ひきこもり青年と謎の少女が織りなす、笑いと痛みの社会派ラブコメ。大学中退後4年間引きこもる22歳の佐藤と、彼を更生させようとする18歳の岬。エロゲーム制作、自殺願望、マルチ商法など、現代社会の闇と若者の苦悩をブラックユーモアを交えて描く。リアルな心理描写と鋭い社会批判が読者の共感を呼ぶ。
「NHKにようこそ!」はどこで読める?
月刊少年エースにて2004年2月号 – 2007年6月号まで連載。
8巻完結。
原作は、滝本竜彦による小説。TVアニメが2006年7月から12月まで日本全国の独立UHF局で放送された。
以下の方法で読むことができます
- 電子書籍:Kindle、eBookJapan、ブックライブなどで配信中。
多くの電子書籍ストアでは、無料で試しも読みできます。 - 紙の書籍:全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。
8巻完結

作品基本情報
タイトル:「NHKにようこそ!」
作者:大岩 ケンヂ
ジャンル:
社会派ラブコメディ
青春ドラマ
ブラックユーモア
ターゲット読者層:
18歳から30代前半
性別を問わず、社会問題に関心のある若者
引きこもりや社会不適合に共感や興味を持つ人
現代社会の闇や若者の苦悩を考察したい読者
登場人物
佐藤 達広(さとう たつひろ)

本作の主人公です。22歳で、大学を中退し、4年間引きこもりをしている青年です。北海道出身で、関東の大学に入学後、中退してしまいました。現在は親からの仕送りで生活を続けています。
佐藤は、自身を「マスターオブひきこもり」と自認するニートで、社会復帰に向けて悩みながらも、なかなか一歩を踏み出せずにいます。対人恐怖症気味ですが、近所のコンビニに行くなどの軽度の外出は可能です。
彼の特徴として、嘘をつくとやめられず、段々と嘘が大きくなっていくという癖があります。また、物語の進行に伴い、山崎の影響でロリコンやオタクの傾向を持つようになります。
佐藤は、中原岬との出会いをきっかけに、社会復帰を目指して様々な試みをしますが、その過程で多くの挫折や困難を経験します。彼の成長と挫折の繰り返しが、この物語の中心的なテーマの一つとなっています。
中原 岬(なかはら みさき)

中原岬は、本作のヒロインです。18歳の美少女で、黒髪のショートカットが特徴です。佐藤達広をひきこもりから立ち直らせようとする謎の少女として登場します。
岬の過去は複雑で悲惨なものです。実の父親と死別し、母親は再婚相手からDVを受け、岬の目の前で飛び降り自殺をしています。岬自身もDVを受け、現在は叔父に引き取られて暮らしています。
彼女は、宗教団体の信者である叔母の勧誘活動を手伝う中で佐藤と出会います。岬は佐藤を救うことを目的として「プロジェクト」を遂行しようとしますが、その手段は時に極端で、佐藤が逃げ出そうとするたびに阻止しようとします。
山崎 薫(やまざき かおる)

佐藤達広の高校時代の後輩で、21歳の男性です。眼鏡をかけており、重度のオタクで美少女キャラが大好きという特徴があります。
山崎は中学時代、いじめられていたところを佐藤に助けられた過去があり、それ以来佐藤を慕っています。現在は「夜々木アニメーション学院」という専門学校に通っており、アニメーターを目指しています。
佐藤のアパートの隣に住んでおり、大音量でアニメソングを流すなど、佐藤の生活に影響を与えています。また、佐藤をエロゲー制作に誘い、オタクの世界に引き込んだ張本人でもあります。
山崎は感情の起伏が激しく、怒るとすぐに突っかかってきますが、腕っ節は弱いです。初恋のトラウマから、屈折した恋愛観を持っています。七菜子という彼女がいますが、その関係は複雑です。
柏 瞳(かしわ ひとみ)

佐藤達広の高校時代の先輩です。黒髪ロングの女性で、現在は国家公務員として働いています。一見すると順風満帆な人生を歩んでいるように見えますが、実際には深刻な問題を抱えています。
瞳は薬物依存症で、自傷癖があります。職場では有能でありながら、同僚からは疎まれているという複雑な立場にあります。大学時代の先輩である城ヶ崎と結婚していますが、その関係は決して安定したものではありません。
小林 恵(こばやし めぐみ)

佐藤達広の高校時代の同級生です。高校時代は真面目な学級委員長として知られており、佐藤からは「委員長」と呼ばれています。
高校卒業後、恵の人生は大きく変わります。彼女は借金を抱えながら、ひきこもりの兄を養うという重荷を背負っています。
用語集
日本ひきこもり協会(NHK)
