「天幕のジャードゥーガル」あらすじ・感想 — 13世紀モンゴル、知識で運命を切り開く少女。歴史好きのあなたへ

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天幕のジャードゥーガル
コミック・トライアル作成のイメージ画像

深い知的好奇心を満たしてくれる、骨太な作品に出会いたいと思いませんか?今回ご紹介するのは、トマトスープ先生による「天幕のジャードゥーガル」です。一見可愛らしい絵柄からは想像もつかない、13世紀モンゴル帝国を舞台にした壮大な歴史劇。ペルシア出身の奴隷少女が、その類まれな「知」を武器に、巨大帝国の中枢で繰り広げる復讐と知略の駆け引きは、読む者の心を強く揺さぶります。

この記事では、「天幕のジャードゥーガル」の基本的な情報はもちろん、物語の概要(ネタバレには配慮します)、魅力的な登場人物たち、作品の核心に迫る見どころや考察、そして読者のリアルな感想・評判まで、、多角的に徹底解説。さらに、気になるアニメ化情報やお得な読み方、よくある疑問にお答えするQ&Aもご用意しました。

この一作が持つ、知的でスリリングな魅力の全てをお伝えできれば幸いです。

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作品名:「天幕のジャードゥーガル」
作者:トマトスープ
ステータス:連載中
巻数:5巻
連載:Souffle

以下の方法で読むことができます

  • 電子書籍:KindleeBookJapanブックライブなどで配信中。
    多くの電子書籍ストアでは、無料で試し読みできます。
  • 紙の書籍:全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。
もくじ

「天幕のジャードゥーガル」とは?【作品概要とあらすじ】

まずは基本情報をチェック

本作を手がけるのは、トマトスープ先生。「ダンピアのおいしい冒険」などでも知られ、独特の可愛らしい絵柄で重厚な歴史を描くことに定評があります。本作「天幕のジャードゥーガル」もそのスタイルが存分に発揮され、「このマンガがすごい!2023」オンナ編で第1位に輝くなど、多くの読者と評者を魅了しています。

ジャンルとテーマ解説

13世紀のモンゴル帝国を舞台にした歴史ドラマです。しかし単なる史実の再現ではなく、奴隷となった少女の視点から描かれるヒューマンドラマであり、宮廷内の権力闘争を描く時代劇の側面も色濃く持っています。

中心となるテーマは、「知識を力に変え、過酷な運命に立ち向かう」こと。そして、故郷を奪われた主人公たちの「復讐心」が、帝国という巨大な存在とどう対峙していくのかが描かれます。異なる文化がぶつかり合う様や、複雑な人間関係、権力の非情さも深く掘り下げられています。

歴史の大きな流れの中で翻弄されながらも、自らの意志と才覚で道を切り開こうとする人々の姿に関心のある方、また緻密な心理描写や緊張感のある展開を好む方には、特に心に響く作品ではないでしょうか。

アニメ化情報

テレビアニメ化は、2025年4月14日に正式に発表されました。

アニメーション制作を担当するのは、サイエンスSARUです。「映像研には手を出すな!」や「平家物語」など、独創的で質の高い作品を数多く生み出しているスタジオですので、原作の独特な世界観がどのように表現されるのか、非常に楽しみですね。放送はテレビ朝日系列で予定されています。

アニメ化発表時には、原作イラストを使用した特報PVと、新しいアニメ版ロゴが公開されました。PVでは作品の雰囲気を伝える音楽も印象的でした。原作者のトマトスープ先生も、アニメ化に際して喜びのコメントとお祝いイラストを発表されています。

ただ、現時点(2025年4月24日)では、具体的な放送開始時期や、主人公たちの声を担当するキャスト、監督などの詳細なスタッフについては、まだ発表されていません。

原作が持つ魅力と、実力派スタジオの組み合わせということで、アニメへの期待は非常に高まっています。今後の続報に注目していきたいですね。

物語への入り口 – 作品概要(ネタバレなし)

