幼なじみ4人組が迷い込んだ廃村「贄取塚」。そこは女を死ぬまで犯し、喰らう「顔無し鬼」が住まう呪われた土地だった。オカルトライターの美空は、行方不明になった弟を探して村に足を踏み入れるが、そこで待ち受けていたのは、人間の欲望と狂気が生み出した恐怖の連鎖。贄取塚に隠された千年の呪いの謎に、美空たちは立ち向かっていく。
エロティック・サバイバルホラーの衝撃作。残虐性と官能性が絡み合う独特の世界観、そして呪いの真相へと続く緊迫のストーリーが読者を戦慄の淵へと誘う。贄取塚という閉鎖空間で繰り広げられる極限状況下での人間模様にも注目。
「鬼獄の夜」はどこで読める?
マンガMeeにて連載、コミックス14巻完結。
「鬼獄の夜」は以下の方法で読むことができます
- 電子書籍:Kindle、eBookJapan、ブックライブなどで配信中。
多くの電子書籍ストアでは、無料で試し読みできます。 - 紙の書籍:全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。
14巻完結

作品基本情報
タイトル:「鬼獄の夜」
(きごくのよる)
原作:加藤 キャシー
ジャンル:
エロティック・サバイバルホラー
伝奇ミステリー、ダークファンタジー
官能描写と呪怨要素が融合した独特の世界観
ターゲット読者層:
18歳以上の成人(本作品には性的・暴力的な描写が含まれるため、成人向けとなっています。)
ホラー、伝奇、オカルト要素を好む層
過激な描写に抵抗のない成熟した読者
登場人物
赤坂 美空(あかさか みそら)

25歳のオカルトライターとして活動する女性です。強い霊感の持ち主で、弟の晴馬からのメッセージを受け取り、贄取塚へと向かうことになります。頭の回転が速く、度胸のある性格の持ち主です。
贄取塚での過酷な体験を通じて、灰原良太郎との絆を深めていきます。柴太一との対決や、黄瀬大地の変貌など、数々の困難に立ち向かいながら、物語の中心的な存在として成長していきます。
灰原 良太郎(はいばら りょうたろう)

30歳の榊沼歴史民俗資料館の館長を務める男性です。豊富な民俗学の知識を持ちながら、全裸で甕棺の中で睡眠を取るような変わり者としても知られています。誰に対しても敬語で話す丁寧な性格の持ち主です。
美空との出会いを通じて、贄取塚の謎に立ち向かっていく中で、次第に彼女との絆を深めていきます。理知的な性格を活かしながら、様々な局面で美空をサポートする重要な存在となっています。
柴 太一(しば たいち)

贄取塚の山の地主であり、贄獄神社の神主を務める男性です。10年前に父親を亡くして跡を継ぎ、地元からの信頼も厚い名士として知られています。しかし、その実態は「主様」と呼ぶ顔無し鬼に生贄を捧げ続ける残虐な人物です。
嗜虐的で冷酷な性格の持ち主で、人を痛めつけることに悦びを感じる一面を持っています。顔無し鬼が女性を襲う様子を見ながら自慰行為に耽るなど、性的にも歪んだ傾向を示しています。
黄瀬 大地(きせ だいち)

24歳の榊沼歴史民俗資料館に勤務する男性です。懸垂1000回をこなすほどの並外れた体力の持ち主です。美空への憧れと好意を抱きながらも、それを表に出すことはありません。
柴太一によって体内に蟲を入れられ、人間から鬼へと変貌していく悲劇的な運命を辿ります。人としての意識を保とうと懸命に抵抗しますが、最終的には黒い鬼として美空たちの前に立ちはだかることになります。
柴 エリカ(しば えりか)

贄取塚に暮らす医師で、柴太一の妹です。淫乱な性質を持ち、実の兄である太一とも関係を持っています。人の声真似をする妖怪にも奉仕させるなど、常軌を逸した行動を取ります。
後の展開で、彼女が実は「紫蝶(しちょう)」という本名を持つ存在であり、贄取塚の呪いに深く関わっていることが明らかになっていきます。
立花 牡丹(たちばな ぼたん)