本作品に登場する架空の秘密結社です。主人公の佐藤達広の妄想上に現れ、実際の日本放送協会(NHK)は仮の姿であり、日本ひきこもり協会が真の姿だと考えられています。佐藤によれば、この協会はハイクオリティなアニメを放送することで人々をオタクに変え、人付き合いの苦手なひきこもりを量産しているとされています。
ひきこもり
中心的なテーマの一つです。主人公の佐藤達広は大学を中退し、4年間ひきこもりの生活を送っています。ひきこもりは社会から孤立し、外出や人との交流を極端に避ける状態を指します。作品では、ひきこもりの心理や社会復帰への葛藤が詳細に描かれています。
エロゲー(美少女ゲーム)
エロ要素を含む美少女キャラクターが登場するコンピューターゲームのことです。佐藤達広が山崎薫と共にエロゲーの制作に取り組むことになります。これは佐藤の社会復帰の試みの一つとして描かれています。
自殺オフ会
自殺志願者たちが集まるオフライン会議のことです。主人公の佐藤達広が参加することになる重要なイベントの一つで、物語の暗い側面を象徴しています。
ネットゲーム依存
佐藤達広が陥る問題の一つです。オンラインゲームに没頭するあまり、現実世界との接点をさらに失っていく様子が描かれています。ネットゲーム依存は現代社会における重要な問題の一つとして作品中で取り上げられています。
マルチ商法
ピラミッド型の販売システムを用いた商法のことです。主人公の佐藤達広がこの商法に巻き込まれる場面があり、社会の闇や人間の弱さを描く要素として使われています。
あらすじ
引きこもりとの出会い
大学を中退して4年間引きこもっている22歳の佐藤達広は、ある日宗教勧誘に来た美少女・中原岬と出会います。岬は佐藤を引きこもりから脱出させようと「プロジェクト」を始めます。佐藤は岬に見栄を張って、自分はパソコン関係のクリエイターだとウソをつきます。そこに高校時代の後輩・山崎薫が登場し、佐藤をアダルトゲーム制作に誘います。こうして佐藤は、引きこもり生活からの脱出を目指すことになります。
自殺オフ会の衝撃
佐藤は高校時代の先輩である柏瞳と再会します。瞳は落ち込んでいる様子で、あるオフ会に佐藤を誘います。
しかし、そのオフ会は自殺志願者たちの集まりだったのです。佐藤は驚きながらも、参加者たちの悩みを聞いていきます。そこで佐藤は、自分だけが苦しんでいるわけではないことに気づきます。この経験は佐藤に大きな衝撃を与え、生きることの意味を考えるきっかけとなります。
ネットゲーム中毒の危機
佐藤はオンラインゲームにハマってしまい、さらに引きこもり状態を悪化させてしまいます。岬は心配して佐藤を拘束し、強制的にゲームを断たせようとします。しかし、佐藤は怒って岬を侮辱してしまいます。その後、岬は佐藤との同居生活を提案します。佐藤は最初は戸惑いますが、岬との生活を通じて少しずつ変化していきます。この出来事は、佐藤の依存症と向き合うきっかけとなります。
マルチ商法の罠
佐藤は高校時代の同級生・小林恵と再会します。恵はマルチ商法の会社で働いており、佐藤を勧誘します。借金を抱えている佐藤は、一攫千金を夢見てマルチ商法に手を出してしまいます。しかし、結果は惨憺たるもので、さらに借金を増やしてしまいます。この経験を通じて、佐藤は安易な金儲けの危険性を学びます。同時に、社会の厳しさと自立の難しさを痛感することになります。
脱法ドラッグの誘惑
佐藤は現実逃避のために脱法ドラッグに手を出してしまいます。一時的な快感を得られますが、副作用で体調を崩し、病院に運ばれてしまいます。両親が病院に駆けつけ、佐藤の状況を知って愕然とします。
この出来事をきっかけに、佐藤は実家に強制送還されることになります。ドラッグの危険性を身をもって体験した佐藤は、自分の生き方を見つめ直す機会を得ます。
実家での葛藤
実家に戻された佐藤は、両親との関係に苦悩します。
長年の引きこもり生活で社会性を失った佐藤は、家族との会話にも困難を感じます。両親は佐藤の将来を心配しますが、適切な対応方法が分からず、時に厳しく接してしまいます。
佐藤は自立したいという思いと、現実の壁との狭間で苦しみます。この期間は、佐藤が家族との関係を見つめ直し、自立への一歩を踏み出す重要な時期となります。
ホームレス生活の体験
佐藤は実家での生活に耐えられず、家を飛び出してしまいます。しかし、行き場を失った佐藤はホームレス生活を余儀なくされます。路上生活の厳しさを身をもって体験する中で、佐藤は今までの自分の生き方を反省します。
食べ物や寝る場所の確保に奔走する日々を通じて、佐藤は生きることの基本的な価値を再認識します。この経験は、佐藤が社会復帰を真剣に考えるきっかけとなります。
