美術館受付のなこと華道家・九条椿の恋を描く純情ラブコメ。自己主張が苦手ななこが、関西弁を操る椿との出会いで人生を変える。優しさの中にSな一面も覗かせる椿の魅力に、読者はキュンキュン必至。職場の理不尽さや自信のなさに共感しつつ、ヒロインの成長を応援したくなる物語

「春待つ椿は恋に咲く」はどこで読める？

「春待つ椿は恋に咲く」はブックライブにて連載中。

以下の方法で読むことができます

電子書籍：Kindle、eBookJapan、Renta!などで配信中。
多くの電子書籍ストアでは、無料で試し読みできます。
紙の書籍：全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。

作品基本情報

タイトル：「春待つ椿は恋に咲く」

著者：森埜ひつじ

ジャンル：
少女漫画
ラブコメディ
職場恋愛

ターゲット読者層：
10代後半から20代前半の女性
恋愛や仕事に興味がある読者
ピュアな恋愛を好む読者
自己成長やキャリアに関心がある若い女性

登場人物相関図

野原なこ（のはらなこ）

26歳の美術館受付嬢です。優しく真面目な性格ですが、自己主張が苦手で周囲に流されがちな傾向があります。頼まれると断れない性格のため、職場では常に裏方の仕事を押し付けられています。

なこは自分の現状に違和感を感じながらも、なかなか変われずにいました。しかし、九条椿との出会いをきっかけに、少しずつ自分の意見を持ち、主張できるようになっていきます。

九条椿（くじょうつばき）

人気イケメン華道家で、有名な華道の家元の跡取りです。関西弁を操り、なこに優しく接する一方で、時にSな一面も見せる魅力的なキャラクターです。

椿は最初、正体を隠してなこに接近します。彼は毎日なこを手伝い、彼女の人生を変えるきっかけを作ります。椿はなこに高待遇の仕事を提案しますが、その条件として「彼女になること」を求めます。

浅田（あさだ）

なこの職場の先輩です。イケメン好きで、自分の仕事を他人に押し付ける傾向があります。特に、なこに対して裏方の仕事を常に押し付けています。

浅田は、なこが九条椿と知り合いであることを知ると、嫉妬心から彼女に詰め寄ります。さらに、花瓶を割ってしまった際には、その責任をなこになすりつけようとします。

都梨華（みやこりか）

人気女優で、九条椿の婚約者として登場します。彼女は椿との結婚を望んでいますが、椿自身は結婚する気がないと明言します。

梨華はなこを脅威と感じ、彼女に椿の家での仕事を辞めるよう要求します。さらに、椿が京都での仕事をできていないのはなこのせいだと非難します。

五十嵐（いがらし）

マイムエンタテインメントの社員として登場するアイドルです。彼は最初、なこにケーキを顔面に当てられるという出来事を経験します。

しかし、その後なこと再会した際、彼女の真面目で素直な性格に興味を持ちます。五十嵐はなこに好意を抱き始め、彼女と連絡先を交換するまでに関係が進展します。

あらすじ

美術館での出会い

野原なこは、美術館の受付嬢として働く25歳の女性です。なこは頼まれると断れない性格のため、先輩の浅田から裏方の仕事を押し付けられる日々を送っています。

ある日、なこが重たい荷物を運んでいると、イケメンの男性に声をかけられます。この男性は、なこを手伝ってくれ、「器用に生きた方がいい」とアドバイスします。なこは彼のことを「イチゴミルクさん」と呼び、毎日のように彼が現れて手伝ってくれるようになります。

しかし、実はこの男性が華道の家元の跡取りである九条椿だったことが後に明かされます。

花瓶事件と椿の助け

ある日、浅田が椿の接待のために使う予定だった花瓶を誤って割ってしまいます。

浅田はその責任をなこに押し付けようとします。なこは何も言えずにいましたが、そこに椿が現れ、なこを助けます。椿は「物を丁寧に扱う人だから、こんなミスをしないと思う」となこの潔白を証明し、なこが本当のことを言いやすい状況を作り出します。なこは椿の優しさと信頼を感じ、自分の人生を変えたいと思うようになります。