19歳の専門学校生です。青柳鷹介、赤坂晴馬、藤崎茜とは小学校時代からの幼なじみで、特に鷹介とは付き合って1年になります。「おバカ・ドジ・臆病の三重苦」と称されるように、一人では何もできないドジっ子として描かれています。
物語の中で顔無し鬼に襲われた後、柴太一に捕らわれるなど、過酷な体験を重ねていきます。次第に精神状態が不安定になっていく様子が描かれています。
青柳 鷹介(あおやぎ ようすけ)

19歳の大学生です。牡丹の彼氏で、まじめな性格の優等生タイプとして描かれています。ドジっ子な牡丹をフォローし続けた結果、保護欲が強くなっていった青年です。
牡丹を守ることを誓っていましたが、事件の発端となる車の崖下転落事故で行方不明となります。後の展開で、柴家との関わりの中で重要な役割を果たすことになります。
赤坂 晴馬(あかさか はるま)

19歳の会社員です。明るい性格のお調子者で、グループのムードメーカー的な存在として描かれています。牡丹に好意を寄せていますが、彼女が鷹介と付き合っているため、鷹介に好意を持つ茜と互いの気持ちを紛らわすように付き合っています。
物語の序盤で、顔無し鬼から牡丹と茜を守ろうとして命を落とします。死後、霊となって姉の美空の前に現れ、牡丹を救出して欲しいと依頼します。球に対する思考の形成に大きな影響を与えています。
用語集
贄取塚(にえとりづか)
物語の主要な舞台となる廃村です。かつて「贄取塚の顔無し鬼」と呼ばれる鬼が住んでいたという伝承があり、女を死ぬまで犯し、喰らうという恐ろしい噂が残っています。現在は廃村となっていますが、柴家が管理する贄獄神社があります。
顔無し鬼(かおなしおに)
贄取塚に出没する鬼の一体。ミノムシのような毛で覆われた全身に、ウロコに覆われた長くて細い手足が露出しています。頭部には鳥よけのような、目のマークが大きく描かれた布を張り付けており、2本の角があります。男は惨殺し、女は絶命するまで犯したのちに喰らうという特徴を持ちます。音を立てない獲物は見失いやすく、媚薬効果のある体液を持っています。
贄獄神社(にえたけじんじゃ)
贄取塚の山の中腹にある神社です。柴家が代々神主を務めており、鬼の子孫だという伝承があります。柴太一が現在の神主を務めています。
人の声真似をする妖怪
贄取塚に住み着いている謎の妖怪です。頭部には20以上の目があり、全身がガリガリに痩せた姿をしています。人間の声を真似て警告を発することが多く、特に「くるよー」という言葉で顔無し鬼の出現を予告します。死体を喰らう習性があり、体液には媚薬効果があります。
黒い鬼
柴太一によって黄瀬大地が変貌させられた鬼の姿です。筋骨隆々で全身が黒く、頭部には2本の巨大な角と足元まで伸びた長髪を持ちます。顔無し鬼とは異なり目が見え、体内には無数の蟲がひしめいています。人間状態の黄瀬に戻ることも可能です。
狐面
柴太一に仕える白い和服の女たちが着用する面です。壱から伍までの番号が描かれており、それぞれが異なる役割を持っています。特に壱番がリーダー的存在で、女性を顔無し鬼への供物とし、男性は慰み物にした後に処分する役目を担っています。
エリカの血
柴エリカの血液は特殊な力を持ち、これを飲んだ者は鬼化する可能性があります。また治癒効果もあり、柴家の血にのみ反応するという特徴があります。この血は呪いと深く関係しており、物語の重要な要素となっています。
鬼の顎門
贄取塚に存在する重要な場所で、鬼と人間の境界とされる門です。物語終盤での重要な舞台となり、呪いの真相に関わる重要な場所です。
あらすじ
悪夢の始まり – 贄取塚での遭遇
立花牡丹、青柳鷹介、赤坂晴馬、藤崎茜の四人は、山中でバーベキューを楽しんでいました。彼らは小学校からの幼なじみで、現在も親密な関係を保っています。しかし、帰り道で「贄取塚」と呼ばれる場所に迷い込んでしまいます。そこは昔から、人を喰らい、女を死ぬまで犯すという恐ろしい鬼が住んでいるという伝承のある土地でした。