山崎のホスト転身
佐藤の親友である山崎は、アニメーターの夢を諦め、ホストとして働き始めます。オタク気質だった山崎がホストとして成功を収める姿は、佐藤に大きな衝撃を与えます。
山崎の変貌は、人は変われるという希望を佐藤に与えると同時に、自分も何かを変えなければならないという焦りも感じさせます。山崎の姿は、佐藤にとって羨望と刺激の対象となり、自身の将来を考えるきっかけとなります。
岬の過去との対峙
物語が進むにつれ、岬の複雑な過去が明らかになっていきます。岬は実の父親と死別し、母親は再婚相手からDVを受け、岬の目の前で自殺してしまいます。岬自身もDVを経験し、叔父に引き取られた過去があります。
この悲惨な経験が、岬が他人を救おうとする行動の原動力となっていたのです。佐藤は岬の過去を知り、彼女の行動の意味を理解していきます。二人は互いの傷を癒やし合う関係へと発展していきます。
クリエイターへの道
佐藤は、自分の将来について真剣に考え始めます。かつて嘘をついたクリエイターという職業に、実際になりたいと思うようになります。山崎と共にアダルトゲーム制作を再開し、真剣に取り組み始めます。
創作活動を通じて、佐藤は少しずつ自信を取り戻していきます。困難に直面しても諦めずに続ける姿勢は、佐藤の成長を表しています。この経験は、佐藤が社会に適応していく重要なステップとなります。
結末
物語の終盤、佐藤は引きこもり生活からの脱出を果たします。
岬との関係も進展し、二人は互いを支え合いながら、それぞれの課題に向き合っていきます。佐藤はクリエイターとしての第一歩を踏み出し、岬も自身の過去と向き合い、前を向いて生きていく決意をします。
他の登場人物たちも、それぞれの方法で人生の岐路に立ち、新たな一歩を踏み出します。困難を抱えながらも前に進もうとする若者たちの姿を描き出し、希望と共に幕を閉じます。
見どころ
リアルな引きこもり描写
最大の見どころは、主人公・佐藤達広の引きこもり生活をリアルに描いているところです。4年間も引きこもっている佐藤の日常や心理状態が細かく描かれていて、引きこもりの実態がよくわかります。特に、外出時の不安や、他人との関わりを避けようとする様子は、引きこもり経験者の方々の共感を呼んでいるようです。私自身、友人や知り合いに引きこもり経験者がいるので、この描写には驚きました。
岬ちゃんの謎めいた魅力
ヒロインの中原岬も、このマンガの大きな魅力の一つです。佐藤を救おうとする彼女の行動は、時に過激で理解しがたいものもありますが、それがかえって読者の興味を引きつけています。岬の過去や本当の目的が徐々に明かされていく展開は、ミステリー要素もあってとてもスリリングです。彼女の言動や表情の変化を追うのが楽しくて、毎回ページをめくるのが楽しみでした。
ダークユーモアとシリアスの絶妙なバランス
「NHKにようこそ!」の魅力は、重いテーマを扱いながらもコメディ要素を上手く織り交ぜているところにあります。佐藤のダメ人間ぶりや、周囲の人々の奇妙な言動は、時に笑いを誘います。でも、その笑いの裏には常に切なさや痛々しさがあって、読後に妙な後味が残るんです。この絶妙なバランス感覚が、作品の深みを増していると思います。
社会問題への鋭い切り込み
単なる引きこもり青年の物語ではありません。引きこもりやニート、うつ病、自殺願望など、現代社会が抱える様々な問題にも鋭く切り込んでいます。特に、「自殺オフ会」のエピソードは衝撃的でした。社会の闇の部分を赤裸々に描きつつ、それでも生きていこうとする登場人物たちの姿に、強く心を打たれました。
成長と後退を繰り返す主人公
佐藤の成長過程も、この作品の大きな見どころです。社会復帰への一歩を踏み出しては挫折し、また立ち上がる…という繰り返しが、とてもリアルで共感できます。完璧な解決策などない現実社会の厳しさと、それでも前に進もうとする人間の強さが描かれていて、読んでいて勇気をもらえる気がします。
結論:現代社会を映す鏡としての価値
「NHKにようこそ!」は、現代社会の闇と光を鮮やかに描き出す作品です。引きこもりやニートの問題に真正面から向き合い、人間の弱さと強さを同時に描くこの作品は、読者に深い洞察と共感を与えてくれる、まさに現代の必読書と言えるでしょう。
アニメ版「N・H・Kにようこそ!」
TVアニメ版は2006年7月から12月にかけて放送された24話のアニメシリーズです。原作の漫画版と比較すると、以下のような特徴や違いがあります:
- アニメ版は漫画版の内容を凝縮し、より整理された形で物語を展開しています。
