型破りな天才少女・響が、文学界に旋風を巻き起こす青春ストーリー。予測不能な展開と個性豊かなキャラクターが魅力。芥川賞・直木賞W受賞という前代未聞の快挙から、響の波乱万丈な作家人生が幕を開ける。
「響 〜小説家になる方法〜」はどこで読める?
2018年『響 -HIBIKI-』のタイトルで実写映画化。「マンガ大賞2017」大賞、第64回「小学館漫画賞」一般向け部門受賞。
以下の方法で読むことができます
- 電子書籍:Kindle、eBookJapan、ブックライブなどで配信中。
多くの電子書籍ストアでは、無料で試し読みできます。 - 紙の書籍:全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。
13巻完結

作品基本情報
タイトル:「響 〜小説家になる方法〜」
作者:柳本 光晴
ジャンル:
青春文学漫画
文学界ドラマ
成長物語
天才もの
ターゲット読者層:
文学や創作活動に関心のある読者
小説家を目指す人
青春文学を楽しみたい読者
型破りな主人公の成長を追いたい読者
登場人物
鮎喰 響(あくい ひびき)

鮎喰響は、この物語の主人公で、15歳の女子高生です。彼女は天才的な小説の才能を持っていますが、同時に非常識な性格の持ち主でもあります。響は、他人とのコミュニケーションを苦手としており、幼なじみの椿涼太郎以外には心を開いていません。
読書が大好きで、歩きながら本を読むこともあります。彼女の才能は、小説誌「木蓮」の新人賞に処女作「お伽の庭」を送ったことで認められ、その後「響」のペンネームで小説家としての活動を始めます。
椿 涼太郎(つばき りょうたろう)

椿涼太郎は、響と同じ北瀬戸高校に通う1年生の男子で、響の幼なじみです。彼は響を深く愛しており、将来の結婚計画まで考えているほどです。涼太郎は、響の保護者のような立場で彼女の学校生活や交友関係を見守っています。
イケメンで運動神経抜群、勉強も得意なため人気者ですが、彼自身は響一筋です。涼太郎の部屋には響の写真が貼り巡らされており、中には隠し撮りしたものも多いという、やや過激な一面も持っています。
涼太郎は響に対して強い執着心を持っていますが、同時に彼女の才能や特異な性格を受け入れ、理解しようとする唯一の人物でもあります。
祖父江 sofia 凛夏(そぶえ そふぃあ りか)

祖父江sofia凛夏は、北瀬戸高校の2年生で、文芸部の部長を務めています。彼女は超大物純文学作家の祖父江秋人の娘で、母親がフィンランド人のハーフです。
凛夏は非常に整った容姿を持ち、成績優秀で文才もある優等生です。当初は自身の能力に自信を持っていましたが、響の圧倒的な才能を目の当たりにして衝撃を受けます。しかし、その後も響に少しでも近づけるよう努力を続けています。
彼女は幼い頃から父親の仕事関係のパーティに出席していた影響で、考え方が大人びており、コミュニケーション能力も高いです。上下関係に厳しく、場の空気を読むことに長けています。
花井 ふみ(はない ふみ)

花井は、小論社に勤める25歳の女性編集者です。彼女は入社3年目で、祖父江秋人の担当編集者を務めています。花井は、出版業界の不況をスターの現れる前兆だとポジティブに捉え、仕事に熱心に取り組む熱血漢です。
彼女は、応募規定を大幅に外れていた響の原稿「お伽の庭」を最初に読んだ人物で、その才能に心底惚れ込みます。響と対面した後は、彼女の文才には敬意を表しつつも、マイペースで傍若無人な態度を取る響に対し、まるで姉のように叱責し、導くようになります。
花井は、まだ高校生の響が「お伽の庭」で有名になった後、彼女のプライバシーを守るために奔走します。彼女は、響の才能を世に送り出すことに尽力すると同時に、響の人間性を理解し、彼女を守る役割も果たしています。
関口 花代子(せきぐち かよこ)
-150x150.png)
関口花代子は、響と同じ北瀬戸高校に通う1年生の女子で、ライトノベルが大好きな少女です。おとなしい性格で、背が高いことにコンプレックスを抱いています。
