台風後の街を舞台に、不死身の先輩と強い後輩が怪異に立ち向かう連作ホラーコメディ。毎回襲われる先輩と、パワフルに怪異を倒す後輩のコンビが織りなす、ユーモアと恐怖のバランスが絶妙。グロテスクさを抑えつつ、独特の世界観と伏線の回収で読者を引き込む、新感覚のホラー作品。
「不死身のパイセン」はどこで読める?
裏サンデーで連載されました。
1巻完結。
オリジナルは電子のみですが、ページ加筆を行い、完全版として「不死身のパイセン 業」が刊行されました。業は紙でもリリースされています。
以下の方法で読むことができます
- 電子書籍:Kindle、eBookJapan、ブックライブなどで配信中。
多くの電子書籍ストアでは、無料で試し読みできます。 - 紙の書籍:全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。
1巻完結

作品基本情報
タイトル:「不死身のパイセン」
作者:田口翔太郎
ジャンル:
ホラーコメディ
学園もの(女子高生が主人公)
怪異バトル
ターゲット読者層:
主に10代後半から20代前半
性別を問わず楽しめる内容
ホラーとコメディの融合を楽しむ読者
独特な世界観や伏線を好む読者
登場人物
パイセン(先輩)
本作の主人公で、女子高生です。彼女は毎回怪異に遭遇し、恐ろしい目に遭いますが、不思議なことに次の話では何事もなかったかのように復活します。この「不死身」の特性が物語のタイトルの由来となっています。
パイセンは強がりな性格で、危険な状況に直面しても冷静を装おうとします。しかし、その裏には不安や恐怖も隠れています。彼女の行動パターンは、怪異に遭遇し、被害を受け、そして復活するという循環を繰り返します。
鬼龍院(後輩)
パイセンの後輩で、身長2メートルのパワー系女子高生です。
パイセンを守る役割を果たしています。怪異に遭遇した際には、しばしば暴力的な手段でパイセンを助けます。彼女の「暴力は全てを解決する」という信念は、物語の中で繰り返し強調されます。
用語集
怪異
本作品に登場する超自然的な存在を指します。これらの怪異は、突然の台風の後に街に出現し始めます。怪異たちは多様な姿形で描かれ、都市伝説的なものから和風テイストのものまで様々なバリエーションがあります。特に印象的なのは、1話に登場する真っ白い体に異様に大きな顔と口を持つ怪異で、「みつけた みつけた みつけた」と繰り返しながらパイセンを追いかけます。怪異たちは主にパイセンを標的にする傾向があります。
ある真実
物語の後半で明かされる重要な設定を指します。この「真実」の内容は完全には明らかにされていませんが、パイセンの不死身の性質や鬼龍院の正体、そして桐柳の存在と深く関わっていると示唆されています。この真実が明かされることで、それまでの物語の展開が全て繋がり、読者に「あぁ!」と思わせる重要な転換点となります。
あらすじ
突然の台風と怪異の出現
ある日、予報にもない突然の台風が街を襲います。この台風を境に、街には奇妙な出来事が起こり始めます。主人公のパイセンと後輩の鬼龍院が下校中、不気味な怪異に遭遇するんです。真っ白な体に異様に大きな顔と口を持つ怪異が「みつけた みつけた みつけた」と繰り返しながら、パイセンを追いかけてきます。怖すぎ!でも、鬼龍院が暴力で解決してくれるんですよね。この台風と怪異の出現が、物語全体の不気味な雰囲気を作り出しています。
パイセンの不死身伝説
パイセンの不死身ぶりは、物語を通じて繰り返し描かれます。例えば、体が切り刻まれたり、人形になったりと、普通なら即死レベルの被害を受けても、次の話では何事もなかったかのように復活しているんです。この設定が、物語に独特の雰囲気を与えています。
鬼龍院の暴力解決
鬼龍院は、怪異との遭遇時にユニークな方法でパイセンを守ります。例えば、1話の怪異を馬乗りでボコボコにしたり、別の話では怪異とダンスをして遊んだりと、その予測不可能な行動パターンが読者を楽しませます。
現実と幻想の境界線