椿の提案

なこが仕事を辞めようと考えていることを知った椿は、なこに新しい仕事を提案します。

それは高待遇の条件で、完全週休2日制で月給40万円という魅力的なものでした。しかし、その最後の条件として、椿は「自分の彼女になること」を付け加えます。

なこはこの突然の提案に驚き、すぐに断ります。椿は実際に付き合うのではなく、庶民のデートを教えてほしいと説明します。なこは椿の熱心な態度に押され、まずは友達としてのお付き合いをすることに同意します。

ホテルでの仕事と再会

なこは椿の提案を断った後、自分の力で新しい仕事を探すことにします。努力の末、ホテルの宴会場でスタッフとして働くことになります。激務の中、なこは必死に頑張ります。ある日の仕事は、あるアイドルの誕生日パーティーで、会場は大忙しでした。そこになんと椿の姿がありました。華道の跡取りである椿も、パーティーの参加者だったのです。なこは椿と再会し、住む世界の違いを改めて認識します。この出来事は、なこと椿の関係にさらなる変化をもたらすきっかけとなります。

ウェディングブランドの撮影現場

なこは椿の家で住み込みで働くことを決意し、最初の仕事としてマネージャー代行を務めることになります。その仕事の一環として、ウェディングブランドの撮影現場に同行します。撮影では椿が生け花を担当する予定でしたが、トラブルで新郎役の男性モデルが来られなくなってしまいます。

急遽、椿が新郎役の代役を務めることになります。新婦役は人気女優の都梨華が演じることになっていました。なこは慣れないタキシードの着替えを手伝うことになり、椿との距離が近づきます。この撮影を通じて、なこと椿の関係性がさらに深まっていきます。

都梨華の登場と婚約の真相

撮影現場で、都梨華が椿の婚約者であることが明かされます。

なこはこの事実に驚きますが、椿は梨華に対して冷淡な態度を取ります。実は、この婚約は椿の父親が一方的に決めたものであり、椿本人は結婚する気がないことを明確に伝えます。

梨華はなこに対して強い態度で指導を行い、なこは落ち込んで撮影現場を飛び出してしまいます。椿はなこがいなくなったことに気づくと、慌てて探し回ります。椿のなこに対する特別な感情を示唆するものとなります。

椿の病と看病

ある日、なこに家の中を案内している最中に、椿が高熱で倒れてしまいます。

なこは献身的に椿を看病します。高熱で朦朧とする意識の中で、椿は普段見せない弱気な姿を見せます。なこは看病をしながら、椿のこれまでとは違う一面を見ることになり、彼への感情が徐々に変化していきます。

椿の脆弱な姿を目の当たりにしたなこは、椿に対する新たな感情に気づき始めます。2人の関係性をより深いものへと変化させるきっかけとなります。

五十嵐の登場と椿の嫉妬

椿の家に、アイドルの五十嵐が訪れます。

五十嵐は以前、なこがパーティー会場でケーキを顔面に当ててしまった相手でした。五十嵐はなこに一目惚れしたようで、なこに近づこうとします。椿と五十嵐のマネージャーが話をしている間、なこと五十嵐は2人きりになってしまいます。

五十嵐がなこに迫る中、椿が登場します。椿は明らかに嫉妬の感情を示し、なこに対して今まで見せたことのない表情を見せます。この出来事は、椿のなこに対する感情がただの友情以上のものであることを示唆しています。

梨華との対立

梨華はなこを呼び出し、1週間以内に椿の家での仕事を辞めるよう要求します。

梨華は、椿が京都での仕事をできていないのはなこのせいだと主張します。さらに、椿は「九条の七光り」であるという発言まで出ます。これらの言葉を聞いたなこは、初めて自分の意見をはっきりと述べ、梨華の言葉を取り消すよう要求します。

なこは自分が椿のことを好きなのだと自覚します。梨華はなこの態度に腹を立て、なこの頬を叩こうとしますが、そこに椿が現れ、なこを守ります。

お祭りでの告白

椿はなこをお祭りに誘い、2人で出かけます。お祭りでは、2人でお酒も飲みます。酔った勢いで、なこは椿に「結婚して京都に戻るのか」と尋ねます。これは梨華から聞いた話でした。なこは涙を流しながら、椿のそばにいたいと告白します。椿はなこの気持ちを聞いて、何か決心をするような表情を見せます。なこと椿の関係が新たな段階に入ることを示唆しています。