花代子は、響に説得されて文芸部に入部します。彼女自身も「華京院華夜」のペンネームで小説を書いており、ライトノベル系の新人賞に応募しましたが、一次選考も通過しませんでした。
物語の中で花代子は、響が試しに書いたヴァンパイアを題材にした小説「漆黒の月とヴァンパイア」に心を奪われ、それを悪意なく新人賞に投稿してしまいます。結果的にその作品はNF文庫新人賞を受賞し、アニメ化されることになり、大きな騒動を引き起こします。
用語集
お伽の庭
鮎喰響が執筆し、第50回「木蓮」新人賞を受賞した処女作です。山あいの寒村を舞台に、100年ほど前の日本を思わせる風習やしきたりが描かれています。生から死までが小さな社会の中で完結しており、確立された世界観と死生観が特徴的です。この作品は後に芥川賞と直木賞の両方を受賞し、170万部を発行する社会現象を巻き起こしました。
木蓮
この物語に登場する文芸誌の名称です。「木蓮」新人賞は、鮎喰響が「お伽の庭」で受賞した賞でもあります。小説誌「木蓮」の編集長は神田という人物が務めており、新人賞の選考にも関わっています。
千年楼
鮎喰響が執筆した2作目の小説で、北瀬戸高校文芸部の部誌に掲載された短編作品です。16歳の踊り子を主人公に、22歳の婚約者や家族との日常生活を淡々と描いた純文学作品です。起承転結やヤマ場、オチがないにもかかわらず、高い評価を受けました。
四季降る塔
祖父江sofia凛夏が「祖父江リカ」のペンネームで小論社から出版したデビュー作です。1日で1年が過ぎるという「四季降る塔」に一人で生きる少女の物語を描いています。祖父江秋人の娘のデビュー作として過剰に宣伝され、初刷り10万部、すぐに3万部の重版が決まりました。しかし、鮎喰響からは「つまらない」と評されています。
漆黒のヴァンパイアと眠る月
鮎喰響が執筆し、関口花代子が無断で応募したことでNF文庫新人賞大賞を受賞した作品です。350年に一度、3日間のみ受肉するヴァンパイアが2010年の神奈川に現れ、ヒロイン・千鶴の前に「アステカ」と名付けられたヴァンパイアが招く災厄を描いています。当初は「華京院華夜」名義での出版が予定されていましたが、後に作者名「ひびき」でNF文庫新人賞審査員特別賞受賞作として刊行されることが発表されました。
芥川賞・直木賞
日本の文学賞で、それぞれ純文学と大衆文学の分野で優れた作品に贈られます。この物語では、鮎喰響の「お伽の庭」が両方の賞にノミネートされ、さらに両方を受賞するという前例のない出来事が起こります。これは響の天才的な才能を示すと同時に、文壇に大きな衝撃を与えた出来事として描かれています。
あらすじ
天才少女、文壇に現る
15歳の鮎喰響が、小説誌「木蓮」の新人賞に応募規定を無視して直筆の原稿を送ります。編集者の花井ふみはその才能に圧倒され、なんとか響と連絡を取ろうとします。一方、高校に入学した響は文芸部に入部。そこで大物作家・祖父江秋人の娘である祖父江sofia凛夏と出会います。花井は偶然にも響を見つけ出し、響の小説「お伽の庭」は新人賞を受賞。15歳にして文壇デビューを果たすのです。
芥川賞・直木賞ダブル受賞の衝撃
「お伽の庭」は文壇に衝撃を与え、なんと芥川賞と直木賞の両方にノミネートされます。これは前代未聞の出来事でした。響は授賞式で突飛な行動を取りますが、結果的に両賞を受賞。15歳での快挙に世間は騒然となります。一方で、響の正体を暴こうとする週刊誌記者との攻防も始まります。響は記者会見で顔を隠し、マイクを投げつけるなど型破りな行動を取り続けます。
文壇の荒波に揉まれる響
響の才能は多くの作家たちを刺激します。芥川賞作家の鬼島仁は響に蹴られた後、彼女の才能を認めます。恋愛小説の名手・吉野桔梗は響との出会いで自身の人生を見つめ直します。一方、同時受賞者の田中康平は響に暴力を振るわれながらも、彼女のファンになってしまいます。響は周囲の人々に大きな影響を与えながら、自身の文学の道を突き進んでいきます。
ライバル凛夏との確執
