
「私を裏切ったはずの公爵様が離婚してくれません」は、初夜の翌朝に「愛なんてなかった」と捨てられたヒロインが、記憶喪失と再会を経て、自分を裏切った夫の本当の姿と向き合っていく異世界ロマンスです。
ラフター公爵の独善的な正義感が招いた悲劇、エルナの隠された血筋、そして「離婚してから再び求婚する」という異例の贖罪宣言 ー 読者の怒りと期待を同時に駆り立てる要素が、最新17話まで途切れることなく畳みかけてきます。
この記事では、あらすじ・ネタバレから考察・Q&Aまで、作品の全体像をお伝えします。
ブックライブなら、アプリ・登録不要。ブラウザですぐ読める。
「私を裏切ったはずの公爵様が離婚してくれません」基本情報とあらすじ
作品名:「私を裏切ったはずの公爵様が離婚してくれません」
原作:柏みなみ
漫画:藤原ちづる
ステータス:連載中
単行本:1巻(2026年4月現在)
単話:18話(2026年4月現在)
連載媒体:COMICエトワール
メディアミックス状況
原作小説
小説投稿サイト「小説家になろう」にて、「公爵に求婚された令嬢は裏切りを知る〜私を捨てたはずの公爵は愛を乞う〜」のタイトルで全44話が公開されており、完結しています。
あらすじ ー 偽りの愛が崩れ落ちた、結婚式の翌朝
平民の花屋「ヴィオレ」の娘エルナは、帝国随一の魔力と美貌を誇るラフター=スカイロッド公爵から熱烈な求婚を受けます。身分違いの恋に戸惑いながらも、何度も店を訪れる彼の誠実なアプローチに心を開いたエルナは、短い準備期間を経て結婚を決意しました。
けれど、幸せは一夜しか続きませんでした。初夜が明けた朝、ラフターはエルナに向かって「愛なんて最初からない。僕らの前から消えてくれ」と冷たく言い放ちます。彼の本当の目的は、従兄アレクの妻シャーロットから受けた浮気の相談を解決するため、エルナを「アレクの愛人」として引き離すことでした。すべてが計算された偽りの愛だったのです。
理由もわからないまま領地へ追いやられたエルナは、その道中で魔獣に襲われ、馬車ごと崖から転落する凄惨な事故に遭います。奇跡的に命は取り留めたものの、自分に関するすべての記憶を失ってしまいました。脳裏に最後に浮かんだのは、自分を捨てた夫の冷たい瞳だけでした。
「ネタバレ」あらすじ ー 消えた記憶と、離婚を拒む公爵の誓い
【ネタバレ注意】深掘りあらすじを見るにはここをタップ
「ウィステリア」として生きた一年間
事故から約一年後、記憶を失ったエルナはソチアル伯爵家に保護され、藤色の瞳にちなんで「ウィステリア」という偽名を与えられ、穏やかな日々を送っていました。伯爵家の次男ミゲルから求婚を受けていた彼女でしたが、ある結婚式に出席した際、アレク公爵夫妻と再会します。そこで自分がすでに結婚している身であるという衝撃の事実を告げられ、行方を捜していたラフターによってスカイロッド公爵邸へ連れ戻されます。
覆る「浮気相手」の誤解
エルナを失った後、ラフターは決定的な真実を知っていました。エルナはアレクの愛人などではなく、レイニード公爵家の隠し子 ー つまりアレクとは血の繋がった異母兄妹だったのです。自分の独善的な思い込みが無実の妻を死の淵まで追いやったという現実に、ラフターは取り返しのつかない後悔と罪悪感に苛まれます。
記憶のないエルナに対し、ラフターは今度こそ本物の愛を伝えようと、彼女の好物を揃え、館の庭に好きな花を植え、献身的に寄り添い続けます。しかし、エルナがラフターの部屋にあった箱をきっかけに、かつて自分が残酷に裏切られた記憶をすべて取り戻してしまいます。ショックと恐怖から魔力を暴発させて倒れたエルナは、目覚めた後、ラフターを激しく拒絶し離婚を求めました。
「離婚してから再び求婚する」という宣言
エルナの離婚要求に対し、ラフターは驚くべき答えを返します。「離婚してお互い自由になった後、もう一度改めて君に求婚する」という宣言でした。偽りの契約関係を白紙に戻し、ゼロからの関係構築と贖罪の道を歩むことをエルナに誓います。
実の父との対面、そして魔塔の脅威
体調が落ち着いたエルナは、余命わずかの実父・前レイニード公爵に会うため王都へ向かいます。道中で義姉シャーロットと和解し、父との対面を果たしたエルナは、亡き母サンドラが魔塔に関係していたこと、自身の「癒し魔法」が母から受け継いだ特別な力であることを知ります。
父を救いたい一心で命懸けの癒し魔法を発動させたエルナは、ラフターに引き剥がされたことで最悪の事態を免れ、前公爵も一命を取り留めました。しかし、この出来事でエルナの力を知った神官たちが、彼女を魔塔で管理しようと執拗に迫ってきます。自由を守るための盾として、エルナはひとまずラフターとの婚姻を継続する道を選びました。
舞踏会に渦巻く新たな試練
貴族や王族が集う舞踏会に参加することになったエルナの前に、ラフターの元恋人を名乗る令嬢が現れ、さらに隣国の皇女がラフターと親しげに連れ立って去る場面を目撃します。様々な思惑が交差する社交界の中で、エルナとラフターの関係はまだ定まらないまま、物語は新たな局面を迎えています。
みさきガチ評価・徹底考察