- アニメ独自のエピソードや展開が追加されており、原作とは異なる部分があります。
- キャラクターデザインや雰囲気は原作を忠実に再現しつつ、アニメーション特有の動きや表現が加えられています。
- 音楽や声優の演技によって、原作にはない新たな魅力が付加されています。
- アニメ版では、一部のシーンや描写が放送規制の関係で変更または省略されている可能性があります。
アニメ版は原作の世界観を維持しつつ、テレビシリーズとして視聴者に受け入れやすい形に再構成されています。
感想・考察
気持ち悪い
このマンガを読んで、最初に感じたのは「気持ち悪い」という感覚です。でも、それは悪い意味ではありません。むしろ、作品の魅力そのものだと思います。主人公の佐藤や岬たちの行動や思考が、普通の感覚からずれているからこそ、読者の心に強く響くんです。
例えば、佐藤が自分の人生をオナニーだと叫ぶシーンは、衝撃的でした。でも、その奇異な表現こそが、彼の絶望と自己嫌悪を鮮明に表現しているんです。この「気持ち悪さ」は、現代社会の歪みや若者の苦悩を映し出す鏡のようで、読んでいて胸が締め付けられました。
この「気持ち悪さ」こそが「NHKにようこそ!」の本質であり、魅力なんだと思います。普通のマンガでは味わえない、独特の世界観と表現力が、読者の心を掴んで離さないんです。
岬の正体
岬の正体について、読んでいて本当に謎めいていて興味深かったです。最初は佐藤を救う天使のような存在に見えましたが、物語が進むにつれて、彼女自身も深い闇を抱えていることがわかってきます。
岬の行動や言動は、時として理解不能で不気味です。例えば、佐藤を監視したり、強引に介入したりする様子は、単なる善意からとは思えません。彼女自身が抱える問題や欲求が、佐藤への執着という形で表れているように感じました。
岬の正体は「完璧な救世主」ではなく、佐藤と同じように問題を抱えた人間だったんです。この「正体」の明かし方が秀逸で、読者の予想を裏切りながらも納得させる展開に引き込まれました。岬のキャラクターは、この作品の深みと複雑さを象徴しているように思います。
統合失調症
このマンガを読んでいて、統合失調症についての描写が印象的でした。特に、主人公の佐藤が体験する妄想や幻覚は、統合失調症の症状を連想させるものがありました。
例えば、佐藤が「NHK(日本ひきこもり協会)」に追われているという妄想は、統合失調症患者がしばしば体験する被害妄想に似ています。また、現実と非現実の境界線が曖昧になっていく描写は、統合失調症の特徴的な症状を表現しているように感じました。
この作品は単に精神疾患を描いているわけではありません。むしろ、現代社会を生きる若者の不安や孤独、そして自己認識の揺らぎを、統合失調症的な描写を通じて表現しているのだと思います。そういった意味で、このマンガは精神疾患への理解を深めるきっかけにもなり得る、奥深い作品だと感じました。
エホバ
「NHKにようこそ!」におけるエホバの証人の描写は、とても興味深いポイントです。このマンガが、エホバの証人において禁書扱いされているという情報は、作品の持つ社会的インパクトを物語っています。
エホバの証人は、作中で直接的には大きく取り上げられていませんが、宗教や信仰という要素が物語に影響を与えています。例えば、岬の叔母が宗教団体に所属しているという設定は、現代社会における宗教の役割や、人々が救いを求める姿を象徴しているように思えます。
エホバの証人に限らず、現代社会における様々な「信仰」や「依存」の形を描いているんです。ひきこもりや、ゲーム、マルチ商法など、人々が何かに縋ろうとする姿が描かれています。結局のところ、この作品は現代人の「救い」の探し方を、皮肉を込めて描いているのかもしれません。エホバの証人の話題は、そんな作品のテーマを象徴する一つの要素なんだと思います。

読者の声
全巻読みました。その上での感想です。
ひきこもりの心情、嘘をついて何が本当なのかわからなくなること、マルチ商法、借金、親への罪悪感、鬱、宗教…。
この作者は私の過去を覗いてるのかって!?って笑いたくなっちゃいました!!登場人物たちの気持ちがこんなにも「あー、めっちゃわかる。」ってなった作品は他にないかもしれないです。
キャラの言動が気持ち悪かったり、生理的に受け付けなかったりする読者の方もいると思います。
でもこの漫画は怖いくらいリアルで、これが病的な人達、あるいはそう見える人達の心の中そのものだと思います。
最終的には、意志で人は変わるんだっていうのも、自分がそうだったのですごく納得いきました。
面白かったです!あと絵が上手い!!