祖父江sofia凛夏は響の才能に圧倒されながらも、自身も作家としてデビューします。しかし、響に作品を酷評され、一時は絶交を宣言。芥川賞候補作の発表を巡って対決することになりますが、響だけがノミネートされる結果に。凛夏は複雑な思いを抱えながらも、響との友情を大切にしようとします。二人の関係性は、才能と努力、そして友情の在り方を問いかけます。
編集者・花井ふみの奮闘
小論社の編集者・花井ふみは響の才能を見出し、彼女の担当となります。しかし、型破りな響の行動に振り回されながらも、彼女を守り、育てようと奔走します。花井は響のプライバシーを守るために奮闘し、時には体を張って記者たちから響を守ります。花井の献身的な姿勢は、編集者と作家の関係性の深さを示しています。
幼なじみ・涼太郎の想い
響の幼なじみである椿涼太郎は、響に対して強い想いを抱いています。彼の部屋には響の写真が貼り巡らされており、その偏愛ぶりは周囲を驚かせます。涼太郎は響の才能を認めながらも、普通の女の子として生きてほしいと願っています。彼の響への想いは、時に異常とも思える程度に強く、物語の中で独特な存在感を放っています。
ラノベ界にも進出?意図せぬ快挙
響が戯れに書いたライトノベル風の小説「漆黒のヴァンパイアと眠る月」を、文芸部の後輩・関口花代子が勝手に投稿してしまいます。驚くべきことに、その作品がNF文庫新人賞を受賞。さらにはアニメ化の話まで進んでしまいます。純文学の天才である響が、図らずもライトノベル界でも才能を発揮してしまうという展開は、文学の多様性と響の才能の幅広さを示しています。
文学界の救世主となるか
響の存在は、停滞気味だった文学界に新たな風を吹き込みます。彼女の作品は多くの人々の心を動かし、出版不況に悩む業界に希望をもたらします。一方で、響自身は世間の評価や金銭的な成功には無関心で、ただ純粋に小説を書くことに没頭します。その姿勢は、文学の本質とは何かを問いかけているようです。
響を取り巻く大人たちの葛藤
響の才能は、彼女を取り巻く大人たちにも大きな影響を与えます。小説家として成功できず苦悩する山本春平は、響との出会いで再び筆を執る勇気を得ます。一方、テレビプロデューサーの津久井淳二は響をスター作家に仕立て上げようと画策しますが、響の予測不能な行動に翻弄されます。大人たちは響との関わりを通じて、自身の人生や価値観を見つめ直すことになります。
高校生活と創作の両立
響は芥川賞作家という肩書きを持ちながらも、高校生としての日常を送っています。文芸部の活動や、クラスメイトとの交流を通じて、響は少しずつ変化していきます。特に、新入生の柊咲希は響の正体に気づき、彼女を理解しようとする唯一の存在となります。高校生活は響にとって、創作の糧となる経験を積む場でもあるのです。
結末
響の才能は多くの人々の人生を変え、文学界に大きな影響を与えます。彼女の作品は読者の心を揺さぶり続け、新たな文学の可能性を切り開いていきます。響自身も周囲との関わりを通じて少しずつ成長し、より深みのある作品を生み出していくことでしょう。物語は、響が小説家としてさらなる高みを目指す姿を示唆して幕を閉じます。
見どころ
天才少女・響の衝撃的デビュー
この作品の最大の見どころは、なんといっても主人公の鮎喰響の存在感です。15歳にして驚異的な文才を持つ響は、小説誌「木蓮」の新人賞に応募規定を無視して投稿し、編集者の花井ふみを驚かせます。響の小説「お伽の庭」は、花井をはじめ多くの人々を魅了し、文壇に衝撃を与えます。彼女の才能は周囲の人々の人生さえも変えてしまうほどで、読んでいてワクワクします。
響の破天荒な言動と周囲の反応
響の魅力は文才だけではありません。彼女の破天荒な言動も見どころの一つです。例えば、新人賞授賞式でパイプ椅子を振り回したり、記者会見でマイクを投げつけたりと、常識にとらわれない行動の数々に驚かされます。しかし、そんな彼女の行動も、純粋に小説と向き合う姿勢から来るものだと感じられ、むしろ清々しさを感じてしまいます。周囲の人々が響に振り回されながらも、彼女の才能に魅了されていく様子も興味深いです。
文壇の裏側と作家たちの葛藤
