
「束縛も干渉もない、それでいて居心地のいい関係なんて本当にあるの?」そんな問いに真正面から答えを差し出すのが、双龍が描く青年漫画「こういうのがいい」です。
恋人でもセフレでもない「フリーダムフレンド」という新しい関係性を軸に、IT企業エンジニアの村田と、ファミレス店員の友香が織りなす自由で気楽な日々が綴られていきます。この記事では作品の基本情報からあらすじ、登場人物、最新13巻までの展開、読者の賛否が分かれるポイントまで、購入前に知りたい情報をまとめてお届けします。
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「こういうのがいい」あらすじ・ネタバレ
作品名:「こういうのがいい」
作者:双龍
ステータス:連載中
巻数:13巻(2026年5月現在)
話数:59話(2026年5月現在)
連載媒体:となりのヤングジャンプ
メディアミックス
2023年10月30日から12月18日にかけて、朝日放送テレビ(ABC)にて全8話のテレビドラマが放送されました。主演の村田元気を西山潤、江口友香を田中美麗が演じています。それ以前にも2021年5月にはボイスコミックが公開されており、村田役を河西健吾、友香役を五十嵐裕美が担当していました。実写化にあたっては原作の独特な空気感をどう表現するかが話題となり、原作ファンの間でも議論を呼んだ作品です。
あらすじ ー 「面倒くさい恋愛」に疲れた二人の出会い
IT企業でエンジニアとして働く村田元気は、「私と仕事どっちが大事?」と詰め寄る彼女の重い束縛に限界を感じ、交際にピリオドを打ちます。一方、ファミレスで働く江口友香も、自分の言葉遣いやモラルを厳しく管理してくるモラハラ気質の彼氏との関係に疲弊し、別れを告げたばかりでした。
恋人という枠組みそのものに気力を失っていた二人は、共通の趣味であるオンラインゲームのオフ会で偶然に顔を合わせます。話してみれば恋愛の煩わしさへの嫌悪感も、性的な価値観も驚くほど一致していました。意気投合した二人はその日のうちに肉体関係を持ち、そして決断します。
恋人にはならない、でもただのセフレでもない。互いを縛らず、責任も負わず、それでいて居心地のよさは共有する。そんな新しい関係「フリーダムフレンド」を始めようと。第三の関係性を選んだ村田と友香の、自由で穏やかな日常が静かに動き出していきます。
ネタバレあらすじ ー 三人のフリフレへと広がる関係性
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フリフレ関係の開始と日常の定着
オフ会で出会った村田と友香は、価値観と身体の相性の良さからフリフレ関係をスタートさせます。やがて友香は村田の最寄り駅にあるファミレスへ異動となり、村田は仕事の合間に彼女の職場を訪れるなど、二人の生活は緩やかに重なっていきます。村田の上司である今下伊好が彼にアプローチをかけ、友香のバイト先の後輩・伊藤寿哉が彼女に好意を寄せるなど、周囲からの誘いはありますが、二人は揺らぐことなく現状の関係に居心地のよさを感じ続けます。
姉とジム友、交錯していく人間関係
友香は体型管理のためスポーツジムに通い始めますが、そこで偶然出会ったのは村田の上司である今下伊好でした。互いに相手の素性を知らないまま二人は「ジム友」として親しくなっていきます。さらに友香の姉・徳子が村田の勤務先に後輩として配属され、人間観察力に長けた彼女は村田と友香の関係にいち早く気付きます。妹を溺愛する徳子は関係を壊さないよう静かに見守る道を選び、やがて友香・今下・徳子の三人はジム友の女子会を開くほどの仲に発展していきます。
出張先での一線越えと新たなフリフレ
村田に好意を寄せる今下は、自身の恋愛相談を友香に持ちかけるようになります。相談相手が自分のフリフレである村田であると気付かないまま、友香は親身にアドバイスを送り続けます。そんな中、村田と今下は仕事で二人きりの出張へ向かい、酒の勢いに任せてついに一線を越えてしまいます。事後の会話で、今下は自分の相談相手が村田のフリフレ・友香だったことを知ります。三人でグループ通話を繋いで事実を打ち明ける場面では、友香は怒るどころか二人の関係を祝福し、今下もまた村田のフリフレとして関係に加わる流れになります。三人のフリフレが互いを認知し合う、新たな段階へと物語は進んでいきます。
みさきガチ評価・徹底考察

