天才的な聴力を持つ問題児が、ピアノとの出会いで人生を変える感動の青春ドラマ。クラシック音楽の世界を舞台に、才能、努力、友情、そして音楽の力が描かれる。鍵盤が紡ぐ激情の物語、あなたの心に響く音が聞こえる。
「ラプソディ・イン・レッド」はどこで読める?
ヤングアニマルZEROにて連載中。
既刊3巻。おおよそ半年ペースでリリースされています。
以下の方法で読むことができます
- 電子書籍:eBookJapan、ブックライブ、honto、dブックなどで配信中。
多くの電子書籍ストアでは、無料で試し読みできます。 - 紙の書籍:全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。
作品基本情報
タイトル:「ラプソディ・イン・レッド」
著者:あみだむく
ジャンル:
青春ドラマ
音楽マンガ
成長物語
芸術系マンガ
ターゲット読者層:
青年層(高校生から20代後半)
音楽、特にクラシック音楽に興味がある人
成長物語や青春ドラマを好む読者
芸術や才能の開花に関心のある人
主要キャラクター
大河寅雄
母親と2人暮らしの男子高校生。正義感が強く優しい性格だが、いつもケンカをしているため問題児と誤解されている。驚異的な聴力の持ち主。
月島治郎
寅雄の近所に住む変わり者のピアニスト。自分のピアノを「俺の女」と呼ぶ。寅雄の才能を見出し、弟子にする。
兎山助六
音大教授で天才ピアニスト。両腕にタトゥーを入れた変人。寅雄の才能を認め、指導を始める。
あらすじ
大河寅雄は正義感が強いが、その性格ゆえに周囲から問題児と誤解され、母親とも分かり合えない孤独な高校生だった。ある日、近所に住むピアニスト月島治郎のピアノ演奏を聴き、その音色に惹かれる。
寅雄は驚異的な聴力と表現力を持っていることが判明し、月島の指導の下でピアノを始める。寅雄は音楽を通じて人と繋がる喜びを知り、ピアノに没頭していく。
月島のコンサートに出演することになった寅雄は、必死に練習を重ねる。当日、自転車事故で頭から出血しながらも、会場に駆けつけ、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」を演奏。その演奏は聴衆の心を揺さぶる。
寅雄は音楽の道を志し、音大に忍び込む。そこで変人ピアニストの兎山助六と出会い、その指導を受けることになる。兎山は寅雄の才能を認め、大学を飛ばしてプロを目指すよう助言する。
エリート音大生の辰本瑠音とのコンペに挑戦することになった寅雄。瑠音は何らかの理由で寅雄を敵視しているが、二人は切磋琢磨しながら成長していく。
寅雄は「全日本ピアノコンクール」優勝を目指し、兎山の指導の下、猛練習を重ねる。新たなライバルも現れ、寅雄の音楽の旅は新たな段階へと進んでいく。
見どころ
「ラプソディ・イン・レッド」は、クラシック音楽を題材にした青春ドラマとして、非常に興味深い作品だ。主人公の大河寅雄が持つ驚異的な聴力と表現力は、ピアノ演奏を通じて巧みに描かれている。この設定は、音楽の才能とは何かという問いを読者に投げかける。
特筆すべきは、音楽を通じて人と繋がり、自己を表現していく過程が丁寧に描かれている点だ。寅雄が孤独な問題児から、音楽を通じて世界と繋がっていく様子は、音楽の持つ力を如実に表現している。
クラシック音楽の世界を熱く激しい青春ドラマとして展開する手法は斬新だ。通常、静謐なイメージのあるクラシック音楽の世界を、若者の情熱と成長の物語として描くことで、新しい層の読者を引き付ける可能性がある。
個性的なキャラクターたちの存在も、作品の魅力を高めている。変わり者のピアニスト月島治郎や、タトゥーを入れた音大教授の兎山助六など、型破りな登場人物たちが寅雄の成長を後押しする様子は、読者の興味を惹きつけずにはおかない。
ピアノ演奏のシーンが読者に音が聞こえてくるかのように生き生きと描かれている。これは、漫画という視覚的メディアの限界を超えようとする挑戦的な試みであり、高く評価できる。
本作は単なる音楽漫画ではない。音楽の力で世界を変える可能性を秘めた主人公の成長物語であり、技巧だけでなく音楽の本質を捉えようとする姿勢が、読者の心を揺さぶる。これは、現代社会における芸術の役割や、個人の成長と自己実現についての深い洞察を含んだ作品として、高く評価されるべきだろう。
感想・考察
「ラプソディ・イン・レッド」は、クラシック音楽の世界を舞台にした青春ドラマとして、独特の魅力を放つ作品である。主人公の大河寅雄の成長を軸に、音楽の持つ力と人間の可能性を探求する本作は、読者に深い感動と思索をもたらす。
本作の最大の強みは、音楽を「聴く」という体験を視覚的に表現することに成功している点だ。ピアノの演奏シーンでは、音符や音の波動が紙面から飛び出すかのような臨場感あふれる描写が展開され、読者は自然と音楽に没入していく。この表現力は、マンガという媒体の可能性を押し広げるものとして高く評価できる。