このマンガでは、文壇の裏側や作家たちの葛藤も丁寧に描かれています。芥川賞候補作家たちの苦悩や、編集者の奮闘など、普段知ることのできない文学界の内側を覗くことができます。特に、山本春平の自殺未遂のエピソードは印象的でした。響に「傑作を書いてから死ね」と言われ、命を取り留める場面は、文学に対する情熱と絶望を同時に感じさせられ、胸が締め付けられます。
響と祖父江sofia凛夏の関係性
響と祖父江sofia凛夏の関係性も、この作品の重要な見どころです。大物作家の娘である凛夏と、天才的な才能を持つ響。二人の友情と対立、そして互いに高め合っていく様子が描かれています。凛夏が響の才能に圧倒されながらも、自分の道を模索していく姿に共感を覚えます。二人の関係性を通じて、才能の差や努力の意味について考えさせられます。
小説家を目指す若者たちの青春
この作品は、小説家を目指す若者たちの青春物語としても魅力的です。文芸部の活動や、部員たちの個性的な姿が生き生きと描かれています。特に、関口花代子が響の小説を勝手に投稿してしまうエピソードは、若さゆえの純粋さと軽率さが入り混じった、青春らしい出来事だと感じました。それぞれの登場人物が、文学への情熱を胸に成長していく様子に、胸が熱くなります。
『響 〜小説家になる方法〜』は、天才少女の衝撃的なデビューを軸に、文学界の裏側や若者たちの青春を描いた作品です。小説家を目指す人はもちろん、文学に興味がある人、そして人間ドラマが好きな人にとって、非常に魅力的な作品だと思います。
「響 -HIBIKI-」映画情報
2018年9月14日(金)に映画「響 -HIBIKI-」として公開されました。
あらすじ・ストーリー
スマートフォンやSNSなどの普及で活字離れが急速に進み、出版不況に喘ぐ文学界に天才新人作家がすい星のごとく現れます。彼女の名は響。まだ15歳という若さながら圧倒的な才能を持つ彼女の存在とその小説は、文学界どころか社会にも大きな影響を与えていきます。
解説
『君の膵臓をたべたい』の月川翔監督が、柳本光晴による人気漫画を実写映画化しました。妥協を知らない15歳の天才女子高生小説家の天才ゆえの孤独と飛躍を描きます。主人公の響を演じるのは、映画初出演にして初主演となる欅坂46の平手友梨奈です。響と対峙する小説家の山本春平役を小栗旬が演じるほか、北川景子、アヤカ・ウィルソン、高嶋政伸らが出演しています。
感想・考察
天才少女が文壇に与えるインパクト
この漫画の主人公・響は、まさに型破りな天才そのもの。15歳にして芥川賞と直木賞をダブル受賞するなんて、現実ではあり得ないけど、だからこそ面白い。
響の存在が文壇に与えるインパクトは凄まじくて、プロの作家たちが彼女の才能に圧倒される様子がリアルに描かれてる。例えば、芥川賞作家の鬼島仁が響の小説を読んで自分の限界を悟るシーンは印象的。プロでさえ響の才能の前では無力なんだなって感じ。
でも、響の天才ぶりだけじゃなくて、周りの人たちの反応や成長も見どころ。特に、幼なじみの涼太郎や文芸部の仲間たちとの関係性が面白い。みんな響に振り回されつつも、彼女の才能に刺激を受けて自分なりに成長していく。
結局のところ、この漫画は天才と凡人の対比を通して、才能の意味や創作の本質を問いかけてるんじゃないかな。響の存在が、周りの人たちに「本当の創作とは何か」を考えさせるきっかけになってる気がする。
破天荒な行動の裏にある純粋さ
響って、とにかく型破りな行動が多くて目が離せない。新人賞の授賞式でパイプ椅子を振り回したり、記者会見で記者にマイクを投げつけたり。普通なら即アウトな行動ばかりなのに、なぜか許されちゃうところがすごい。
でも、よく考えてみると、響の行動には純粋さがあるんだよね。例えば、作家の山本春平が自殺しようとしたとき、響は「小説家なら、傑作一本書いて死になさい」って言う。一見過激な言葉だけど、創作に対する真摯な姿勢が感じられる。
響の行動の根底にあるのは、「良い小説を書くこと」への強い思いなんだと思う。そのためなら社会のルールも無視しちゃう。それって、ある意味すごく純粋で、羨ましくもある。
結局、響の破天荒な行動は、彼女の才能と純粋さの表れなんだろうな。そこが魅力的で、読者を引き付ける要因になってるんじゃないかな。
文学界の裏側を覗く面白さ