Amazonより引用
「どんな夢もいつかは覚める・・」
賛否両論あると思いますが、私はこの巻が今までの「NHK〜」中で、実は一番まともに面白いんじゃないだろうかと感じました。今までの巻がどうにもならない現状をアホなことをしながらただグダグダに過ごしていた主人公達に対して、この巻では実家に強制送還という強制処置を持って無理やり現状打破されています。そこで動く佐藤君や周りの人達の葛藤と不安。巻中の「どんな夢もいつかは覚める」という一文がすべてを物語っていると思います。今までの駄目だけど居心地の良い、夢のようなぬるま湯の中の生活に浸っていた主人公達を恐ろしい現実世界に突き動かし始めます。
本当のダメ人間というのは、人間的に「最低な人間」という意味ではなくて、こういう人間のことを言うのだなと痛感しました。
岬ちゃん推しにはおすすめ
以前たぶん5巻くらいまで読んでいたが、よく覚えていないが読むのをやめた漫画。今回セールということでなんか面白かった気がするので購入。もう18年前の漫画と気づき驚愕した。というか表紙の子が可愛いことしか覚えてなかった。前半はやはり独特の面白さがあったが、後半の雰囲気についていけるかは人によるだろう。主人公が引きこもりということもあり、ある意味展開、性格ともに真っ当ではないのは許容できるのだが、ヒロインの岬もかなり壊れているのがちょっと辛かった。とくに他の男の前で服を脱ぐとか、自分で制御するとかの描写がなかったのがまさにメンヘラで、相手次第でいかようにもなってしまいそうな危うさがある。転生モノがなかったこの時代に引きこもりものでは無職転生を引き合いに出すのは完全にお門違いだが、正直構成に関してはクオリティの違いを感じる。キャラが魅力的なだけにもう少しやりようがあったような気がして残念。だが、読後感は現実の救われなさをまっこうから表しているともいえる。とにかく岬ちゃんが可愛かったので読破して後悔はしていない。
Amazonより引用
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作者について
大岩 ケンヂ
おおいわ けんぢ
血液型AB
本名:大岩 賢次
日本の漫画家、イラストレーター。男性。2002年、「少年エース」3月号に掲載された、ゲーム『ときめきメモリアル3』の広告漫画『ステップ アンド ステップ』でデビュー。2004年、「少年エース」2月号にて、滝本竜彦の小説のコミカライズ『NHKにようこそ!』を連載開始。同作は、2006年7月『N・H・Kにようこそ!』のタイトルでテレビアニメ化されるなどのヒットとなった。その他の作品に『GOTH』(原作:乙一)、『マヒルの用心棒』、『シュガーダーク 埋められた闇と少女』(原作:新井円侍)、『NOEL』などがある。別名義に「大岩ケンジ」「大岩賢次」がある。
作者のSNSリンク
「NHKにようこそ!」まとめ
- 連載状況:「NHKにようこそ!」は月刊少年エースで2004年2月号から2007年6月号まで連載されていました。
- 作者:原作は滝本竜彦、漫画は大岩ケンヂです。
- コミックス情報:全8巻で完結しています。
- 関連情報:原作は滝本竜彦による小説で、2006年にアニメ化もされました。
- 読むには:割引クーポンを使えば、eBookJapanでお得に読める
- 作品の魅力:引きこもりの若者の心理や社会問題を鋭く描きつつ、コメディ要素も取り入れた独特な世界観が魅力です。
- キャラクター:主人公の佐藤達広を中心に、中原岬や山崎薫など、それぞれに問題を抱えた個性的なキャラクターが魅力的です。
- テーマ性:引きこもり、ニート、社会不適合など、現代社会の問題を深く掘り下げています。
- ジャンルの新規性:青春ラブコメディの枠を超えた社会派作品で、20代以上の読者に特に響く内容となっています。
- 読者の感想:リアルな描写に共感する声が多い一方で、登場人物の行動に戸惑いを感じる意見も見られます。
- 今後の展望:完結作品ですが、その後の登場人物たちの人生を想像させる余韻を残しています。