司馬遼太郎の国民的ベストセラー「竜馬がゆく」のコミカライズ。鈴ノ木ユウが描く坂本竜馬の波乱万丈の人生を徹底解説。幕末の激動期を生きた竜馬の成長、剣術修行、そして明治維新への道のりを、迫力あるアクションシーンと共にお届け。歴史ファン必見の大河コミック。
「竜馬がゆく」はどこで読める？
「竜馬がゆく」最新話は週刊文春にて連載中。最新話を読む。
既刊9巻。おおよそ3ヶ月ペースでリリースされています。
以下の方法で読むことができます
- 電子書籍：eBookJapan、ブックライブ、honto、dブックなどで配信中。
多くの電子書籍ストアでは、無料で試し読みできます。 - 紙の書籍：全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。
作品基本情報
タイトル：「竜馬がゆく」
原作：司馬 遼太郎
漫画：鈴ノ木 ユウ
ジャンル：
歴史
大河コミック
ターゲット読者層：
幕末の歴史や坂本竜馬に興味がある10代後半から40代の読者
主要キャラクター
坂本 竜馬 (さかもと りょうま)
土佐藩郷士の次男として生まれた坂本竜馬は、幕末の志士として知られる歴史上の人物をモチーフにしています。幼少期は母を亡くし、ふさぎ込むことが多く、近所の子どもたちからは「寝小便（よばあ）ったれ」と呼ばれて泣かされていました。しかし、すぐ上の姉・乙女の叱咤激励を受け、「たくましく育ってほしい」という生前の母の期待に応えることを心に決めます。
小栗流日根野道場に入門後、竜馬は目覚ましい成長を遂げ、めきめきと剣術の腕を上げていきます。19歳で小栗流の目録を手にした後、さらなる修行のために江戸へと旅立ちます。人を惹きつけてやまない変わり者で、時にデフォルメされたコミカルな姿を見せる一方で、シリアスなシーンでは格好よく艶やかな姿を見せる、魅力的な主人公として描かれています。
お田鶴 (おたず)
土佐藩家老の福岡宮内の妹であるお田鶴は、土佐で一番の美人だと噂に高い女性です。女正月の日に正体を隠してお詣りしていた際、偶然坂本竜馬と出会います。竜馬の素直で飾らない性格に惹かれ、深い印象を受けます。お田鶴は竜馬の初恋の相手として描かれ、二人の間には身分差という大きな障壁が存在します。この設定により、土佐の厳しい身分制度が二人の恋の妨げとなる印象的なエピソードが展開されます。
桂 小五郎 (かつら こごろう)
長州藩士で神道無念流・練兵館塾頭の桂小五郎は、歴史上の同名人物をモチーフにしています。藩医和田家に生まれましたが、8歳の時に武家の桂家の養子となります。文武両道の俊才として知られ、吉田寅次郎（松蔭）が兵学師範を務める「明倫館」で学びました。江戸で剣術修行を行い、わずか1年で練兵館の塾頭になるという卓越した才能の持ち主です。
竜馬との出会いは、長州陣地を視察していた竜馬といきなり斬り合いになるという劇的なものでした。この出会いを機に、二人は互いを認め合い、やがて重要な同志となっていきます。桂小五郎は、竜馬の成長と幕末の動乱に大きな影響を与える人物として描かれています。
寝待ノ藤兵衛 (ねまちのとうべえ)
寝待ノ藤兵衛は、竜馬に命を救われ、その後子分となる架空の人物です。諜報活動を行う泥棒という独特の設定を持ち、本作に彩りを加える重要なキャラクターとして登場します。藤兵衛の存在は、竜馬の人間性や器の大きさを表現する上で重要な役割を果たしています。竜馬との関係性を通じて、身分や立場を超えた人間関係の可能性や、幕末という激動の時代における人々の生き様が描かれています。
これらの主要人物たちを中心に、「竜馬がゆく」は幕末の歴史絵巻を鮮やかに描き出しています。実在の人物と創作上の人物が織りなす物語は、読者を幕末の世界へと引き込み、その時代の熱気と志士たちの熱い思いを伝えています。
あらすじ
幕末を駆け抜けた志士の物語
物語の舞台と時代背景