今後の展望

なこの告白を受けて、椿の決意が明らかになることが予想されます。

椿が自分の気持ちをどのように表現し、なことの関係をどう進展させるかが今後の焦点となるでしょう。また、梨華との婚約問題や、椿の家族との関係性も重要な要素となると考えられます。

なこの仕事や自己成長の過程も引き続き描かれ、椿との関係性がどのように彼女の人生に影響を与えるかも注目点です。

さらに、五十嵐の存在が今後どのような役割を果たすのか、そしてなこと椿の関係にどのような影響を与えるのかも興味深い展開となるでしょう。

見どころ

関西弁イケメン華道家の魅力

この作品の大きな魅力の一つは、九条椿です。彼の関西弁は、読者の心をくすぐる要素になっています。優しさの中にSな一面も覗かせる椿の性格は、多くの読者を虜にしています。特に、なこを助ける場面での「なんかほっとかれへんねん」というセリフは印象的で、椿の魅力が凝縮されています。華道家という伝統的な職業と現代的な魅力を併せ持つ椿のキャラクターは、この作品の大きな見どころだと感じます。

ヒロインの成長ストーリー

野原なこの成長過程は、この作品の大きな見どころです。最初は自己主張ができず、周囲に流されがちだったなこが、椿との出会いを通じて少しずつ変化していく様子が丁寧に描かれています。特に、都梨華との対立場面でなこが初めて強く自己主張するシーンは、読者の心に強く響きます。自分の価値を見出し、周囲の理不尽な扱いに立ち向かう勇気を得ていくなこの姿は、多くの読者に共感と勇気を与えていると思います。

繊細で美しい作画

作画の美しさも、大きな魅力の一つです。特に、キャラクターの表情や仕草が繊細に描かれており、感情の機微が伝わってきます。また、美術館や生け花といった芸術的な要素が背景に取り入れられていることで、全体的に洗練された雰囲気が醸し出されています。椿が生け花を生けるシーンなどは、特に美しく印象的です。この繊細な作画が、ストーリーの感動をより深めていると感じます。

イチゴミルクに込められた意味

椿が常に飲んでいるイチゴミルクは、単なる飲み物以上の意味を持っています。なこが椿を「イチゴミルクさん」と呼んでいたことは、二人の関係の始まりを象徴しています。また、イチゴミルクは椿の優しさや親しみやすさを表現する要素としても機能しています。この作品を通じて、イチゴミルクが二人の関係の進展を象徴する重要なアイテムとなっていることに気づきました。こういった細かい象徴的な要素も、この作品の魅力の一つだと思います。

リアルな職場の人間関係

美術館での人間関係や、なこが直面する理不尽な扱いは、多くの読者の共感を呼んでいます。特に、浅田先輩のような自分の仕事を押し付けてくる同僚の存在は、現実の職場でもよく見られる光景です。こういったリアルな描写が、物語に説得力を持たせています。同時に、なこが徐々にこういった状況に立ち向かっていく過程は、読者に勇気を与えてくれます。職場での人間関係の描写が、単なる恋愛ストーリー以上の深みをこの作品に与えていると感じます。

結論として、この作品は美しい作画と共感できるキャラクター、そしてリアルな人間関係の描写が見事に調和しており、読者の心に深く響く作品となっています。恋愛だけでなく、自己成長や職場での葛藤など、多様なテーマを扱っているこの作品は、幅広い読者に楽しんでいただける魅力的な一冊だと思います。

感想・考察

自己肯定感と成長の物語

自己肯定感の大切さを強く感じました。主人公のなこは、最初は自分に自信がなく、周りに流されがちな性格でした。でも、椿との出会いを通じて少しずつ自分の価値に気づいていく過程が、とても共感できて心に響きます。