物語の舞台は13世紀、モンゴル帝国が勢力を拡大する激動の時代。イラン東部の都市トゥースで、ペルシア人の少女シタラは奴隷として学者の家に預けられます。当初は絶望から逃亡を図る彼女でしたが、学者の息子ムハンマドとの出会いを機に「知ること」の重要性に目覚め、知識を深めることに生きがいを見出します。しかし、モンゴル軍の侵攻が平和な日常を破壊。恩ある人々を失い、自身も捕虜としてモンゴルの地へ連行されることに。そこでシタラは、亡き女主人の名「ファーティマ」を名乗り、故郷を奪ったモンゴルへの復讐を胸に誓います。彼女が武器とするのは、学んだ知識と類まれな才覚。巨大な帝国の中枢で、一人の少女の孤独な闘いが始まります。

物語の核心へ 深掘りあらすじ【⚠️ここからネタバレを含みます】

以下の内容は物語の核心に触れるネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。

【ネタバレ注意】深掘りあらすじを見るにはここをタップ

第1部:知への目覚めと絶望 (1巻)

13世紀ペルシア、奴隷の少女シタラは学者の家で「知」の価値を学びます。しかしモンゴル軍の侵攻により全てを失い、捕虜に。トゥース攻略を指揮した皇子トルイの妃ソルコクタニに仕えることになった彼女は、亡き女主人の名「ファーティマ」を名乗り、モンゴルへの復讐を決意。心の支えは奪われた書物、エウクレイデス(ユークリッド)の「原論」でした。

第2部:運命の出会いと共闘 (2巻)

帝国の創始者チンギス・カンが死去し、オゴタイが第二代大ハーンに即位。帝国が揺れる中、ファーティマはその読み書き能力と聡明さを買われ、密偵として他の後宮へ送り込まれます。そこでオゴタイの第六夫人ドレゲネと運命的に出会います。ドレゲネもまた、モンゴルに滅ぼされた部族の出身で、帝国への憎しみを抱いていました。二人は復讐という共通の目的で結びつき、帝国を内側から揺るがすための共闘を誓います。

第3部:宮廷の策謀とトルイの死 (3巻)

ファーティマとドレゲネは、それぞれの知性と立場を利用した策謀を開始。ファーティマは医学知識でオゴタイの第一皇后ボラクチンの信頼を得ます。彼女は、ボラクチンと、かつての主人ソルコクタニ(トルイの妻)の間に不和を生じさせようと画策。一方、オゴタイは統治者としての器量を示しますが、病に倒れます。その身代わりとなる儀式(あるいはボラクチンの陰謀)により、ファーティマの仇でもある有能な皇子トルイが命を落とし、帝国の権力バランスは大きく変動。混乱の中、ファーティマは「原論」を失います。

第4部:渦巻く陰謀と試練 (4巻)

トルイの死後、事態はファーティマの予測を超えて展開。ドレゲネはファーティマの前から姿を消します。ボラクチンはファーティマに「共に帝国を築こう」と持ちかけますが、違和感を覚えたファーティマはこれを拒否。やがて、オゴタイ暗殺未遂(毒殺)の容疑でドレゲネが捕らえられます。これはボラクチンの策略である可能性が高く、ファーティマはドレゲネ救出に奔走。その過程で失った「原論」を取り戻しますが、ボラクチンがなぜその存在を知っていたのか、新たな疑問が生まれます。

第5部:「魔女」の誕生と新たな闘争 (5巻)

ファーティマはドレゲネの救出に成功。再会した二人は、帝国と戦う「魔女(ジャードゥーガル)」となることを改めて誓い合います。彼女たちはボラクチンに関する秘密を使い、形勢を逆転。ドレゲネは第二皇后の地位を得ます。歴史の表舞台ではオゴタイがペルシア総督府を設置するなど帝国支配を拡大していく一方、ファーティマとドレゲネによる水面下での闘争は、より危険で複雑な様相を呈していきます。彼女たちの戦いはまだ始まったばかりです。