「竜馬がゆく」は、19世紀半ばの幕末を主な舞台とする歴史大河コミックです。封建制度の終焉と近代化の幕開けという激動の時代を背景に、坂本竜馬の生涯を描いています。土佐藩の厳しい身分制度や、黒船来航に揺れる日本の姿が、物語の重要な要素となっています。
主要登場人物
主人公の坂本竜馬は、土佐藩郷士の次男として生まれた幕末の志士です。幼少期は泣き虫でしたが、剣術の修行を通じて成長していきます。お田鶴は竜馬の初恋の相手で、土佐藩家老の妹という設定です。桂小五郎は長州藩士で、後に竜馬の重要な同志となります。寝待ノ藤兵衛は竜馬に命を救われた架空の人物で、諜報活動を行う泥棒として物語に彩りを添えています。これらの人物たちの関係性が、物語の展開に大きな影響を与えています。
物語の起点と展開
物語は、12歳の竜馬が母の期待に応えるため、強い男になろうと決意することから始まります。小栗流日根野道場に入門し、剣術の腕を上げた竜馬は、19歳で江戸へ旅立ちます。江戸では北辰一刀流に入門し、さらに腕を磨きます。重要な転機として、黒船来航があります。これをきっかけに、竜馬は日本の将来について考えるようになります。また、桂小五郎との出会いも竜馬の人生に大きな影響を与えます。
主人公の成長と課題
竜馬は剣術の修行を通じて、泣き虫から強い男へと成長していきます。しかし、単に剣術が強くなるだけでなく、日本の未来を考える志士としても成長していきます。土佐藩の厳しい身分制度や、幕末の政治情勢など、竜馬は様々な課題に直面します。これらの課題に立ち向かう中で、竜馬の人間性や思想が形成されていきます。
作品のテーマと魅力
「竜馬がゆく」は、個人の成長と歴史の大きなうねりが交錯する物語です。竜馬の人間的魅力と、幕末という激動の時代が織りなす壮大なドラマが、作品の大きな魅力となっています。鈴ノ木ユウの描く竜馬は、時にコミカルな姿を見せつつも、シリアスな場面では格好良く艶やかな姿を見せる、魅力的な主人公として描かれています。また、剣術のアクションシーンや、歴史上の出来事を絡めたストーリー展開も、本作の見どころです。
結末と今後の展開
「竜馬がゆく」は現在も連載中であり、明治維新に向けて竜馬の活躍がさらに描かれていくことが期待されます。土佐藩の身分制度との対峙や、幕府を倒し藩制度を撤廃するという思想の発展など、竜馬の志士としての成長が今後の展開の焦点となるでしょう。読者は、竜馬がどのように歴史を動かしていくのか、そしてどのような結末を迎えるのか、期待を持って見守ることができます。
見どころ
物語の世界観
「竜馬がゆく」は、19世紀半ばの幕末を舞台に、激動の時代を生きる人々の姿を描き出す。封建制度の終焉と近代化の幕開けという歴史の転換点において、土佐藩の厳しい身分制度や黒船来航に揺れる日本の姿が生々しく描かれている。読者は、この作品を通じて、まるで自分自身が幕末の世界に足を踏み入れたかのような臨場感を味わうことができる。時代の空気感や社会の仕組みが丁寧に描写されており、歴史書では味わえない生きた幕末の世界を体感できるのである。
魅力的なキャラクター
主人公の坂本竜馬は、読者の心を掴んで離さない魅力的な人物として描かれている。幼少期は泣き虫だった竜馬が、剣術の修行を通じて成長していく姿は、多くの読者の共感を呼ぶだろう。特に印象的なのは、竜馬の人を惹きつけてやまない変わり者としての一面と、シリアスな場面で見せる格好良く艶やかな姿のコントラストだ。また、竜馬の初恋の相手であるお田鶴や、後に重要な同志となる桂小五郎など、個性豊かなキャラクターたちが物語を彩る。これらのキャラクターたちの成長や関係性の変化が、読者を物語の世界に引き込んでいくのである。
ストーリーの見どころ
