修学旅行中の高校生が遭難し、謎の島「インゴシマ」で繰り広げられる壮絶なサバイバル。主人公・啓太は幼なじみの葵を救うため、狂気の島民と対峙する。過酷な環境下で露わになる人間の本性、生き残りをかけた戦いが読者を圧倒する。エログロ描写を含む衝撃のホラーサスペンス。極限状態で問われる「生きる意味」に、あなたはどう応えるか。
「インゴシマ」はどこで読める？
最新話は、マンガボックスで連載中。
既刊19巻
以下の方法で読むことができます
- 電子書籍：Kindle、eBookJapan、ブックライブなどで配信中。
多くの電子書籍ストアでは、無料で試し読みできます。 - 紙の書籍：全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。
アダルト
作品基本情報
タイトル：「インゴシマ」
作者：田中 克樹
ジャンル：
サバイバルホラー
サスペンス
エログロ
ターゲット読者層：
18歳以上の成人
主に男性読者
過激な描写や心理的スリルを好む読者
人間の本質や極限状態での行動に興味がある読者
登場人物
東堂啓太（とうどう けいた）
都立吉ノ宮高校2年2組に在籍する17歳の少年です。フルリムの眼鏡をかけ、右手首に腕時計を巻いているのが特徴です。機械オタクで、ゲームの実力も世界トップクラスの腕前を持っています。
修学旅行では、携帯ゲーム機やカメラ搭載ドローンなど、大量のデバイスを持ち込んでいました。他人にデバイスをオモチャ呼ばわりされると機嫌が悪くなるほど、自身の趣味に誇りを持っています。
判断力や応用力に優れる一方で、体力は弱く、武闘派の同級生から「弱い」と罵られるほどです。しかし、幼なじみの宮原葵のためには、危険を顧みず身を挺して行動する勇気を持っています。
物語が進むにつれ、啓太は自身の弱点を克服しながら、仲間たちを守るリーダーとしての役割を果たしていきます。また、頭痛と共に未来の光景を垣間見る能力を持っているようですが、その詳細はまだ明らかになっていません。
宮原葵（みやはら あおい）
東堂啓太と同じく都立吉ノ宮高校2年2組に在籍する17歳の少女です。ロングヘアをサクランボのようなデザインの髪留めでワンサイドアップにしているのが特徴的です。その容姿の美しさは、島の老婆すら目を見張るほどです。
葵は14歳の頃に行方不明になった経験があり、その際には啓太に助けられたという過去があります。この出来事は、二人の絆を深める重要な転機となったようです。
物語の序盤、葵は臆病な面を見せていましたが、シマビトに拉致された後は、驚くほどの強さを見せます。怯える友人を勇気づけたり、鞭を振るうシマビトに毅然と抗議したりと、気丈に振る舞う姿が印象的です。
葵の存在は、啓太の行動の大きな原動力となっており、彼女を救出することが物語の重要な軸となっています。また、葵自身の過去や能力についても、物語が進むにつれて明らかになっていくことが期待されます。
高崎光博（たかさき みつひろ）
啓太や葵と同じクラスに所属する武闘派の生徒です。体力に優れており、啓太のような体力の弱い生徒を「弱い」と罵るなど、力に対する自信を持っています。
物語が進むにつれ、高崎の行動力と勇気が仲間たちの生存に大きく貢献していきます。特に、シマビトの一人であるコリオとの対決では、自身の格闘術を駆使して勝利を収めるなど、その実力を遺憾なく発揮しています。
高崎は当初、啓太のような頭脳派との協力に難色を示していましたが、徐々に互いの長所を認め合い、協力関係を築いていきます。この成長過程は、物語のテーマである「極限状態での人間関係の変化」を体現しているといえるでしょう。
若林（わかばやし）
修学旅行に引率してきた教師の一人です。生徒たちが遭難した後も、責任感を持って彼らの安全を守ろうとする姿勢を見せています。
物語が進むにつれ、若林は島の過酷な環境の中で生き抜くために、様々な困難に直面します。特に、シマビトたちによる「セレクション」と呼ばれる選別過程では、自身の生存と生徒たちの保護という難しい選択を迫られます。