登場人物と作品の深掘り【キャラクター&レビュー】

物語を彩る登場人物たち【相関図あり】

天幕のジャードゥーガル 登場人物 相関図
天幕のジャードゥーガル 登場人物 相関図 Souffleより引用

ファーティマ(シタラ)

ファーティマ(シタラ)

本作の主人公。ペルシア出身の元奴隷です。類まれな聡明さと強い意志を持ち、学んだ知識を武器に過酷な運命とモンゴル帝国に立ち向かいます。復讐心を行動力の源とする一面も。

ドレゲネ

ドレゲネ

オゴタイ・ハーンの第六夫人、後に第二皇后となります。自身の部族を滅ぼしたモンゴルに深い遺恨を抱き、ファーティマと出会って帝国への復讐のため秘密裏に共闘。冷静さと行動力を併せ持ちます。

オゴタイ・ハーン

オゴタイ・ハーン

モンゴル帝国第二代大ハーン。チンギス・ハーンの三男です。聡明で現実的な統治者であり、帝国の安定と発展のため、交易の促進など新たな政策も打ち出します。寛容さと冷徹さを併せ持つ人物。

ボラクチン・ハトゥン

ボラクチン・ハトゥン

オゴタイの第一皇后。元はチンギス・ハーンの妃でした。高い政治的手腕と野心を持つ女性で、宮廷内で大きな影響力を持ちます。ファーティマたちの前に立ちはだかり、自身の目的のためには手段を選びません。

トルイ

トルイ

オゴタイの弟であり、チンギス・ハーンの四男です。卓越した軍才を持つ将軍で、ファーティマの故郷を滅ぼした張本人。兄オゴタイには忠実。モンゴルの伝統と軍事力を象徴する存在といえます。

ソルコクタニ・ベキ

画像

トルイの正妃。ファーティマがモンゴルで最初に仕えた人物です。西方の知識に関心を持つ聡明な女性で、歴史上も重要な役割を果たしたとされます。ファーティマにとっては複雑な感情を抱かせる相手。

ムハンマド

ムハンマド

ファーティマ(シタラ)がペルシアで仕えた学者の息子です。シタラに「知」の重要性を教え、彼女の生き方に大きな影響を与えました。モンゴル侵攻後の消息は不明。ファーティマの過去と知性の源泉を象徴します。

私がハマった理由!見どころ&魅力を語らせて!

知識は最強の武器 — 逆境を覆す知略の応酬

本作の最大の魅力の一つは、主人公ファーティマが「知識」をいかに力に変えていくか、その過程のスリリングさにあると感じます。読み書き能力、医学や科学の知識、そして異文化への理解。これらを駆使し、奴隷という最底辺の立場から巨大な帝国の中枢に影響を与えようとする姿には、知的な興奮を覚えずにはいられません。単なる知識の披露ではなく、それをどう状況に合わせて応用し、人心を読み、未来を手繰り寄せるか。その戦略的な思考と駆け引きの描写が実に巧みで、ページをめくる手が止まらなくなるのです。

歴史の熱量を感じる — 13世紀モンゴル帝国のリアルな空気感

13世紀、チンギス・カン亡き後のモンゴル帝国という、歴史の中でも特にドラマチックな時代設定が、本作に深い奥行きを与えています。史実に基づいた出来事や実在の人物を骨格としながらも、記録には残りにくい女性たちの視点や、征服された側の人々の葛藤が丁寧に描かれている点に強く惹かれます。遊牧文化と定住文化の衝突、当時の価値観や社会制度などがリアルに描写されており、読者はまるでその時代の空気の中にいるような感覚を味わえるでしょう。歴史の大きなうねりと、個人の小さな意志が交錯する様に、目が離せません。