物語が進むにつれて、現実と幻想の境界線が曖昧になっていきます。パイセンと鬼龍院以外の人物があまり登場しなくなったり、街全体が怪異に包まれていく様子が描かれたりするんです。例えば、普段は学生たちがたむろしている東屋に誰もいなかったり、パイセンが雲になる夢を見たりと、現実離れした描写が増えていきます。これが、物語の不気味さとシュールさを同時に高めているんです。読者は、この世界が本当に現実なのか、それともパイセンの精神世界なのか、考えさせられちゃいますね。
7話での衝撃の真実
物語は7話で大きな転換点を迎えます。ここで「ある真実」が明かされるんです。この真実は、それまでの物語の展開を全て繋げる重要な要素になっています。パイセンの不死身の特性や、鬼龍院の正体、そして現実世界に存在する桐柳という後輩の存在が、全て関連していることが示唆されるんです。例えば、鬼龍院が実は桐柳をモデルにして作られた存在かもしれないとか、パイセンの経験が全て精神世界での出来事だった可能性とか。この真実の明かし方が絶妙で、読者に「あぁ!」と思わせると同時に、新たな謎も生み出しているんです。
結末
物語の結末は、読者の解釈に委ねられる形で終わります。現実と幻想の境界線が完全に曖昧になり、パイセンの運命や物語の真の意味が明確には示されません。最後のシーンは、それまでの展開を全て覆すような衝撃的な描写で締めくくられます。この開かれた結末が、読者の想像力を刺激し、様々な解釈を生み出す余地を残しているんです。物語は完結していますが、その真相については読者一人一人が考察を深めることができる、そんな奥深い作品になっています。
見どころ
ホラーとギャグの絶妙なバランス
この作品の最大の魅力は、ホラーとギャグのバランスが絶妙なところです。怖い展開に身構えていたと思ったら、突如シュールなギャグが挟まれて、思わず笑ってしまいます。例えば、怪異に遭遇して恐怖のあまり逃げ出そうとするパイセンと、それを淡々と暴力で解決する鬼龍院のコンビネーションが面白いです。この予測不可能な展開が、読者を飽きさせない大きな要因になっています。
不気味さと愛らしさが同居する怪異たち
登場する怪異たちのデザインが秀逸です。特に印象的なのは、1話に登場する真っ白な体に異様に大きな顔と口を持つ怪異です。「みつけた みつけた みつけた」と繰り返す姿は不気味そのものですが、どこか愛らしさも感じさせます。この不気味さと愛らしさが同居する怪異のデザインが、作品全体の独特な雰囲気を作り出しています。
パイセンの不死身伝説
パイセンの不死身ぶりは、この作品の大きな見どころの一つです。毎回致命的な被害を受けるのに、次の話ではケロッとしている様子が面白いです。例えば、体が切り刻まれたり、人形になったりと、普通なら即死レベルの被害を受けても平気な姿は、ブラックユーモアの極みとも言えます。この設定が、ホラーとギャグを融合させる重要な役割を果たしています。
鬼龍院の「暴力は全てを解決する」哲学
鬼龍院の「暴力は全てを解決する」という信念とその行動が、作品に独特の味わいを加えています。身長2メートルのパワー系女子高生が、怪異を文字通りボコボコにする様子は、シュールでありながら痛快です。例えば、1話の怪異を馬乗りでボコボコにしたり、別の話では怪異とダンスをして遊んだりと、その予測不可能な行動パターンが読者を楽しませます。
現実と幻想の境界線を曖昧にする巧みな描写
物語が進むにつれて、現実と幻想の境界線が曖昧になっていく描写が秀逸です。普段は学生たちがたむろしている東屋に誰もいなかったり、パイセンが雲になる夢を見たりと、現実離れした描写が増えていきます。これにより、読者は「この世界は本当に現実なのか」「それともパイセンの精神世界なのか」と考えさせられます。この曖昧さが、作品の奥深さを生み出しています。
読者の想像力を刺激する開かれた結末