若林の行動や決断は、大人としての責任と、極限状態での生存本能との葛藤を象徴しており、物語のテーマである「人間の本質」を探る上で重要な役割を果たしています。また、彼の存在は生徒たちにとって希望の象徴でもあり、物語に深みを与える重要な要素となっています。
アキラ
アキラは、啓太たちよりも以前に島に漂着した生存者の一人です。英語を話すことから、外国人（おそらくアメリカ人）であると推測されます。
島での生活経験が長いアキラは、シマビトの文化や島の地理について詳しい知識を持っています。この知識は、啓太たちが島から脱出するための重要な手がかりとなっています。
アキラは啓太と協力して葵の救出作戦を立てるなど、物語の展開に大きく関わっています。彼女の存在は、島の謎を解き明かす鍵となるだけでなく、長期間にわたる孤立状態が人間にどのような影響を与えるかを示す重要な例でもあります。
アキラの過去や、彼女が島でどのように生き延びてきたのかという詳細は、物語が進むにつれて明らかになっていくことが期待されます。
用語集
インゴシマ
この物語の舞台となる謎の島です。地図にも載っていない、不思議な島となっています。ここでは、独自の文化を持つ「シマビト」と呼ばれる人々が暮らしています。
高校生たちが乗っていた客船「フリージア」が遭難し、漂着したのがこの島です。島には様々な謎があり、高校生たちはここで生き残りをかけた戦いを強いられることになります。
島の環境はとても過酷で、高校生たちの本能や本質が剥き出しになっていきます。まるでB級ホラー映画のような要素がたくさん詰まっており、読者の緊張感を高めています。
シマビト
シマビトは、インゴシマに住む人々のことを指します。彼らは日本語らしき言葉を話しますが、とても独特な文化を持っています。
シマビトたちは、島に漂着してきた人々を襲ったり、捕らえたりします。「オメグミ」と叫びながら襲ってくるシーンは、非常に恐ろしく印象的です。
生贄や奴隷といった、私たちの常識では考えられないような野蛮な風習も持っています。彼らの行動や文化は、物語の中で大きな謎となっており、読者を惹きつける要素の一つになっています。
オメグミ
オメグミは、シマビトたちが使う言葉の一つです。彼らが島に漂着してきた人々を襲う時に叫ぶ言葉です。
正確な意味はまだ明らかになっていませんが、おそらく島の文化や儀式に関係する重要な概念だと思われます。シマビトたちがこの言葉を叫びながら襲ってくるシーンは、本当に恐ろしくて印象的です。
オメグミという言葉は、島の謎や、シマビトたちの行動の動機を理解する上で、重要なキーワードになっていると思います。
フリージア
フリージアは、主人公たちが乗っていた客船の名前です。この船で修学旅行に向かっていた高校生たちが、巨大な竜巻に襲われて遭難してしまうんです。
船が遭難するシーンは物語の序盤で描かれていて、高校生たちがインゴシマに漂着するきっかけとなる重要な出来事です。
フリージアの沈没後、船長が少しでも多くの島民を道連れにするために自爆したという衝撃的な展開もあります。この出来事は、島の危険性や、生存者たちが直面する過酷な状況を象徴しているんじゃないかなと思います。
ギシキ
ギシキは、シマビトたちが行う儀式のことを指すようです。物語の中で、捕らえられた女子高生たちがこの「ギシキ」に参加させられるシーンがあります。
儀式の詳細はまだ明らかになっていませんが、煙を吸わされて意識を失ったり、薬を飲まされたりと、とても不気味で怖い雰囲気です。
このギシキは、シマビトたちの文化や信仰を理解する上で重要な要素になっていると思います。また、主人公たちにとっては大きな脅威となっていて、物語の緊張感を高める役割も果たしてます。
セレクション
セレクションは、シマビトたちが行う選別過程のことを指します。島に漂着した人々や捕らえられた人々の中から、特定の目的のために人を選ぶ儀式のようなものです。
具体的には、戦いの場に連れ出されて、シマビトたちの前で戦わされたりします。この過程を通過した人は、シマビトたちに認められて特別な立場を得られることもあるみたいです。