この漫画、文学界の裏側をリアルに描いてるところがすごく面白い。普段は見えない作家や編集者の苦悩や葛藤が赤裸々に描かれてて、読んでてゾクゾクする。
例えば、編集者の花井ふみが響の才能を見出して奔走する様子とか、芥川賞作家たちの人間模様とか。特に印象的なのは、吉野桔梗という女性作家のエピソード。外見コンプレックスを抱えながらも、恋愛小説の名手として活躍する姿が切なくて印象的。
こういう描写を通して、文学界の厳しさや華やかさの裏側にある現実が見えてくる。才能だけじゃなく、運や人間関係も大切なんだなって実感できる。
結局、この漫画は単なる天才少女の物語じゃなくて、文学界全体を俯瞰して描いた作品なんだと思う。だからこそ、読者を引き込む魅力があるんじゃないかな。
才能と努力の対比が生む葛藤
この漫画で特に印象的なのは、天才・響と、努力家の祖父江リカの対比。リカは超有名作家の娘で、自分も作家を目指してるんだけど、響の圧倒的な才能の前では歯が立たない。
リカの葛藤がすごくリアルで胸に刺さる。努力して、親の七光りも利用して、それでも届かない才能の壁。「四季降る塔」っていう小説を出版したのに、響にはつまらないって言われちゃうシーンなんか、もう切なすぎ。
でも、そんなリカの姿が逆に響の天才性を際立たせてる気がする。努力じゃどうにもならない才能の差っていうのが、よく分かるんだよね。
結局、この対比を通して、才能って何なんだろう?努力はどこまで報われるんだろう?って考えさせられる。そこが、この漫画の深いところなんじゃないかな。
小説の力が人生を変える瞬間
この漫画、小説の力って凄いなって思わせてくれる場面がたくさんあるんだよね。特に印象的なのは、響の小説を読んだ人たちの人生が変わっていく様子。
例えば、中原愛佳っていう作家が響の短編「千年楼」を読んで、自分の才能の限界を悟って引退を決意するシーン。でも、その後幸せな結婚生活を送るっていう。小説一つで人生の方向性が変わっちゃうんだ。
他にも、山本春平が自殺を思いとどまるきっかけになったのも響の言葉だったり。小説の力って、本当に人の心を動かすんだなって実感できる。
結局、この漫画は「小説の力」を信じてる作品なんだと思う。だからこそ、読んでる側も小説の魅力に引き込まれていくんじゃないかな。小説書いてみたくなっちゃうよね、本当に。

読者の声
凄い漫画があったもんです
数年前にマンガ大賞を取った作品ということで、試しに読んでみました。
絵はうまくはないですが、とにかく全て予想を裏切る展開ばかりです。
作者のこと知らないけど、この人も小説大好きで小説家を目指してたのかな?って思わせるような、小説家の漫画です。
とにかく響がぶっ飛んでいますが、若いころって自分もこんな感じあったよなーとか思ったり。
一気に全巻購入しました。
Amazonより引用
敢えて映画との比較論を書きます。
今はじめて、Amazonのレビュー読みに行ったけど、ここまで散々の評価とは思わなかった。
響はちゃんと言っているのだ。
「つまらないっていうのはかまわない。でもちゃんと読んでから判断しないのは卑怯よ」
と。
ちゃんと暴力的になる時にははっきり動機がある。
むしろ行動がキャンダラスだというだけで貶めようとしたり、賞をとったからという理由だけですり寄ってくるような「表面的な評価」に左右される連中に対する社会風刺的な作品なのだと思う。
この作品そのものが「文学的」である必要はさらさらない。
確かに、原作は作画的には稚拙というのに近いから、「映画は好きだが原作はいだけない」という人がいても理解できる。
平手友梨奈の魅力が原作の絵の拙さを補っていると思う。
むしろ原作の純度を濃縮すればこうなる、という映画。
ついでにいえば、主人公を「サイコパス」やら発達障害扱いする人など片腹痛い。
私はカウンセラーだが、サイコパスや発達障害とはこんなものではないのだよ。
原作を嫌いな人は、映画も嫌い、そういう単純なことかと思います。
原作の尊重という点では、もうこれ以上あり得ない域だから。
Amazonより引用
完結,そしてその余韻
「え?完結」って感じで呆然としてしまった.