- ヒーローの「正義」が裏目に出る脚本構造が、既存の溺愛モノにはない鋭い緊張感を生んでいる
- 藤原ちづる氏の繊細な作画が、エルナの絶望とラフターの苦悩を表情の一つひとつで鮮烈に伝えている
- 身分差ロマンスに血筋の因縁と魔法の謎が絡み合い、恋愛だけでは終わらない多層的な展開が続く
- ラフターの初期の仕打ちが常軌を逸しているため、読者によっては最後まで彼を受け入れられない可能性がある
「みさきの総評」 ー 「許せない」が「目が離せない」に変わる、感情設計の巧さ
独善的な正義が招いた悲劇という冷徹な構造が、単なる後悔モノに留まらない心理的な重みを生み出し、COMICエトワールらしい美麗な筆致が読者の怒りと期待を同時に加速させています。
「許せない」のに読む手が止まらない、この物語の仕掛け

読者レビューで圧倒的に多いのは「ラフターが許せない」という声です。しかし、その怒りを抱えたまま全員が読み続けているという事実こそ、この作品の構造的な強さを証明しています。なぜ「許せない」が「読むのをやめる」ではなく「続きが気になる」に変わるのか。その仕掛けを読み解いていきます。
なぜラフターは事実を確認せず、エルナを罠に嵌めたのか
ラフターの行動で最も理解しがたいのは、帝国随一の地位と能力を持ちながら、エルナ本人に一度も事情を聞かなかった点です。彼は従兄アレクの妻シャーロットからの相談を受け、「身重の妻を裏切る浮気相手」というレッテルをエルナに貼りました。正義感が強いからこそ、被害者であるシャーロットの言葉を疑えず、加害者と決めつけた相手の弁明を聞く必要すら感じなかったのです。
この思考回路には、貴族社会で培われた「自分の判断は正しい」という無意識の傲慢さが透けて見えます。エルナが大切にしていた媒体石の指輪も、兄妹としての絆の証ではなく「不貞の証拠」としか映らなかった。公爵という立場が彼に与えた自信が、皮肉にも最悪の判断を下させた構図です。
物語が読者を惹きつけるのは、この過ちが「悪意」ではなく「善意の暴走」から生まれている点にあります。悪人が悪事を働く話なら単純ですが、善良であろうとした人間が善良さゆえに人を壊す。その構造が「許せないけど理解できなくもない」という複雑な感情を読者に抱かせ、ページをめくる手を止めさせません。
エルナの記憶喪失は、物語にとってどんな意味を持つのか
崖からの転落で記憶を失ったエルナは、「ウィステリア」として別人のように穏やかな一年間を過ごしました。この記憶喪失という設定は、単なるドラマチックな演出ではなく、物語の根幹に関わる重要な装置として機能しています。
記憶のないエルナと再会したラフターは、過去の罪を知らない彼女に対して「本物の優しさ」で接し始めます。好きな花を庭に植え、好物を揃え、献身的に寄り添う。その姿は偽りの求婚時代とは明らかに違う、後悔に裏打ちされた本心からの行動です。読者はここで「もしエルナが何も知らなければ、二人はうまくいくのに」という切ない期待を抱くことになります。
だからこそ、記憶が戻った瞬間の衝撃が何倍にも跳ね返ってきます。築き上げられかけた信頼が、過去の残酷な記憶によって一瞬で粉砕される。記憶喪失は「やり直しの可能性」を見せておきながら、「過去は消せない」という現実を突きつけるための布石だったと言えます。
「離婚してから再求婚する」は本当に誠意なのか、それとも身勝手なのか
ラフターが宣言した「離婚した後にもう一度求婚する」という選択は、読者の間でも評価が大きく分かれています。「結局また自分のペースに持ち込もうとしている」と批判する声がある一方で、「偽りの関係を清算しようとする姿勢は筋が通っている」と認める声もあります。
この宣言の本質は、今の婚姻関係がエルナの意志ではなくラフターの策略で成立したものだという事実を、彼自身が認めた点にあります。騙して手に入れた関係をそのまま維持することは、形を変えた支配の延長にすぎません。一度すべてを白紙に戻し、エルナに「断る自由」を返した上で、改めて自分を選んでもらう。それはラフターにとって、拒絶される恐怖を引き受けるという意味で最も厳しい贖罪の形です。
ただし、エルナが現在も婚姻を継続しているのは愛情からではなく、魔塔の干渉を避けるための実利的な判断にすぎません。ラフターの誠意がエルナの心に届くかどうかは、まだ物語の中で答えが出ていない問いとして残されています。
登場人物・キャラクター分析
主要キャラクター
エルナ