セレクションは、島での生存や地位に関わる重要な出来事で、主人公たちにとっては大きな試練となっています。この過程を通じて、キャラクターたちの成長や変化が描かれることも多いんです。
あらすじ
修学旅行から始まる悪夢
都立吉ノ宮高校の2年生たちは、4泊5日の修学旅行で八丈島に向かう客船「フリージア」に乗船します。
主人公の東堂啓太は、多くのデバイスを密かに持ち込んでいました。しかし、夜中に巨大な竜巻が発生し、船は大波に襲われます。啓太は幼なじみの葵を助けようとしますが、船は沈没してしまいます。啓太は見知らぬ島の波打ち際で目覚め、近くで倒れていた葵に人工呼吸を施して助けます。
しかし、すぐに奇妙な牛のお面を被った「シマビト」が現れ、生徒たちを襲撃し始めるのでした。
生存者たちの分断と混乱
島に漂着した生存者たちは、混乱の中で分断されてしまいます。
啓太たちのグループは洞窟に避難し、7名の生存を確認します。一方、若林教師や他の生徒たちは「シマビト」に捕らえられ、奇妙な儀式を強いられます。捕らわれた女子生徒たちは、老婆から不思議な薬を飲まされ、意識が混濁していきます。
啓太は沈没したフリージア号に潜入し、デバイスや食料を回収しますが、その過程で高崎が「シマビト」に襲われ、啓太の機転で助かります。この経験を通じて、二人の絆が深まっていきます。
シマビトの恐ろしい儀式
捕らえられた生徒たちは、「シマビト」の恐ろしい儀式の犠牲となります。
女子生徒たちは薬物で意識を操作され、「ニエ」と呼ばれる存在になったり、島の「王」に見初められたりします。残された生徒たちは凄惨な性的虐待を受けます。
一方、啓太はドローンを使って島を偵察し、仲間たちの救出計画を立てます。その過程で、啓太は島に数年間生き延びているアキラという人物と出会い、共に行動することになります。アキラは島の秘密や「シマビト」の習慣について多くの情報を持っていました。
過酷な生存競争と人間性の暴露
島での生活が続く中、生存者たちの間で人間性が露わになっていきます。洞窟に避難していた甲斐谷は、食料を独占し他の生徒を襲おうとしますが、高崎に阻止されます。一方、捕らわれた若林教師は、アレックスという外国人と出会い、島からの脱出を模索し始めます。
彼らは「セレクション」と呼ばれる徴兵制度を利用して、島の秩序に入り込もうとします。このように、極限状態の中で、各キャラクターの本質が浮き彫りになっていきます。
葵の救出作戦
啓太は、アキラと赤城の協力を得て、捕らわれている葵の救出作戦を計画します。
彼らは「シマビト」のアジトに潜入し、燃料を確保しつつ葵の居場所を探ります。しかし、作戦は困難を極め、一時は失敗に終わります。その過程で、啓太は島の「王」ガモウの存在を知り、葵が「王」に見初められていることを知ります。
この事実は、啓太に大きなショックを与えると同時に、より一層の奮起を促します。
島の秘密と「オメグミ」の儀式
島の秘密が少しずつ明らかになっていきます。「シマビト」たちは「オメグミ」と呼ばれる儀式を行っており、外部から来た人間を選別しています。この儀式の目的や、彼らが何を求めているのかは依然として謎に包まれています。
また、島には「カム」と呼ばれる重要な存在があり、それが島からの脱出に関わっていることが示唆されます。啓太たちは、この「カム」の正体を突き止め、島からの脱出を図ろうとします。
若林とアレックスの冒険
捕らわれの身となった若林教師とアレックスは、島の秩序に入り込むことで生き延びようとします。
彼らは「セレクション」と呼ばれる戦いに参加し、勝利を収めます。その結果、若林は女生徒2人を妻として迎え入れ、アレックスは王ガモウに仕える近衛騎士となります。この展開は、島の中での新たな立場を彼らにもたらし、今後のストーリーに大きな影響を与える可能性があります。
コリオ・インゴとの戦い
島での生活が続く中、「コリオ・インゴ」という男性同性愛者の存在が明らかになります。コリオは捕らえた男子生徒を性的に虐待し、抵抗した太一を残酷な方法で処刑します。この事実を知った高崎と里帆は復讐を誓い、コリオとの対決に挑みます。高崎はコリオと一対一の戦いを繰り広げ、苦戦しながらも一矢報いることに成功します。この戦いは、島での生存がいかに過酷で危険なものであるかを改めて示すエピソードとなります。