この作品の結末は、読者の解釈に委ねられる形で終わります。現実と幻想の境界線が完全に曖昧になり、パイセンの運命や物語の真の意味が明確には示されません。この開かれた結末が、読者の想像力を刺激し、様々な解釈を生み出す余地を残しています。作品を読み終わった後も、その真相について考察を深めることができる点が、大きな魅力となっています。
「不死身のパイセン」は、ホラーとギャグのバランス、独特の世界観、そして読者の想像力を刺激する展開により、一度読んだら忘れられない印象を与える作品です。この作品は、単なるエンターテインメントを超えて、読者に深い考察を促す奥深さを持っており、それこそがこのマンガの最大の魅力と言えるでしょう。
不死身のパイセン 業と、通常版の違いについて
「不死身のパイセン」の通常版と「業」版の違いは以下のとおりです。
- 「業」版は2018年12月19日に刊行された電子書籍『不死身のパイセン』にページ加筆を行い、完全版として刊行されたものです。
- 「業」版には、マンガワンで掲載されていた「ちょい足し後日譚4コマ」が全て収録されており、各話の後にきちんと配置されています。
- 通常の電子版1巻にあった巻中おまけ(裏設定)が「業」版では削除されています。
- 「業」版にはエピローグが追加されていますが、一部の読者からは「若干投げ遣り感がある」という意見もあります。
- 内容的には通常版と「業」版で大部分が重複しているため、一部の読者からは「業」版だけを購入すれば十分だったという意見も出ています。
全体として、「業」版は通常版の内容を基に、加筆や再構成が行われた完全版という位置づけですが、一部の追加情報や変更点があることが分かります。読者の評価は概ね高く、ホラーとコメディのバランスや独特の世界観が評価されています。
感想・考察
現実と非現実の境界線を曖昧にする不気味さ
「不死身のパイセン」を読んで、現実と非現実の境界線が曖昧になっていく様子に不気味さを感じました。この作品は、一見単純なホラーギャグ漫画に見えますが, 実はもっと深い意味があるように思います。
この曖昧さは、私たちの認識や現実感覚について問いかけているように感じられます。そう考えると、この作品は単なる怖い話ではなく、現実と幻想の境界線が崩れていく過程を描いているのかもしれません。
結局のところ、この不気味さこそが「不死身のパイセン」の魅力の一つだと思います。読者の想像力を刺激し、様々な解釈を生み出す余地を残しているのです。
ブラックユーモアが生み出す独特の世界観
「不死身のパイセン」の世界観は、ブラックユーモアによって形作られています。このマンガは、恐怖と笑いを絶妙なバランスで融合させており、それが独特の魅力を生み出しています。
なぜブラックユーモアが効果的かというと、恐怖や不安を和らげる役割を果たしているからです。例えば、パイセンが毎回致命的な被害を受けるのに、次の話ではケロッとしている様子は、ある意味で笑えてしまいます。
具体的には、体が切り刻まれたり人形になったりと、普通なら即死レベルの被害を受けても平気な姿が描かれます。これは単なるギャグではなく、生と死の概念を揺さぶるような深い意味を持っているように感じられます。
結局のところ、このブラックユーモアは読者に安心感を与えつつ、同時に不気味さも感じさせる効果があります。そのバランスが絶妙で、「不死身のパイセン」の独特の世界観を作り上げているのです。
読者の想像力を刺激する開かれた結末
キャラクターの成長と変化 物語が進むにつれて、パイセンと鬼龍院の関係性や個々の成長が興味深く描かれています。最初は単純に見えた彼らの行動パターンが、徐々に複雑化していく様子が印象的でした。
特に、7話で明かされる「ある真実」によって、それまでの彼らの言動が新たな意味を持つようになる点が秀逸です。これにより、読者は物語を読み返す度に新しい発見があり、作品の奥深さを感じることができます。
このキャラクターの成長と変化は、「不死身のパイセン」が単なるホラーギャグ漫画以上の深みを持つ作品であることを示しています。読者一人一人が、キャラクターの行動や心理について考察を深めることができる点が、この漫画の大きな魅力の一つだと感じました。