キャラクターの心理描写も秀逸だ。寅雄の内面の葛藤や成長過程が丁寧に描かれ、読者は彼の喜びや苦悩を共に体験することができる。また、ライバルキャラクターの辰本瑠音との関係性の変化も興味深く、競争と協調のバランスが絶妙に描かれている。
クラシック音楽の専門的な知識や技術についても、読者が理解しやすいよう巧みに解説されている。音楽理論や演奏技術の説明が物語に自然に組み込まれており、読者は知らず知らずのうちにクラシック音楽の世界に引き込まれていく。
社会的なテーマも巧みに織り込まれている。才能と努力の関係性、芸術の持つ社会的意義、教育のあり方など、現代社会に通じる問題提起がなされており、単なる青春ストーリーを超えた深みを感じさせる。
一方で、物語の展開にやや予定調和な部分があることは否めない。主人公の才能が際立ちすぎているため、時に現実味に欠ける印象を与えることもある。また、クラシック音楽に馴染みのない読者にとっては、一部の専門的な描写が難解に感じられる可能性もある。
しかし、これらの小さな欠点を差し引いても、「ラプソディ・イン・レッド」は音楽マンガの新たな地平を切り開いた作品として高く評価できる。音楽の持つ力と人間の可能性を描き切った本作は、幅広い年齢層の読者に感動と勇気を与える秀作である。
読者の声
好きです。無性に好きです。
メガネ八重歯のヤンチャ高校生が初めて見つけた宝物に目を煌めかせ夢中になる感じ…
絵が、表現めっちゃうまい。なにかの扉が開きそうです。
画力は安定しています。
あとは話と主人公にどれだけ興味が沸くかじゃないでしょうか?
ヤングアニマルウェブで最初の方が無料で読めるので、読めば好きかそうでもないか分かるかと。
1巻で完結しても問題ないくらい纏まって一区切りついていますので、
とりあえず1巻だけ単巻と思って買ってもいいかと。
2巻以降の買うかは、続きがどういう方向性に向かうのか次第でしょうね。
まぁ2巻は変態が出てくるので私が2巻を買うのは決定なんですけど。
Amazonより引用
一巻のみ読みました。
今後ぼちぼち買っていきます。喧嘩ばかりの高校生がピアノを始めて、まずは音大を目指すお話。
漫画とはいえ、大抵は小学生くらいから始めさせて少し現実味を持たせるもの。
高校から音大に入れても、現実的にはせいぜい音楽教師。
管打楽器ならともかく、ピアニストを目指すのは無理。
その点でリアリティはゼロと言っていい。
でも、漫画ですからね。
絵とお話にエネルギーがある。
あみだむく作品は『夜分に吸血失礼します』から入り、『めし沼』も読みましたが、偏執狂的な人物がハマりますね。
展開が楽しみ。
Amazonより引用
小生、クラシック愛好2年目のにわかに相違ないのですが、とある演奏のシーンに鳥肌が止まりませんでした。初めて音を漫画から聞いた、そんな感覚に陥りました。
そのシーン、個人的に好きな曲だったことも理由としてあるとは思いますが、圧倒的画力が没入感を促進してくれたと感じております。
また、ストーリーのテンポも非常に良く、最高にスムーズなめくり体験ができました。
3巻、楽しみにしております。あざした!
Amazonより引用
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作者について
あみだ むく
「めしぬま。」「夜分に吸血失礼します。」「ラプソディ・イン・レッド」連載中!
作者のSNSリンク
「ラプソディ・イン・レッド」はどこで読める?総括
- 連載状況:ヤングアニマルZEROにて連載中
- コミックス情報:現在3巻まで発売、連載中。おおよそ半年ペースでリリースされている
- 作者:あみだむく
- 読むには:電子書籍ではeBookJapan、ブックライブ、honto、dブックなどで配信中。紙の書籍は全国の書店で発売中
- 作品の魅力:
クラシック音楽を題材にした斬新な青春ドラマ
音楽を通じた人との繋がりや自己表現の過程が丁寧に描写されている
ピアノ演奏シーンが臨場感あふれる描写で表現されている
音楽の力と人間の可能性を探求する深みのあるストーリー - キャラクター:
主人公の大河寅雄は驚異的な聴力と表現力を持つ
個性的なキャラクターたち(変わり者のピアニストや、タトゥーを入れた音大教授など)が魅力的 - キャラクターの心理描写が秀逸
- テーマ性:才能と努力の関係性、芸術の社会的意義など、現代社会に通じるテーマが織り込まれている
- ジャンルの新規性:青年層(高校生から20代後半)、音楽(特にクラシック音楽)に興味がある人、成長物語や青春ドラマを好む読者、芸術や才能の開花に関心のある人向け
- 読者の感想:絵の美しさ、ストーリーの展開の速さ、キャラクターの魅力に関する好意的な意見が多い
- 今後の展望:主人公の音楽の旅が新たな段階へと進んでいくことが予想される