啓太の能力の覚醒
啓太に特殊な能力があることが明らかになります。彼は頭痛と共に未来の光景を垣間見る能力を持っているようです。この能力は、数分先の未来を予知できるものの、戦闘には直接役立たないものでした。しかし、この能力は島での生存や仲間の救出に重要な役割を果たす可能性があります。
啓太はこの能力を使って、危険を回避したり、有利な状況を作り出したりしながら、葵の救出と島からの脱出を目指します。
新たな漂流者の到来
島には定期的に嵐が訪れ、その度に新たな漂流者が流れ着くことが明らかになります。
最新の漂流者グループには、外の世界では人気アイドルグループだった少女たちが含まれていました。この展開は、島の外部世界との繋がりを示唆すると同時に、新たな犠牲者の登場を意味します。アイドルたちは、これまでの生存者たちと同様に、島の過酷な現実に直面することになります。
今後の展望
まだ多くの謎を残したまま進行しています。
今後は、啓太たちの島からの脱出計画が本格化すると予想されます。「カム」の正体や、島の真の目的が明らかになる可能性があります。
また、啓太の特殊能力の真相や、葵の過去の事件との関連性も解き明かされるでしょう。新たに到着したアイドルグループの存在は、物語に新たな展開をもたらす可能性があります。
島の秘密、「シマビト」の目的、そして主人公たちの運命が、これからどのように絡み合っていくのか、読者の期待が高まります。
見どころ
予想外の展開に引き込まれる衝撃のストーリー
「インゴシマ」の最大の魅力は、その予想外の展開です。修学旅行が一転、サバイバルホラーに変わるという衝撃的な始まりから、目が離せなくなります。シマビトたちの不気味な儀式や、生存者たちの心理的変化など、次々と明かされる謎に夢中になってしまいます。特に、主人公の啓太が幼なじみの葵を助けようと奮闘する姿は、最初はイライラさせられますが、だんだんと応援したくなってきます。この予想外の展開の連続が、読者を物語の世界に引き込んでいくのです。
極限状態で露わになる人間の本質
この作品の深みを与えているのは、極限状態に置かれた人間の本質を描き出している点です。生存のための競争が激しくなる中、仲間内での軋轢も生じ始め、人間の本性が赤裸々に描かれています。例えば、洞窟で起こる水の独占や凌辱の場面は、人間の醜い部分を露呈させています。一方で、啓太や高崎のように、仲間を守ろうと奮闘する姿も描かれており、極限状態での人間の多様な反応が見られます。これらの描写を通じて、「生きるとは何か」「人間の本質とは」といった深い問いかけがなされているのです。
美しさと残酷さのコントラストが際立つ作画
「インゴシマ」の作画は、美しさと残酷さが絶妙なバランスで描かれています。特に女性キャラクターの描写は繊細で美しく、目を奪われてしまいます。しかし、その美しさゆえに、彼女たちが遭遇する残酷な場面がより一層衝撃的に感じられます。例えば、シマビトたちによる儀式のシーンでは、美しい少女たちが残酷な目に遭う様子が描かれ、この美と醜のコントラストが読者の心に強く訴えかけてきます。また、島の自然描写も美しく幻想的ですが、その中で繰り広げられる残酷な生存競争との対比が、作品の緊張感をさらに高めています。
複雑な人間関係と心理描写
キャラクター同士の関係性や心理描写も、この作品の見どころの一つです。啓太と葵の幼なじみという関係性や、高崎との対立から協力関係への変化など、極限状態での人間関係の変化が丁寧に描かれています。また、捕らえられた側の視点も描かれており、シマビトたちの文化や儀式にどのように対応し、生き延びようとしているかが明らかになっていきます。これらの複雑な人間関係と心理描写が、物語に深みと現実味を与えているのです。
謎に満ちた島の設定と文化