平民の花屋「ヴィオレ」の娘として暮らしていましたが、その正体はレイニード公爵家の隠し子であり、アレクの異母妹です。ラフターの勘違いによる偽りの求婚を受け入れ、初夜の翌朝に残酷な言葉で捨てられるという壮絶な経験をしました。崖からの転落事故で全記憶を失い、一年間「ウィステリア」として別の生活を送った後、再びラフターのもとへ戻ります。記憶を取り戻してからは離婚を強く求めていますが、魔塔からの干渉を避けるため婚姻関係を続けている状況です。母から受け継いだ希少な「癒し魔法」の持ち主でもあります。
ラフター=スカイロッド

帝国随一の魔力と美貌を備えた公爵家当主で、騎士団長も務めています。従兄アレクの妻シャーロットから浮気の相談を受け、エルナを浮気相手と誤認。彼女を引き離すために偽りの愛で罠に嵌め、結婚初夜の翌朝に冷酷な決別を言い渡しました。後にエルナがアレクの異母妹だったと知り、取り返しのつかない後悔に苛まれます。「離婚した後、改めて求婚する」と宣言し、偽りで始まった関係をゼロからやり直す覚悟を示しています。
脇を固める重要人物たち
アレキサンダー・レイニード

レイニード公爵であり、ラフターの従兄にしてエルナの異母兄です。父の遺言に従い、生き別れた妹エルナをずっと捜し続けていました。エルナに贈った媒体石の指輪がラフターの誤解を招く原因となりましたが、真実が判明してからは妻シャーロットとともにエルナを公爵家の娘として庇護しています。
シャーロット

アレクの妻で、レイニード公爵夫人です。妊娠中の不安から夫の浮気を疑い、ラフターに相談したことが悲劇の引き金となりました。エルナの素性が明らかになった後は過去の行いを深く反省し、王都への道中でエルナとすっかり打ち解け、頼れる義姉として寄り添っています。
前レイニード公爵
アレクとエルナの実父であり、先代レイニード公爵です。帝国トップレベルの魔法の使い手で、病に倒れ余命わずかでしたが、エルナの命懸けの癒し魔法によって一命を取り留めました。娘を溺愛する親バカな一面があり、ラフターとの離婚を全力で後押ししようとする強力な味方です。
ミゲル