なこが都梨華に立ち向かうシーンは、特に印象的でした。自分の気持ちを素直に表現することの大切さを教えてくれているようで、私自身も勇気をもらえた気がします。

職場での理不尽な扱いに悩むなこの姿は、多くの読者の共感を呼んでいるようです。私も似たような経験があるので、なこの成長を見守りながら、自分自身の成長も考えさせられました。

結局のところ、この作品は自己肯定感を高め、自分らしく生きることの大切さを教えてくれる物語なんだと思います。なこの成長を通じて、読者も一緒に成長できる、そんな素敵な作品だと感じました。

理想の恋愛像

なこと椿の関係性に、理想の恋愛像を見出した読者も多いようです。椿は、なこの良いところをしっかり見てくれて、彼女の成長を後押ししてくれる存在です。これって、本当の意味でのパートナーシップだと思いませんか？

特に印象的だったのは、椿が「なんかほっとかれへんねん」と言うシーンです。この言葉には、なこへの純粋な想いが詰まっていて、読んでいてキュンとしました。でも、単にロマンチックなだけじゃなく、相手の成長を願う気持ちも感じられて、大人の恋愛の理想形を見た気がします。

一方で、なこも椿のことをただ頼るだけでなく、自分の力で成長しようとする姿勢が素敵です。お互いを高め合える関係性って、まさに理想の恋愛だと思います。

この作品を通じて、恋愛は相手を思いやり、互いに成長し合えるものだということを改めて感じました。現実の恋愛でも、こんな関係性を目指したいと思えるような、素敵な物語だと感じています。

社会問題への示唆

この作品は、単なるラブストーリーを超えて、現代社会の問題にも切り込んでいると感じました。特に、職場でのパワーハラスメントや、女性が直面する困難について、リアルに描かれています。

なこが美術館で経験する理不尽な扱いは、多くの読者の共感を呼んでいます。これは、現代の職場環境の問題を反映していると言えるでしょう。特に、自己主張が苦手な人が不当な扱いを受けやすい現状は、社会全体で考えるべき問題だと思います。

また、椿との身分差や、都梨華との対立など、女性が社会で直面する様々な困難も描かれています。これらの描写を通じて、ジェンダーの問題や社会的地位による差別など、現代社会の課題が浮き彫りになっています。

作者は、こうした社会問題を物語に織り込むことで、読者に問題意識を持ってもらおうとしているのではないでしょうか。恋愛漫画の枠を超えて、社会への問題提起を行っている点で、この作品の深みを感じました。

結論として、この作品は楽しい恋愛ストーリーでありながら、現代社会の問題にも目を向けさせてくれる、奥の深い作品だと思います。エンターテイメントとしての楽しさと、社会性を兼ね備えた素晴らしい漫画だと感じました。

読者の声

何もかも理想

いつもなんとなくで生きている毎日。
変化のない毎日。利用されたり搾取されたり
自分の感情殺したり。裏での頑張りなんて
ほとんどの人が見てもらえない。
ましてや素敵な人が、なんてなかなかあり得ない。
それを全て満たしてくれる状況になるなんて😍
理想中の理想！あー素敵。
続き気になって仕方ない…うまいこといって欲しい…
ブックライブより引用

なこちゃんが良い子すぎて辛い

全身全霊で守りたくなるような心の綺麗な、なこちゃん。
この子を嫌っていた恋敵までもが今や、彼女にメロメロ。
なこちゃんの存在によって本来の自分を取り戻し、救われて行く椿くんと、そして椿くんに愛され、必要とされることで、自分を卑下することをなくし、存在意義を確立して行くなこちゃん。
本当に素敵なお話。
恋敵たちも、初めはおいおい💢って人たちばかりだったのに、なこちゃんに癒され、現段階で悪役不在にっているところも良き。
ブックライブより引用

面白いよ～！

表紙の画力に惹かれて読んでみました。
絵が凄く綺麗なので、読む前は「正統派なラブストーリーかな～」って思っていたのですが…読んでみたら、確かに正統派なラブストーリーだと思うのですが、随所に笑いあり、ダークあり、勇気ありと、面白いエピソードのてんこ盛り(⋈◍＞◡＜◍)。✧♡
☆５でも足りないくらいだと思いました。
ブックライブより引用