インゴシマという舞台設定自体も、大きな見どころです。地図にも載っていないこの謎の島には、「シマビト」と呼ばれる独特な文化を持つ人々が暮らしています。彼らの行う「ギシキ」や「セレクション」といった儀式は、物語に神秘性と恐怖を与えています。また、アキラという以前に島に漂着した外国人女性の存在も、島の謎を深めています。これらの設定が、単なるサバイバル物語ではない、独特の世界観を作り出しているのです。
結論として、「インゴシマ」は衝撃的な展開と深い人間ドラマ、そして美しくも残酷な世界観が融合した、唯一無二の作品です。極限状態での人間の姿を通じて、私たち自身の本質について考えさせられる、読む価値のある作品だと言えるでしょう。
感想・考察
人間の本質を問う衝撃作
「インゴシマ」は、人間の本質を鋭く問いかける衝撃的な作品です。極限状態に置かれた高校生たちの姿を通じて、私たちの内に潜む善悪両面の性質が赤裸々に描き出されています。
この作品の魅力は、登場人物たちの心理描写の深さにあります。例えば、主人公の啓太が幼なじみの葵を救おうと奮闘する姿は、人間の愛情や勇気を象徴しています。一方で、水や食料を巡って仲間を裏切る生徒たちの姿からは、生存本能に突き動かされた人間の醜い側面も垣間見えます。
特に印象的だったのは、シマビトたちの儀式や文化です。一見すると野蛮に見えるその習慣も、彼らなりの生存戦略なのかもしれません。この描写を通じて、「文明」や「野蛮」の境界線があいまいになり、私たち自身の社会や文化を客観的に見つめ直すきっかけを与えてくれます。
結局のところ、「インゴシマ」は単なるサバイバルホラーではなく、人間とは何か、社会とは何かを深く考えさせられる哲学的な作品だと言えるでしょう。過激な描写に目を奪われがちですが、その奥にある深いメッセージを読み取ることが、この作品を真に楽しむコツかもしれません。
現代社会への警鐘
「インゴシマ」は、現代社会への鋭い批判を内包した作品だと感じます。一見すると非現実的な設定ですが、そこには私たちの社会の縮図が描かれているのです。
まず、生存競争の激しさは、現代社会の競争社会を連想させます。例えば、水や食料を独占しようとする生徒たちの姿は、資源や富の偏在という現代の問題を想起させます。また、シマビトたちの階級社会は、私たちの社会に存在する様々な格差や差別の問題を反映しているようにも見えます。
さらに、情報の重要性も印象的です。啓太がデバイスを駆使して島の情報を集める姿は、情報社会における知識の力を象徴しています。一方で、誤った情報や噂に振り回される生徒たちの姿からは、フェイクニュースの危険性も感じ取れます。
このように、「インゴシマ」は荒唐無稽な物語の中に、現代社会の様々な問題を巧みに織り込んでいます。極限状態という設定は、私たちの社会の問題点をより鮮明に浮かび上がらせる効果があるのでしょう。
結局のところ、この作品は私たちに「本当の文明とは何か」を問いかけているのかもしれません。過酷な環境下で露わになる人間性を通じて、私たちの社会のあり方を再考する機会を与えてくれる、そんな奥深い作品だと感じます。
生存本能と倫理の葛藤
「インゴシマ」の中核を成すテーマの一つが、生存本能と倫理観の激しい葛藤です。この作品は、極限状態に置かれた人間が、どこまで自身の倫理観を保てるのかを鋭く問いかけています。
例えば、食料や水を巡る争いのシーンでは、生存のためなら何でもするという生徒と、最後まで仲間を大切にしようとする生徒の対比が印象的です。これは単なる善悪の対立ではなく、生存本能と道徳心のせめぎ合いを表現しているのでしょう。
特に興味深いのは、キャラクターたちの心理の変化です。最初は高潔だった人物が徐々に堕落していったり、逆に利己的だった人物が仲間のために自己犠牲を払ったりする姿は、人間の複雑さを如実に表しています。
また、シマビトたちの文化も、この葛藤を別の角度から描いています。彼らの残虐な儀式は、一見すると野蛮に見えますが、それが彼らの生存戦略だとすれば、私たちはそれを単純に否定できるでしょうか。ここには、倫理観の相対性という深い問いが潜んでいます。
結局のところ、「インゴシマ」は、生存と倫理のバランスを取ることの難しさを描いた作品だと言えるでしょう。極限状態という設定は、普段は見えにくいこの葛藤を鮮明に浮かび上がらせる効果があります。この作品を通じて、私たち自身の中にある生存本能と倫理観のバランスについて、深く考えさせられるのです。