- 束縛も干渉もない「フリーダムフレンド」という新しい関係性を肯定的に描き切っている
- 引きのアングルと会話のテンポで、性描写の多さを「健康的」に見せる作家の構成力
- 賛否が真っ二つに割れることで、読者自身の恋愛観を逆照射する仕掛けが効いている
- ヒロインの過剰な性的奔放さと露出描写に、生理的拒否反応を示す読者が一定数いる
「みさきの総評」 ー 恋愛の面倒くささを引き算した先に、何が残るかを問う作品
束縛のない関係に憧れを抱く人にも、違和感を覚える人にも、自分の価値観と向き合わせる一作。
フリフレという関係性が突きつけてくる、現代の恋愛観への問い

(となりのヤングジャンプ https://www.mangabox.me/reader/237872/episodes/108219/ より引用)
「こういうのがいい」というタイトルが指し示すのは、恋愛から面倒くささを引き算した先に立ち現れる新しい人間関係です。村田と友香の関係を読み解くと、双龍が読者に投げかけている問いの輪郭が見えてきます。
「恋人」でも「セフレ」でもない第三の関係はどう成立しているのか
作中の「フリーダムフレンド」は、互いを束縛せず干渉せず、責任も伴わない関係として定義されています。それでも単なるセフレと一線を画すのは、ゲームという共通の趣味と、精神的な居心地のよさが土台になっているからです。
注目したいのは、二人が「したい時に、したい事を、したい人と」というタイミングの一致を重視している点です。ここには金銭の介在もなければ、相手を所有しようとする欲求もありません。村田は仕事の合間に友香のファミレスを訪れ、友香は村田の生活リズムを乱さないよう距離感を保ちます。互いの時間を奪わず尊重する姿勢が、この関係を支える柱になっています。
誠太との対話シーンが象徴的です。村田自身が「セフレとは何が違うのか」を言語化しようと試みるこの場面では、答えは明示されません。読者それぞれに考えさせる余白が残されているのです。フリフレという関係を成立させているのは制度でも契約でもなく、当事者間の繊細なバランス感覚なのだと示唆されています。
なぜ「都合のいい女」批判と「理想の関係」礼賛が同時に発生するのか
本作のレビューには、見事に二極化した感想が並びます。「ここまで気の合う相手と出会えるのは奇跡」「自分が満たされる関係」と絶賛する声と、「男にとって都合のいいだけのファンタジー」「現実にはありえない」と切り捨てる声が拮抗しているのです。
この分裂は作品の欠点ではなく、構造上の必然と捉えるべき現象に見えます。友香のキャラクター造形は、ルックス・性に奔放・見返り不要という三要素を極端に振り切っています。この極端さが、読者の恋愛観をリトマス紙のように炙り出す装置として機能しているのです。
ある読者は「面倒くさいことが存在しない関係ではなく、この人とだったら面倒くさくてもいいかなと思えるのが愛なのではないか」と書いています。これは作品への批判ではあるけれど、フリフレという関係性を真剣に受け止めた上での反論でもあります。賛否どちらの側に立つかは、読者がこれまでに重ねてきた恋愛経験と価値観によって決まります。本作はその「踏み絵」として機能している側面が大きいのです。
周囲の人間関係はフリフレをどこまで許容できるのか
物語が10巻以降で見せ始めているのは、フリフレ関係が周囲に与える波紋です。友香の姉・徳子はすでに二人の関係を察知しており、ジム友となった今下とのつながりまで認識しています。一人で抱え込みながら、修羅場を回避するために動き続ける徳子の姿は、読者目線そのものです。
最新13巻周辺では、今下が村田と関係を持ち、三人が互いを認知し合うフリフレへと展開が進みました。ここで興味深いのは、友香が今下との関係を怒るどころか祝福するという反応を見せたことです。フリフレの理念に忠実であろうとするなら、独占欲を持たないのが当然の帰結となります。
しかし読者には別の景色が見えてくるはずです。友香は本当に何も感じていないのか。あるいは、感じていることを抑え込んでいるのか。徳子の見守りも、伊藤の片思いも、川瀬の真っ直ぐな恋愛も、すべてが「フリフレという理念」と「人間の感情」の間で揺れています。この揺らぎこそが本作の現在地で、関係性が今後どこへ着地するのかが最大の見どころと言えます。
登場人物・キャラクター分析
主要キャラクター
村田元気(むらたもとき)