見た目に騙されるな — 愛らしい絵柄で描かれる、容赦なき現実

トマトスープ先生の描く、デフォルメされた温かみのあるキャラクターたちは非常に魅力的です。しかし、その愛らしい見た目とは裏腹に、描かれる内容は権力闘争、裏切り、そして時に目を覆いたくなるような残酷な現実。このギャップこそが、本作の持つ忘れがたい個性ではないでしょうか。可愛らしい絵柄が過酷な描写の衝撃を和らげる一方で、かえってその非情さやテーマの重さを際立たせる効果を生んでいます。この独特のバランス感覚が、単なる歴史物ではない、深い余韻を残す作品体験へと繋がっていると感じます。

みんなはどう感じた?リアルな感想・評判をのぞき見!

骨太な展開に夢中!多くの読者を魅了するポイント

読者の感想からは、まず本作の重厚なストーリー展開と、知的好奇心を刺激する内容が高く評価されている様子がうかがえます。「知識を武器にして逆境に立ち向かう」主人公ファーティマ(シタラ)の姿に強く惹きつけられたり、13世紀モンゴル帝国という特異な舞台設定や、そこで繰り広げられる権力闘争、文化の衝突に「面白い」「引き込まれる」といった声が多く寄せられています。

また、魅力的な登場人物たちも、多くの読者を掴んでいるようです。主人公の聡明さや強い意志への共感はもちろん、彼女を支え、あるいは敵対する人物たちの複雑な背景や心情描写も注目されています。「なぜ学ぶのか」といった普遍的なテーマが心に響いた、という感想も見られました。全体として、単なるエンターテイメントに留まらない、奥深い読み応えが支持されていると言えるでしょう。

独特の絵柄は好みが分かれる?読む前に知っておきたいこと

一方で、いくつか好みが分かれる点や、留意しておきたい点も指摘されています。最も多く言及されるのは、作者・トマトスープ先生独特の可愛らしい絵柄と、物語の持つシリアスで時に残酷なテーマとのギャップについてです。この対比を「他にない魅力」「表現が和らぐ」と肯定的に捉える声が多いものの、「違和感がある」「深刻さが伝わりにくい」と感じる方もいらっしゃるようです。

加えて、デフォルメされた絵柄のためか、「登場人物の区別がつきにくい」という意見も少数ながら見られます。歴史的背景や入り組んだ人間関係について「少し難しい」と感じる可能性も指摘されています。これらの点は、本作の個性でもありますが、読み手を選ぶ要素になるかもしれませんね。

【わたしのガチ評価】漫画好き女子が本音レビュー!

天幕のジャードゥーガル
画像
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 知的好奇心を強く刺激される、深遠なテーマ性が魅力的です。
  • 登場人物たちの心理描写が非常に丁寧で、感情移入させられます。
  • 読者を引き込む物語構成の巧みさには目を見張るものがあります。
デメリット
  • 物語の序盤は、世界観や人間関係を掴むまで少し難しく感じるかもしれません。
  • 一部に暴力的な描写が含まれるため、苦手な方は注意が必要です。

特に素晴らしいと感じた点

本作の根底に流れる深遠なテーマ性には、強く知的好奇心を刺激されます。「知識はいかにして力となり得るのか」、あるいは文化や価値観が衝突する様など、史実を背景にしながらも現代に生きる私たちにも通じる普遍的な問いが投げかけられており、読後に深い思索を促されるでしょう。

また、登場人物たちの心理描写の丁寧さも特筆すべき点です。主人公ファーティマが抱える復讐心や葛藤はもちろん、彼女を取り巻くドレゲネ、オゴタイ、ボラクチンといった人物たちも、それぞれの立場や過去からくる複雑な内面が緻密に描かれています。彼らの人間らしい弱さや強さに触れることで、物語への没入感が一層深まります。

そして、読者を引き込む物語構成の巧みさも素晴らしいと感じます。序盤から散りばめられた伏線、予期せぬ展開、そして歴史の大きな流れと個人のドラマが複雑に絡み合いながら進んでいく様は、まさに圧巻。特に、宮廷内で繰り広げられる知略の応酬は緊張感に満ちており、ページをめくる手が止まりませんでした。