読者の声
ホラー少な目、エロ良好。キ印住民が住む、島でのなぞの儀式に巻き込まれる生徒ら。
内容は、修学旅行で遭難した一行がたどりついた島が怪しさ爆発。狂った住民どもの住処だった、という話。
絵は文句ないですし、エロ描写も良好。
しかし迫力ある画なのに、恐怖イベントがイマイチ。人一人、見せしめ程度に殺されただけという。ここはもっと派手でも良かったのでは？それともイケニエのために、たくさん殺すわけにはいかなかったのかもしれませんが。
ヒロインがやられちゃったのか気になるので、２巻も買いますけど。
１巻のみの感想では、ホラーが弱く、エロはけっこう良好（乳首がんがんでてますし）、正体不明の住民どもの統率者？の顔明かすのが早すぎて萎える（しかもＢＢＡ）、という感じですかね。ＢＢＡはお面でもつけてた方がまだ雰囲気あった。素顔さらすと普通すぎてダメ。
Amazonより引用
やっと物語が進んだ
タイトル通り。先生とアレックスさんが道を分つ(？ところが重要ポイントですかね。
それよりも気になった点がいくつ。
絵は相変わらず綺麗ですがエ○シーンはちょっとどういう体勢でどうなっているか結構わかりづらいコマが数点ありました。特に最初の絡みのところ、絵が綺麗なだけにチョット残念でした。
それと今始まったことではないですが、ケータ君こんな頭の悪い激情だけで動くキャラでしたっけ？もう主人公ヒロイン共々、いちいち腹立つ行動しかしない上、物語を全く動かしてないという状態ですが、まだ乞うご期待でしょうか？
最後に、野蛮人サバイバルワールドに見えて実は文明の力を存分に利用していることが分かりましたので、今後陳腐なバトル漫画にならないことを祈ります。
Amazonより引用
なんだかなあ
女性キャラクターたちの造形？が毎巻気持ち悪くなってきていて嫌悪感覚えてます
特にどんどんどんどん全員巨乳奇乳化していて見るに耐えない場面多
二桁巻入ってすぐに思い始めていたけど、ミステリー？の結末は気になるから最後まで読もうと決めてい……るけど
Amazonより引用
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作者について
田中 克樹
たなか よしき
漫画家。2018年、「マンガボックス」にて、サバイバル漫画『インゴシマ』（原案：天下雌子）を配信。2018年11月にワニブックスより単行本1巻が発売された。その他の作品に『伊達の鬼 軍師 片倉小十郎』などがある。
SNSリンク
「インゴシマ」まとめ
- 連載状況：「インゴシマ」はマンガボックスで2018年2月から連載中の作品です。
- 作者：田中克樹
- コミックス情報：現在19巻まで発売されており、連載中です。
- 読むには：割引クーポンを使えば、eBookJapanでお得に読める
- 関連情報：本作のスピンオフとして上野将治の『カムゴロシ』があり、本作の前日譚が描かれています。
- 作品の魅力：謎の島を舞台に、高校生たちの生き残りを賭けた戦いを描いたトライバル・サバイバル・ストーリーです。B級ホラー映画を彷彿とさせる要素や、エログロ描写が特徴的です。
- キャラクター：主人公の東堂啓太は機械オタクで判断力に優れていますが、体力は弱いという特徴があります。ヒロインの宮原葵は美しく、気丈に振る舞う魅力的なキャラクターです。
- テーマ性：極限状態での人間性の露呈や、未知の文化との衝突、生存本能と道徳の葛藤などがテーマとして描かれています。
- ジャンルの新規性：サバイバル、ホラー、エログロの要素を組み合わせた独特の作品で、過激な描写を好む成人読者向けです。
- 読者の感想：エロティックな描写やグロテスクな展開に惹かれる読者がいる一方で、過激すぎると感じる読者もいます。作画の美しさや謎めいたストーリー展開を評価する声も多くあります。
- 今後の展望：島からの脱出を巡る展開が続くと予想されます。シマビトの秘密や、主人公たちの過去の謎が明らかになっていくことが期待されます。