ソチアル伯爵家の次男で、記憶を失ったエルナを保護し「ウィステリア」の名を与えた人物です。エルナに求婚して新たな生活の基盤となりましたが、裏では公爵暗殺を企てる犯罪に関与していたことが露呈し、最終的に処刑されて物語から退場しました。
エシュピルナ
レイニード公爵家のアレクやエルナの叔母にあたる女性です。王都の屋敷でエルナを出迎え、亡き母サンドラの秘められた過去や出生の真実を伝える役割を担いました。無茶な魔法を使ったエルナを泣きながら嗜めるなど、家族として温かく見守っています。
読者の評価と反響 ー 「最低」から始まるヒーローへの異例の熱狂
「許せない」と叫びながら全員が読み続けている理由
この作品のレビュー欄で最も目立つのは、「ラフター最低」「許せない」という強烈な言葉の数々です。確認もせず憶測だけで無実の妻を罠に嵌め、初夜の翌朝に人格を否定する言葉を浴びせた行為は、多くの読者にとって到底受け入れられるものではありません。「親友のためとはいえ、公爵という立場の人間がこんなリスクを負う計画を実行するのは考えにくい」「まず浮気の疑惑を本人に追求すべきだった」と、冷静にラフターの行動の矛盾を指摘する声も少なくありません。
けれど興味深いのは、その怒りが「もう読まない」ではなく「この先どうなるのか確かめずにはいられない」へと変わっている点です。ヒーローの無様な後悔を見届けたいという感情が、作品への強い執着に直結しています。「最初は嫌いだったのに今では推し」という読者が現れるほど、ラフターの贖罪の過程には人の心を動かす力が備わっています。
「胸が苦しい」の先に待つ、読後の温かさ
序盤のエルナの境遇に涙する読者は後を絶ちません。「初夜の翌朝にあの言葉は、何十年経ってもフラッシュバックする級のトラウマ」「純粋で心優しいヒロインが貴族に振り回されていて可哀想」という声は、エルナの痛みに自分を重ねた読者の率直な叫びです。
一方で、物語が進むにつれて読者の視線は変化していきます。「すれ違いがもどかしいけど、だからこそ心を通わせていく過程にときめく」「エルナの出自の秘密には度肝を抜かれた」という感想が増えていくのは、序盤の苦しさを乗り越えた先に、丁寧な心理描写と予想外の展開が待っている証拠です。最初は怒りや悲しみで胸がいっぱいになっていた読者が、最終的には「この二人を見届けてよかった」という感覚に辿り着く。その感情の変化そのものが、この作品を読む醍醐味と言えます。
疑問を解消(Q&A)
「私を裏切ったはずの公爵様が離婚してくれません」は衝撃的な導入から始まるため、読み進める前に気になることが多い作品です。読者の皆様から寄せられる代表的な疑問に、一つずつお答えします。
みさき「私を裏切ったはずの公爵様が離婚してくれません」を一番お得に読む方法・まとめ
裏切りの傷を越えて、自分の足で立つ女性の物語
一度壊れた信頼を取り戻すのは、魔法よりもずっと難しいことです。この作品が描いているのは、甘い溺愛ロマンスの皮を被った「自立の物語」にほかなりません。ラフターの独善的な正義感によって人生を壊されたエルナが、記憶喪失という空白の時間を経て、自分自身の出自と力に向き合い、誰の付属物でもない人生を掴み取ろうとする姿がこの作品の芯にあります。
藤原ちづる氏の作画は、エルナが涙を堪える瞬間や、ラフターが後悔に歪む表情を一コマも見逃させません。COMICエトワールが得意とする繊細な心理描写と、「なろう」原作ならではの重厚なストーリー構成が噛み合った、読み応えのある一作です。
「ヒーローが許せない」から読み始めて、気づけばエルナの選ぶ未来を見届けずにはいられなくなる。その感情の変化を体験すること自体が、この物語の一番の贈り物です。
購入するなら「ブックライブ」がお得!
初回限定 ー 1冊が70%OFF(割引上限なし)
合本版やセット本にクーポンを使えば、シリーズをまとめてお得に入手できます。クーポンは1冊限り・登録から24時間以内なので、購入する本を決めてから登録するのがおすすめです。
その他のサイトで読みたい場合
みさき