IT系企業に勤めるエンジニアで、在宅でのテレワークを基本とする青年です。本作の主人公の一人で、ゲーム内でのハンドルネームは「ムラタング」となっています。黒髪短髪の落ち着いた外見で、相手のペースに合わせる柔軟さと、仕事をきっちりこなす有能さを併せ持っています。
「私と仕事どっちが大事?」と詰め寄る束縛彼女との関係に疲弊し、自ら別れを選んだ過去を持ちます。恋人という枠組みそのものに気力を失っていた頃にオンラインゲームのオフ会で友香と出会い、価値観の一致を確信してフリフレ関係へと踏み出すことになります。冷静に見えて感情の揺れをきちんと拾える人物で、読者からは「気の利く理想の男性像」として受け取られている存在です。
江口友香(えぐちともか)

村田の最寄り駅近くにあるファミレスでホールスタッフとして働く女性です。出会った当初は黒髪ロングでしたが、物語が進むにつれて桃色のショートヘアへと髪型を変えていきます。下ネタやAVを愛好する性に奔放な一面と、裏表のない素直な性格が同居しているのが大きな特徴です。
ゲームのハンドルネームは「トモカ」で、配信者「モモンバ」としても活動しています。モラハラ気質の元彼に自分のモラルを押し付けられた経験から恋愛そのものに疲れており、オフ会で村田と意気投合した日のうちにフリフレ関係をスタートさせます。読者の間では「都合がよすぎる」という批判と「ここまで突き抜けたヒロインは新鮮」という称賛が真っ二つに分かれる、本作のシンボル的な存在です。
今下伊好(いましたいよ)

村田が勤務するIT企業で部長を務める、彼の直属の上司です。仕事の場では優秀なキャリアウーマンとして部下から尊敬を集めていますが、恋愛に関しては純粋で乙女な一面を覗かせる二面性を持っています。村田に対して密かに好意を寄せ続けている人物です。
スポーツジムで友香と偶然出会い、相手の素性を知らないまま「ジム友」として親交を深めていくという、物語に大きなうねりを生む役回りを担っています。最新巻にあたる13巻周辺では村田との関係に決定的な変化が訪れ、フリフレの輪を広げる新たな当事者として浮上してきます。
脇を固める重要人物たち
江口徳子(えぐちとくこ)

友香の実の姉であり、村田の勤務先に後輩として配属されてきた女性です。人間観察力に優れており、村田と友香の関係、さらには今下との繋がりにまで唯一気付いている重要な目撃者となっています。一人で特盛料理を平らげるほどの大食いで、強烈なキャラクター性を持っています。
妹を溺愛するがゆえに、関係を壊さないよう深く詮索せずに静かに見守る道を選びます。読者からは「妹が地雷原でダンスを踊っているのを地雷処理しながら見守る姉」として絶大な人気を獲得しており、物語のサスペンス要素を一手に引き受ける存在です。
伊藤寿哉(いとうとしや)

友香が働くファミレスの後輩アルバイトで、元野球部のスポーツマンタイプの青年です。真っ直ぐで素直な性格が魅力ですが、その実直さゆえに空回りしてしまう場面も見られます。
友香に対してド直球の好意を抱いており、食事に誘うなどの積極的なアプローチを続けています。しかし村田と友香の間にある独特の関係性の深さには入り込めず、物語に「王道の片思い」という対比軸を提供する役割を果たしています。
拝島陸夫(はいじまりくお)

村田の職場の先輩マネージャーで、今下の同期にあたる男性です。誰よりも妻を優先して定時で帰宅する筋金入りの愛妻家であり、優しくおおらかな性格でチームのムードメーカーとして機能しています。
村田に無茶な案件を振ることもありますが、職場では良好な関係を築いています。一般的な結婚観や家庭観を体現するキャラクターとして配置されており、フリフレという特殊な関係を相対化する役目を担っています。
川瀬愛(かわせあい)