出る度にあっという間に読み終えて,次巻が出るのを常に楽しみにしていただけに終わるのは残念.
最終巻となる13巻だが,読者をヤキモキさせ,焦らした後でドカッとさせてスカッとさせるというパターンは今回も冴え渡っていた.10巻で身バレした所で一つの話のピークが終わった感じがしていたので,今後新たな舞台でという展開かな…と思っていたら「完」.正直,異国での弾け気味の活躍エピソードを少し描き,友人の成功のアシストや国際問題を起こしてから終わっても良かった(そういう話も読みたかった)なと思った.とは言え,読者の期待をパンパンに膨らませた直後に「後は自分で勝手に想像しな」と,風船に針を刺すが如く冷たく突き放するのもこの作品の味だ(笑).そして惰性で続くのではなくて,面白いうちにスパッと終わらせて幕を引く辺りが作中の「響」とリンクしている.実に潔く,清々しい感じもした.
何はともあれ,素晴らしい作品をありがとう.週末にもう一度1巻から一気に読み直そうと思う.週末が待ち遠しい.
Amazonより引用
「響~小説家になる方法~」をお得に読むには?
無料・試し読み
eBookJapanで試し読みできます。
試し読みの利点:
- 作品の世界観や魅力を事前に体験できます
- 作者の独特な表現や画力を直接感じ取れます
- 本編購入の判断材料として活用できます

お得に購入
eBookJapanでお得に購入できます。
キャンペーン、割引セールをチェック
会員登録は無料!初回は70%オフクーポンが貰えて3000円分無料に!
Tポイント獲得や、ポイント還元などがお得なキャンペーンが多数!
毎週金曜日のpaypayキャンペーンでさらにお得になる!
クーポンを利用すればまとめ買いでもお得に購入できる
\ 初回ログインで70%OFF!/
全巻セットを購入の場合は、漫画全巻ドットコムもおすすめ
電子書籍版と紙の書籍版の両方を取り扱い。好みの形式を選んで全巻セットを入手できます。
ポイント還元制度があり、お得に購入可能。
作者について
柳本 光晴
やなもと みつはる
男性。18歳の頃から同人活動を始め、ミハルのペンネームで活躍。2011年頃から「ビッグガンガン」などに短編を発表。2013年「月刊アクション」に『女の子が死ぬ話』を初連載し、本格的に商業誌デビューを果たす。2014年「ビッグコミックスペリオール」にて『響~小説家になる方法~』の連載を開始。大ヒットとなり、「マンガ大賞2017」大賞、第64回「小学館漫画賞」一般向け部門を受賞した。また、2018年に実写映画化されている。
作者のSNSリンク
ブログ:同人サークルTTT
「響 〜小説家になる方法〜」まとめ
- 連載状況:「響 〜小説家になる方法〜」は小学館「ビッグコミックスペリオール」2014年18号から2019年21号まで連載されていた
- 作者:柳本 光晴
- コミックス情報:13巻で完結している
- 受賞歴:「マンガ大賞2017」大賞、第64回「小学館漫画賞」一般向け部門受賞
- 関連情報:2018年に『響 -HIBIKI-』のタイトルで実写映画化された
- 読むには:割引クーポンを使えば、eBookJapanでお得に読める
- 作品の魅力:15歳の天才少女作家の破天荒な行動と、文学界の裏側を描く独特の世界観が魅力。スリリングな展開と高い物語の展開力が特徴
- キャラクター:主人公・鮎喰響の圧倒的な才能と型破りな性格が印象的。編集者の花井や、ライバルの祖父江凛夏など、個性豊かな脇役も魅力的
- テーマ性:自分の感性を信じること、妥協せずに創作に向き合うことなど、創作活動に関するメッセージ性が強い
- ジャンルの新規性:青春文学漫画という新しいジャンルを確立。文学や創作活動に関心のある読者、小説家を目指す人に特に向いている
- 読者の感想:予想を裏切る展開や主人公の破天荒な行動に魅力を感じる意見が多い。一方で、主人公の過激な行動に違和感を覚える読者も存在する