「竜馬がゆく」のストーリーは、個人の成長と歴史の大きなうねりが交錯する壮大なドラマとして展開される。竜馬が土佐から江戸へ旅立ち、さまざまな人々と出会いながら成長していく過程は、読者の心を掴んで離さない。特に、黒船来航をきっかけに日本の将来について考え始める竜馬の姿や、桂小五郎との出会いによって視野が広がっていく様子は、物語の大きな転換点となっている。また、土佐藩の身分制度との対峙や、幕府を倒し藩制度を撤廃するという思想の発展など、竜馬の志士としての成長が描かれる中で、読者は自然と「この先どうなるのか」という興味をかき立てられるのである。
アートと演出の魅力
鈴ノ木ユウの描く「竜馬がゆく」は、視覚的にも非常に魅力的な作品である。特筆すべきは、剣術のアクションシーンの描写だ。道場での稽古や他流派との真剣勝負、桂小五郎との剣術試合など、漫画ならではのダイナミックな表現で、読者を釘付けにする。また、竜馬の表情や仕草の描写も秀逸で、時にコミカルに、時に凛々しく描かれる竜馬の姿は、キャラクターの魅力を存分に引き出している。さらに、幕末の風景や風俗を丁寧に描き込んだ背景は、読者を当時の世界に引き込む重要な要素となっている。
読後の感動と余韻
「竜馬がゆく」を読み終えた後、読者の心には深い感動と余韻が残る。この作品は単なる歴史マンガではなく、人間の成長と可能性、そして時代を動かす個人の力について考えさせられる奥深い物語なのだ。竜馬の生き様を通じて、読者は自身の人生や志について省みる機会を得ることができる。また、幕末という激動の時代を生きた人々の姿は、現代を生きる我々にも多くの示唆を与えてくれる。この作品を読まずして、日本の近代化を語ることはできない。それほどまでに、「竜馬がゆく」は読者の心に深く刻まれる作品なのである。
「竜馬がゆく」の世界観に合う音楽
コミトラの独断で、マンガの世界観に合う音楽を紹介します！
葉加瀬太郎 – 情熱大陸
力強く壮大なメロディが、竜馬の大志と幕末の激動を表現しています。ヴァイオリンの情熱的な音色は、竜馬の熱い思いと重なります。
Joe Hisaishi – Summer
穏やかでノスタルジックなメロディが、竜馬の故郷・土佐への思いや、平和な日本への願いを想起させます。時に力強く、時に優しい曲調は、竜馬の多面的な性格にも通じます。
和楽器バンド – 千本桜
伝統的な和楽器と現代的なロックサウンドの融合が、幕末という旧体制と新しい時代の狭間を生きた竜馬の姿を象徴しています。激しいリズムは、剣戟シーンや政治的な駆け引きの緊張感にマッチします。
感想・考察
本作「竜馬がゆく」は、司馬遼太郎の国民的ベストセラー小説を初めてコミカライズした作品である。原作の持つ魅力を損なうことなく、漫画という媒体ならではの表現力を存分に活かしている点が最大の見どころである。鈴ノ木ユウの独自の解釈により、人を惹きつけてやまない変わり者でありながら、時にはコミカルな表情を見せる竜馬の姿が生き生きと描かれている。読者は、鈴ノ木の筆によって、歴史上の人物である竜馬をより身近に、より人間味のある存在として感じることができるだろう。
また、本作では漫画ならではのダイナミックな表現を活かし、剣豪同士の激しいアクションシーンが迫力満点に描かれている。道場での稽古や他流派との真剣勝負、桂小五郎との剣術試合など、文字だけでは伝えきれない緊張感や迫力が、鈴ノ木の筆によって見事に表現されている。これらのシーンは、単なる武術の描写にとどまらず、竜馬の成長や、彼を取り巻く人間関係の変化を象徴的に表現する重要な役割を果たしている。
さらに、本作の大きな特徴として、幕末という激動の時代を背景に、歴史的事実と架空のエピソードが絶妙なバランスで織り交ぜられている点が挙げられる。黒船来航や安政の大獄といった史実に基づく出来事を軸としながら、竜馬の個人的な経験や感情の機微が丁寧に描かれることで、読者は幕末という時代を、より立体的に、より生々しく体感することができる。これは、単なる歴史マンガの枠を超え、人間ドラマとしての奥行きを本作に与えている。