友香のファミレスでアルバイトをする後輩女性です。伊藤に恋心を抱いている、明るくキラキラとした一般的な恋愛観の持ち主として描かれています。
友香や伊藤のやり取りを気にしつつ、伊藤に対して積極的にアプローチを仕掛けていきます。主人公たちのフリフレ関係とは対極にある「王道の恋愛」を物語に持ち込む存在で、二つの恋愛観を読者に並べて見せるための装置として機能しています。
下月(しもつき)

村田の職場の後輩女性で、上司である今下を大いに尊敬している人物です。今下を中心とした「ジム友の会」にも参加するようになり、フリフレの輪の周縁で物語に関わっていきます。職場の人間関係がプライベートと絡み合っていく構造に厚みを加える役回りです。
誠太(せいた)

村田の元バンド仲間で、海外から一時帰国した友人です。村田が「セフレとフリフレの違い」について自分の考えを言語化するきっかけを与える対話相手として登場します。短い登場ながら、村田の心情を読者に開示する重要なシーンを担っています。
読者の評価と反響 ー 「都合がよすぎる」が「こういうのも悪くない」に変わる瞬間
「こういうのがいい」を読み始めた読者の感想は、序盤と中盤以降で大きく変化する傾向があります。最初は違和感を抱いた人が、ページをめくるうちにじわじわと作品の魅力に飲み込まれていく。その振れ幅の大きさが、本作を語る上で欠かせないポイントです。
「恋愛の面倒くささを排除した関係」への深い共感
最も多く見られるのが、束縛のない関係性そのものへの共感の声です。「彼氏彼女の関係でいちいち責められるのが面倒、性欲は解消したい、でも友達のままでいたい。そんな本が読みたかった」と語る読者は少なくありません。フリフレという関係に自分の理想を仮託し、現実では叶わないものを作品の中で味わっているのです。
技術的な部分への評価も目立ちます。「引きのアングルが多く、二人の表情が見えにくい。その分、二人が過ごす空間の情報や会話の内容が脳内でリズミカルに響く」というレビューは、双龍の描き方の上手さを的確に言語化しています。性描写が多いにもかかわらず嫌悪感を抱かせない構成力、スポーツのように健康的に見せるテンポ感を「作者は天才ではないか」と賞賛する声まで上がっています。
「男の妄想すぎる」という違和感と、その先にある気付き
一方で、ヒロインの友香に対する厳しい意見も根強く存在します。「ルックス最上級、性に奔放、見返り不要。こんな女はこの世にいない」「タイトルの「こういうのがいい」は、男にとって都合のいい女がいたらいい、という意味だろう」という指摘は、確かに作品の構造を鋭く突いています。
ただし、この種のレビューを書いた読者の中には、批判しながらも作品を最後まで読み続けている人が多いのも事実です。「ひりつくような痛みはない代わりに、深い心の震えもないのではないか」と書きながらも、フリフレという関係性そのものを真剣に検討している姿勢が読み取れます。違和感をきっかけに自分の恋愛観を見つめ直す。そうした思考のプロセスを促す力が、この作品にはあります。批判的な感想を読むこと自体が、フリフレという問いに参加することになる構造です。
疑問を解消(Q&A)
購入前に気になるポイントを、よくある質問形式でまとめました。読む前のハードルを下げるための情報を中心に整理しています。
みさき「こういうのがいい」を一番お得に読む方法・まとめ
恋愛の定義を更新する、現代だからこそ刺さる一作
「こういうのがいい」は、恋愛漫画というジャンルの枠組みそのものを問い直す挑戦的な作品です。束縛・干渉・責任という、これまで「愛」とセットで語られてきた要素を引き算した先に何が残るのか。双龍はその実験を、村田と友香という二人のキャラクターに託して描き続けています。
賛否が真っ二つに割れる作品ですが、その分裂は欠点ではなく構造そのものです。「都合がよすぎる」と感じる人も、「こういう関係に憧れる」と思う人も、どちらも作品の問いかけに正直に応えているにすぎません。読み終えた後に残るのは、登場人物の幸せを願う気持ちと、自分自身の恋愛観への新しい視点です。
13巻時点で物語は三人のフリフレへと展開し、関係性の新しい段階に入りました。今後どこへ着地するのか、現時点では誰にも予測できません。だからこそ連載中の今、リアルタイムで追いかける価値のある作品です。
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