留意しておきたい点

一方で、いくつか留意しておきたい点もあります。まず、13世紀モンゴル帝国という、多くの方にとって馴染みの薄い時代と地域が舞台であること、そして多数の登場人物と複雑な権力関係から、物語の序盤はやや難解に感じる方もいらっしゃるかもしれません。世界観や人間関係を把握するまで、少し時間が必要になる可能性があります。

また、当時の過酷な現実を描写する上で避けられない部分ではありますが、戦争や処刑といった暴力的な描写が一部含まれています。直接的で痛ましい表現もあるため、こうした描写が特に苦手な方は、少し心構えをしておくと良いかもしれません。これらは作品のテーマ性とも関わりますが、読み手を選ぶ要素ではあるでしょう。

総合的な評価:★★★★☆ 4.5/5点

いくつかの留意点はあるものの、それを補って余りある知的な刺激と深い感動を与えてくれる、稀有な作品だと評価します。緻密な歴史考証に裏打ちされた世界観、複雑ながらも魅力的な人間ドラマ、そして「知」の力を問う普遍的なテーマ性は、他の作品ではなかなか味わえない深みを持っています。 読み応えのある骨太な作品を求めている方、特に歴史や文化、人間の深層心理に関心のある方には、自信を持って推薦できる一作です。ぜひ一度、この壮大な世界に触れてみてください。


Q&A・用語解説【疑問解決】

物語の理解が深まる キーワード用語集

モンゴル帝国

13世紀にチンギス・カンが建国し、ユーラシア大陸の広範囲を支配した歴史上最大級の帝国。本作の主な舞台です。多様な民族と文化を含んでいました。

チンギス・カン

モンゴル帝国の初代皇帝(大ハーン)。諸部族を統一し、帝国を築き上げました。本作は彼の死後、息子オゴタイの時代から始まります。

ハーン / カアン

モンゴルやトルコ系の遊牧民社会における君主の称号。「ハーン」は王、「カアン」は大ハーン(皇帝)を意味し、オゴタイがカアンを名乗りました。

オルド

モンゴル語で、皇族や有力者の移動式宮廷(住居兼生活拠点)のこと。多くの人々や家財と共に移動する、遊牧民特有の生活様式を反映したものです。後宮としての機能も持ちます。

クリルタイ

モンゴルの有力者が集まって重要事項を決定する会議のこと。特に、ハーン(皇帝)の選出や遠征の決定など、帝国の行く末を左右する重要な役割を果たしました。

ウルス

モンゴル語で、国家や領民、あるいは特定の王族に属する領地や人々を指す言葉。帝国は複数のウルスによって構成されていました。

カラコルム

13世紀半ばのモンゴル帝国の首都。オゴタイ・ハーンによって本格的な都市建設が進められました。帝国の政治・経済の中心地の一つです。

ジャムチ(駅伝制)

モンゴル帝国が整備した駅伝制度。宿駅を設け、人や物資、情報を迅速に伝えるためのシステムで、広大な帝国の統治を支えました。

シャーマニズム

モンゴルで伝統的に信仰されてきた宗教・信仰の形態。自然界の精霊や祖先との交信を重視します。作中でも、トルイの死に関連する儀式などで描かれます。

レビレート婚

夫が亡くなった後、その妻(実母除く)を息子や弟などが娶る(めとる)、モンゴルなどに見られた結婚の慣習。本作ではボラクチンがこれに該当します。

ナイマン / メルキト

モンゴル帝国に征服された中央ユーラシアの遊牧部族。本作の登場人物ドレゲネは、これらの部族のいずれかの出身とされ、モンゴルへの複雑な感情を抱く背景となっています。

トゥース

現在のイラン北東部にあった歴史的な都市。主人公シタラ(ファーティマ)が育ち、学問を身につけた場所。モンゴル軍の侵攻によって破壊されました。

原論(エウクレイデス)

