表情。どれも派手な告白シーンではありません。けれど読者の胸を鷲掴みにする破壊力は、どんなドラマチックな展開にも負けていません。じれったい進捗こそがこの作品の最大の贅沢であり、読者が「延々と読んでいたい」と願う理由です。
登場人物・キャラクター分析
登場人物 相関図

主要キャラクター
佐々木(ささき)

45歳(作中で46歳に)、元気商事に勤めるくたびれたサラリーマン。やせ型長身のオールバックで、愛煙銘柄は「BONSTARs」。目敏大学文学部出身で、大学時代の先輩・遠野の影響で喫煙者になりました。恋愛には極めて鈍感ですが、気配りができて心優しく、山田の笑顔と田山の言葉の両方に誠実に向き合い続けています。8年前に若き日の山田を救った人物でもあり、自分が蒔いた種がどんな花を咲かせているか、まだ知りません。
山田(やまだ) / 田山(たやま)

24歳(作中で25歳に)、スーパーSの2番レジ担当パートタイマー。勤務中は清楚な「山田」として絆創膏でピアスを隠し、退勤後はロックな「田山」として喫煙所に現れます。愛煙銘柄は「Beside Me」。ホラーが苦手でラーメン好き。佐々木をからかいながらも、彼の誠実さに惹かれていく姿は、強がりの奥にある繊細さを映し出しています。8巻では、意識するほどいつもと違ってしまう自分に戸惑いながら、忘れかけていた大事なことを思い出していきます。
後藤(ごとう)店長

40歳、スーパーSの女性店長。無表情でぶっきらぼうながら部下思いのやり手で、電子タバコを愛用しています。佐々木と山田(田山)の関係性を即座に見抜き、面白がって静観する洞察力の持ち主。学生時代は生徒会長だったという意外な過去があり、趣味は少女漫画を読むこと。西園の愛犬・大五郎を預かることもあり、スーパーSという小さな世界の「見守り役」として物語に安心感を与えています。
脇を固める重要人物たち
川上(かわかみ)

21歳、鮮魚部門チーフ。関西弁で社交的な性格ですが、過去の配属先でのトラウマを抱えています。山田を強く慕い、「山田=田山」の秘密を知ったうえで佐々木に挑む姿は、切なくも眩しいライバルです。
小畑(おばた)

青果部門チーフ、190cmの長身男性。極度の人見知りで涙もろい性格ながら、青果部門の売上トップという実力者です。後藤店長に密かな憧れを抱いており、読者からその恋の行方を応援する声が絶えません。
鈴木(すずき)
佐々木の大学時代からの同期で、同じブラック企業の同僚。金髪でお調子者の既婚者。佐々木の過去も現在もよく知る良き理解者であり、物語に軽やかな風を送り込んでくれる存在です。
大野(おおの)
58歳、スーパーSのベテランレジ係。温厚で小柄な女性ですが、ズバッと意見を言う芯の強さがあります。趣味は23年来のパチンコ。漫画家・西園を過去に救ったエピソードを持ち、人生の深みを感じさせるキャラクターです。
西園(にしぞの)
62歳の著名な女性漫画家で、スーパーSの常連客。大野との長い信頼関係があり、愛犬の大五郎とともに物語に穏やかな彩りを添えています。
大五郎(だいごろう)
西園の飼い犬。「ばふ」と鳴くやんちゃでお利口な子で、名前の一文字は大野さんから取られています。佐々木と一緒に山田の携帯灰皿を探すエピソードでは、読者の心をしっかり掴みました。
読者の評価と反響 ー 「大トロ」と呼ばれたラブコメの熱量
「殴られたような衝撃」と「止まらないニヤニヤ」
読者の声を見ていくと、この作品に対する反応は驚くほど身体的です。「初めて読んだとき殴られたような衝撃を受けた」「顔のニヤニヤが中々取れない」「自分の手を思わず見てしまった」「自分の気持ちに嘘がつけなくなった自分を励ましてくれるようで涙が出た」。静かな日常漫画でありながら、読者の感情をここまで揺さぶる作品はそう多くありません。
なかでも象徴的なのは「ラブコメをマグロで喩えたら大トロ」「延々と読んでいたい」という声です。じれったい展開そのものが最上級の褒め言葉として語られている。2022年のX(旧Twitter)連載開始時には第1話が累計28万いいねを獲得し、「次にくるマンガ大賞2022」Webマンガ部門第1位を皮切りに、「出版社コミック担当が選んだおすすめコミック2023」第1位など複数の賞を受賞。2026年1月時点で累計発行部数は300万部を突破し、7月のTVアニメ放送に向けてSNSではキャスト発表のたびにトレンド入りを果たしています。
「進まなさ」をどう受け取るか ー 焦らしの先にある甘さ
一方で「いつ気づくんだコイツ」「ここまで印象が違うのに気づかないのは無理があるのでは」という声もあります。
これは読者がこの作品を真剣に読んでいる証拠でもあります。「早く気づいてほしい」という焦りは、裏を返せばふたりの関係に本気で感情移入しているということ。実際に「じれったい進捗だけど、それがまたいい。これからも焦らしてください」と笑いながら白旗を上げる読者も多く、この「もどかしさ」は不満ではなく愛情表現として共有されています。テンポの速い作品に慣れている方は最初少し戸惑うかもしれませんが、2巻の巻末描き下ろしで佐々木の大学時代の初恋と、同じ時間軸でぬいぐるみを抱いて眠る山田が描かれるような、一コマに込められた情報の豊かさに気づいたとき、この作品のペースが「遅い」のではなく「深い」のだと実感するはずです。
疑問を解消(Q&A)
ここからは、読者の皆さんから特に声の多い疑問にお答えしていきます。まだ読んでいない方が気になるポイントから、物語の深いところに踏み込む疑問までまとめました。
みさき「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」を一番お得に読む方法・まとめ
なんでもない夜にこそ、この物語を開いてほしい
ここまで「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」の魅力を様々な角度からお伝えしてきました。
改めて振り返ると、この作品が300万部を超えて愛され続けている理由は、とてもシンプルです。疲れた日の終わりに、誰かとタバコを吸いながら他愛もない話をする。ただそれだけの時間が、どれほど人の心を救えるか。地主先生はその「ささやかな救い」を、一コマ一コマに丁寧すぎるほど丁寧に刻み込んでいます。
作者の地主先生は、2022年にX(旧Twitter)で第1話を投稿して以来、SNS連載と月刊ビッグガンガンでの連載を並行して続けています。特装版に付属する小冊子「裏ヤニ」シリーズでは、執筆の傍らで描いたSNS用イラストや描き下ろし漫画が収録されており、本編では見られないふたりの表情に出会えます。こうした「本編の外側」まで大切に作り込む姿勢が、読者からの厚い信頼を支えています。
2026年7月にはTVアニメの放送も控えています。佐藤拓也さんの佐々木、星希成奏さんの山田/田山がどんな声でスーパーの裏の空気を紡ぐのか、今から楽しみでなりません。
もしまだ読んでいないなら、最初の一冊をぜひ公式の電子書籍や書店で手に取ってみてください。1巻の喫煙所のシーンで、佐々木が田山と初めて言葉を交わすあの瞬間。たった数ページで、この作品が「ただの喫煙漫画」ではないことがわかるはずです。そしてもう読んでいる方は、ぜひ1巻から読み返してみてください。佐々木の視線の先、田山の指先、背景に漂う煙の描き方。初読では気づかなかった地主先生の仕掛けが、きっと見つかります。
なんでもない夜に、なんでもない一服のように。この物語がそっと隣にいてくれますように。
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