加えて、本作では竜馬を取り巻く人々の描写も非常に丁寧である。実在の人物だけでなく、寝待ノ藤兵衛のような架空のキャラクターも効果的に配置されることで、物語に彩りを添えている。これらのキャラクターたちとの交流を通じて、竜馬の人間性や思想の変遷が自然な形で描かれていく様は、本作の大きな魅力の一つとなっている。
このように、「竜馬がゆく」は、歴史マンガとしての正確さと、フィクションとしての面白さを高い次元で両立させた作品である。鈴ノ木ユウの繊細かつ大胆な筆致によって、幕末という時代と、その中を生きた人々の姿が、読者の心に深く刻まれることだろう。
読者の声
面白い！
小説の漫画化ってだいたい描ききれてないことが多いですが
この作品はさすが実績のある作家さんだけあって絵も筆致も見事ですね。
小説・竜馬がゆくを読んだのはもう30年近くも前ですが、あの頃のワクワクした気持ちを思い出せました。
続きも楽しみ！
Amazonより引用
若者にも読んで欲しい
文藝春秋は若い方は手に取りにくい印象がありましたが、この竜馬がゆくは特に若い方も読んだ方が良い作品ではないでしょうか。
表情豊かに内面が描かれているように思います。次が楽しみです
Amazonより引用
幕末の若い力、エネルギーを感じる
これが、史実に基づいた漫画である事を忘れるほどドラマチックだ。
幕末の、若者達のはじけるエネルギーが伝わってきて、引き込まれます。
Amazonより引用
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作者について
鈴ノ木 ユウ
すずのき ゆう
血液型B
概要
日本の漫画家。男性。中華料理屋の長男だったため、7歳の頃から中華包丁を握りチャーハンを作っていた。1980年『キン肉マン』と出会い、以後、模写やマンガ制作を始める。東海大学芸術学部で美術を学ぶが、卒業後はロックミュージシャンとして活動。2006年、漫画家の友人宅で突然、漫画を描くことを決意。2007年『東京フォークマン／都会の月』で、第52回「ちばてつや賞」に準入選。2010年には『エビチャーハン』で第57回「ちばてつや賞」に入選、翌2011年、同作が「モーニング」に掲載され、漫画家デビューとなった。2012年「モーニング」にて連載を開始した『コウノドリ』は、第40回「講談社漫画賞」一般部門を受賞。また実写ドラマ化されるヒットとなった。
SNSリンク
「竜馬がゆく」はどこで読める？総括
- 連載状況：文藝春秋「週刊文春」2022年5月5・12日合併号より連載中
- 作者：原作 司馬遼太郎、漫画 鈴ノ木ユウ
- コミックス情報：現在9巻まで発売、連載中
- 関連情報：原作は司馬遼太郎のベストセラー小説『竜馬がゆく』
- 作品の魅力：幕末という激動の時代を背景に、坂本竜馬の生涯を描く歴史大河コミック。剣術のアクションシーンや、歴史上の出来事を絡めたストーリー展開が見どころ
- キャラクター：主人公の坂本竜馬は、人を惹きつけるカリスマ性と、時にコミカルな一面を持つ魅力的な人物として描かれている。お田鶴や桂小五郎など、個性豊かなキャラクターが物語を彩る
- テーマ性：個人の成長と歴史の大きなうねりが交錯する物語。人間の成長と可能性、時代を動かす個人の力について考えさせられる
- ジャンルの新規性：歴史マンガでありながら、現代の読者にも共感できる人間ドラマとしての側面を持つ。歴史ファンから漫画愛好家まで幅広い読者層に訴求
- 読者の感想：原作ファンからも高評価を得ており、鈴ノ木ユウの絵柄や演出が原作の雰囲気をうまく表現していると評価されている。剣術シーンの描写や竜馬のキャラクター性が特に好評
- 今後の展望：明治維新に向けて竜馬の活躍がさらに描かれていくことが予想される。土佐藩の身分制度との対峙や、幕府を倒し藩制度を撤廃するという思想の発展など、竜馬の志士としての成長が今後の展開の焦点となる可能性が高い