古代ギリシャの数学者エウクレイデス(ユークリッド)が著した幾何学の基礎についての書物。作中ではファーティマが学び、心の支えとする重要な本として登場します。

ジャードゥーガル

ペルシア語で「魔術師」や「魔女」を意味する言葉。本作では、知識や策略を用いて帝国に影響を与えようとするファーティマとドレゲネの在り方を象徴する言葉として使われます。

気になる疑問をスッキリ解決!Q&Aコーナー

アニメ化はいつ放送されますか?

テレビアニメ化は決定していますが、2025年4月24日現在、具体的な放送開始時期はまだ発表されていません。制作はサイエンスSARU、放送はテレビ朝日系列です。今後の続報が待たれますね。

作品は完結していますか?最新刊は何巻ですか?

いいえ、まだ完結しておらず、WEBコミックサイト「Souffle」で連載中です。単行本は2025年4月16日に最新刊となる第5巻が発売されたばかりです(2025年4月24日時点)。

モンゴル帝国や歴史に詳しくなくても楽しめますか?

はい、楽しめると思います。作中で必要な歴史背景や用語は丁寧に説明されていますし、読者レビューでも「歴史の勉強になった」「知らなくても面白い」という声が多く見られます。むしろ、本作をきっかけに歴史への興味が深まるかもしれません。

絵柄は可愛い印象ですが、内容はシリアスですか?

はい、そのギャップが本作の大きな特徴です。可愛らしいデフォルメされた絵柄ですが、描かれているのは13世紀の過酷な時代背景、権力闘争、復讐、そして時に残酷な描写も含まれるシリアスな内容です。その点を理解した上で手に取ることをおすすめします。

登場人物は実在した人がモデルですか?

はい、主人公のファーティマをはじめ、ドレゲネ、オゴタイ、トルイ、ソルコクタニなど、主要な登場人物の多くは歴史上の実在の人物がモデルとなっています。もちろん、物語としての脚色や創作も加えられています。

史実にどの程度忠実ですか?

本作は、チンギス・カンの死、オゴタイの即位、トルイの死といった歴史的な出来事や、実在の人物を物語の骨格としています。そのため、大筋の流れや当時の雰囲気は、史実に基づいたリアリティが感じられると思います。ただし、登場人物の心理描写や具体的な会話、人間関係などは、作者による創作や解釈が多く含まれており、歴史の記録をそのまま再現したものではありません。歴史フィクションとして楽しむのが良いでしょう。

【⚠️ネタバレ注意】ファーティマの復讐は最終的にどうなりますか?

ネタバレ注意:答えを見るにはここをタップ

物語はまだ連載中であり、ファーティマの復讐が最終的にどのような形で決着するのかは、現時点では明確には描かれていません。彼女の当初の個人的な復讐心は、ドレゲネとの共闘や宮廷内の権力闘争に関わる中で、より複雑な形へと変化していく様子が描かれています。

史実におけるファーティマ・ハトゥンは、ドレゲネが権力を握った時代に非常に大きな影響力を持ったものの、最終的には政敵によって処刑されたとされています。作中でこの史実がどう描かれるかは分かりませんが、単純な成功譚ではない可能性は高いと考えられます。

【⚠️ネタバレ注意】ムハンマドとの再会はありますか?