読者の声
概ね良いが、電子版1巻のおまけ内容が削られたのが残念
まず評価すべき点:
・キャラがまぁまぁかわいい、特に1章の先輩
・大半のエピソードはかなり怖く且つ(ギャグ的な意味で)面白い。
・マンガワンで掲載しているちょい足し後日譚4コマが全部載せてある。
・上記4コマは電子版1巻のようにテキトーに配置している(例えば2話の後になぜか1話の後日譚を置くなど)のではなく、ちゃんと各話の後に載せている。
次に悪かった点:
・2章からのキャラデザが変わっていて、可愛さが減った。
作者の田口氏は長らく『裏バイト』の連載をやっておられたので、絵柄の変化はしょうがないかもしれないが、やはり1章の方が良かったなぁというのが素直な気持ち。
・電子版1巻にあった巻中おまけ(裏設定)がなぜか載ってなかった。
内容的に「業」が完全上位になって、電子版1巻が売れなくなるのはマズイとマンガワン編集部が判断したのだろうか。しかし主人公である先輩のフルネームと、後輩鬼龍院の下の名前が明かされないのはどうだろうか。せめて新キャラの恵の姓(或いは名)を明かしてほしかった。
業のエピローグは若干投げ遣り感があったが、恐らく何か考察できる余地がまだまだあると思うので、賛否両論とします。
Amazonより引用
絵の多彩さとあくの強さで一気に読ませる。
某サイトで載っていて即購入。
確かに白石監督が褒める位、パイセンと後輩の関係はコワすぎ!に似ているし何より面白い。
不安要素、不確定要素がありつつ、怖さより展開が面白いので繰り返し読むのに最適。絵柄は確かに途中で変化してますがあまり気になりません。
パイセンに安らぎがあればいいなあ。かなり、ホラー系の漫画を読んできたから怖いというより本当、キャラと展開のうまさですよ。気になるなら買っても損しないです。
Amazonより引用
ギャグよりのホラーの本作の中で、ちゃんとホラーしてる部分がある。
そして遭遇するホラーに対し「救済」があるのが、この作者の真骨頂だと思っています。
パイセンが不死身であったり、鬼龍院の楽観主義や暴力であったり、なによりいつもペアでいることがホラーに対する最大の武器ですね!
このホラーへの作者なりの対抗策は、次作「裏バイト︰逃亡禁止」へも引き継がれており、安心してホラーが楽しめます。
その描き方が絶妙で本作からのファンとなっています。
Amazonより引用
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試し読みの利点:
- 作品の世界観や魅力を事前に体験できます
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作者について
田口 翔太郎
たぐち しょうたろう
日本の漫画家。2020年、小学館「裏サンデー」にて配信の『裏バイト:逃亡禁止』が初の書籍化。
SNSリンク
「不死身のパイセン」まとめ
- 作者:田口翔太郎
- コミックス情報:1巻完結
- 読むには:割引クーポンを使えば、eBookJapanでお得に読める
- 作品の魅力:ホラーとコメディを絶妙に融合させた独特の世界観。台風後の街を舞台に、怪異と遭遇する2人の女子高生の物語
- キャラクター:真面目でストイックな先輩と、パワフルで好戦的な後輩(鬼龍院)のコントラストが魅力的
- テーマ性:恐怖を通じて人間の弱さを描き、リアルと戦う試練としての恐怖の意味を問いかける
- ジャンルの新規性:ホラーコメディという枠を超え、恐怖を肯定的に捉える新しい視点を提示
- 読者の感想:怖さと笑いのバランスが絶妙で、何度も読み返したくなる作品という評価が多い
- 作画の特徴:細かい線による描写が怪異に独特のリアル感を与えている
- ストーリー構成:連作形式で、各エピソードで異なる怪異が登場する
- 伏線の妙:物語全体が伏線の塊のような構造で、最後まで読まないと全体像が把握できない
- 対象読者:ホラーが苦手な人でも楽しめる作品で、幅広い読者層に適している