ネタバレ注意:答えを見るにはここをタップ

物語の序盤で、ファーティマ(シタラ)に「知」の重要性を教えたムハンマドですが、モンゴル軍の侵攻後、彼の消息は不明となっています。作中でも、彼が滞在していたニーシャープールがモンゴルに襲撃されたことが語られており、ファーティマは彼との再会を半ば諦めているような描写があります。

現時点(5巻まで)では、ムハンマドが再登場する具体的な描写はありません。彼が生きているのかどうか、今後再会する可能性があるのかは、物語の謎の一つとして残されています。

【⚠️ネタバレ注意】主な死亡キャラを教えて下さい。

ネタバレ注意:答えを見るにはここをタップ

現時点(5巻まで)で、物語の中で死亡が明確に描かれている主要な登場人物は以下の通りです。

  • ファーティマ(シタラの元の女主人): 1巻で、シタラを庇ってモンゴル兵に殺害されます。
  • トルイ: 3巻で、兄オゴタイの病の身代わりとなる儀式(あるいは陰謀)によって命を落とします。これは史実に基づいた展開です。

その他、序盤でシタラと共に捕虜となった奴隷仲間(ズムッルド、アニース)なども亡くなっています。物語はまだ続いているため、今後他のキャラクターの生死が描かれる可能性はあります。

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【注意喚起】漫画を読む際の違法サイト利用について

時折、「天幕のジャードゥーガル raw」といった検索を通じて、非公式なウェブサイトで漫画を閲覧しようとされる方がいらっしゃるようですが、これは非常に危険な行為ですので、絶対におやめください。

いわゆる海賊版サイトや、漫画のrawファイル(未加工データ)を違法にアップロード・ダウンロードする行為は、著作権法に違反します。利用者自身が法的な責任を問われる可能性があるだけでなく、これらのサイトにはウイルスやマルウェアが仕込まれている危険性が極めて高いのが実情です。安易にアクセスすることで、個人情報が盗まれたり、お使いのデバイスが故障したりする深刻な被害に繋がる恐れがあります。

そして何より、このような違法な閲覧は、作品を生み出してくださった作者の方々や、出版に関わる方々の正当な利益を奪い、新しい素晴らしい作品が生まれ続けるための創作活動そのものを脅かす行為に他なりません。作品への愛情や敬意を示すためにも、必ず正規の配信サービスや電子書籍ストアを通じて、安全に作品を楽しまれることを強くお願いいたします。

作者について

トマトスープ

とまとすーぷ

漫画家。歴史漫画を数多く手掛ける。2019年、イースト・プレスのWebメディア「マトグロッソ」にて、実在の探検家、ウィリアム・ダンピアを主人公とした漫画「ダンピアのおいしい冒険」を初連載。「このマンガがすごい!2021」オトコ編で第6位を獲得するなど人気となる。2021年、秋田書店「Souffle(スーフル)にて、「天幕のジャードゥーガル」を連載。同作では「このマンガがすごい!2023」オンナ編の第1位、「マンガ大賞2023」「マンガ大賞2024」で2年連続第5位を獲得。

この深い読書体験を あなたにも

ここまで「天幕のジャードゥーガル」の魅力をお伝えしてきました。本作が特別なのは、単に歴史上の出来事をなぞるのではなく、その激動の時代を生きた人々の息遣い、特に「知」を頼りに運命に抗おうとした女性たちの強い意志を鮮やかに描き出している点にあると思います。歴史という大きな流れの中で、個人の選択がいかに未来を左右しうるのかを、改めて考えさせられます。

読み終えた後には、きっと様々な感情が込み上げてくるでしょう。知的興奮と共に、登場人物たちの葛藤や、時に非情な現実に胸が締め付けられるかもしれません。しかしそれこそが、本作が提供する「深い読書体験」なのだと感じます。歴史の教科書だけでは決して触れることのできない、人間の複雑さや多面性に光を当て、私たちの視野を広げてくれるはずです。

私自身、この作品を通して、どんな困難な状況にあっても、学び続けること、考え抜くことの大切さを再認識させられました。そして、記録された歴史の裏側にある、無数の人々の想いに想像を巡らせることの尊さを感じています。

もしあなたが、ただ面白いだけでなく、何か心に残る、深く考えさせられるような作品を探しているのなら。ぜひご自身の目で、「天幕のジャードゥーガル」が描く世界を体験してみてください。きっと、忘れられない読書体験となることでしょう。

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