突如として車のフロントガラスに人の声真似をする妖怪が張り付き、車は崖下へと転落。さらに顔無し鬼が現れ、晴馬が殺害されてしまいます。牡丹と茜は顔無し鬼から逃げ惑いますが、茜が捕まって顔無し鬼に犯された後、命を落としてしまいます。生き残った牡丹と鷹介の前に、フードをかぶった謎の男が現れ、牡丹の口に猟銃を突きつけるのでした。平和だった日常が、一瞬にして恐怖の悪夢へと変わってしまう、物語の始まりを象徴する出来事です。
赤坂美空の登場 – 霊感の強い姉の直感
殺された晴馬の姉である赤坂美空は、オカルトライターとして活動する25歳の女性です。彼女は霊感が強く、弟の危機を示す夢を見たことをきっかけに、友人の黄瀬大地と灰原良太郎を誘って贄取塚へと向かいます。
美空たちは贄取塚で顔無し鬼と遭遇し、黄瀬は崖下へ転落してしまいます。さらに黄瀬は柴太一によって体内に蟲を仕込まれ、人外の化物にされてしまうという過酷な運命をたどります。美空は弟がすでに死んでしまっていることを知りながらも、灰原と協力して牡丹と黄瀬を救出し、柴の悪事を暴くことを誓います。この展開で、物語は単なるホラー作品から、より深い人間ドラマへと発展していきます。
柴太一の正体 – 贄獄神社の闇
贄取塚の山の地主であり、贄獄神社の神主を務める柴太一の存在が明らかになります。10年前に父親を亡くして神主の跡を継いだ柴は、地元民からの信頼も厚い名士として知られていました。しかし、その表の顔とは裏腹に、「主様」と信奉する顔無し鬼に生贄を捧げ続ける人殺しの正体を持っていました。
柴は人を痛めつけることに悦びを感じる嗜虐的で冷酷な性格の持ち主で、顔無し鬼が女を喰らう姿を見ながら自慰にふけるなど、性的にも倒錯した面を持っています。妹のエリカとも性的な関係を持ち、人の声真似をする妖怪にも奉仕させるなど、その支配は贄取塚全体に及んでいました。柴太一という存在は、この物語における人間の闇の象徴として描かれています。
牡丹と鷹介の運命 – 愛と狂気の境界
付き合って1年になる牡丹と鷹介は、贄取塚での恐怖体験を共に乗り越えようとします。しかし、柴太一に捕らわれた牡丹は、次第に精神を蝕まれていきます。一方、行方不明となっていた鷹介も、エリカの血によって生かされ続ける存在となっていました。
二人の関係は、贄取塚という異常な空間の中で徐々に歪んでいきます。鷹介は生きるためにエリカの血を必要とし、牡丹はその状況を受け入れざるを得なくなっていきます。最終的に、牡丹は完全に正気を失い、愛する鷹介の首を自らの手で刎ね、その肉を喰らうという狂気の行動に出てしまいます。これは、純粋な愛が極限状況の中で歪められ、狂気へと変貌していく過程を象徴的に表現したエピソードとなっています。
美空と灰原の絆 – 贄取塚からの生還
美空と灰原は、贄取塚での過酷な体験を通じて次第に心を通わせていきます。民俗学の知識が豊富な灰原は、全裸で甕棺の中で睡眠を取るほどの変わり者でありながら、誰に対しても敬語で話す紳士的な一面も持っていました。
二人は互いに惹かれ合いながらも、目の前の危機に立ち向かうことを優先します。しかし、柴太一との対決や、様々な試練を乗り越える中で、二人の絆は深まっていきます。贄取塚からの脱出後、美空は1年5ヶ月もの長い眠りにつきますが、その間も灰原は彼女の看病を続けます。この二人の関係は、極限状況の中でも失われることのない信頼と愛情を表現しています。
顔無し鬼の秘密 – 千年の呪いの真相
物語が進むにつれて、顔無し鬼の正体が明らかになっていきます。それは千年前、司馬陰人という人物が呪いによって変えられた存在でした。顔無し鬼は言葉を話すことはなく、叫び声を上げながら人間を襲い、男は惨殺し、女は絶命するまで犯した後に喰らうという恐ろしい存在でした。
その特徴的な姿は、ミノムシのような毛で覆われた全身に、ウロコに覆われた長くて細い手足が露出し、頭部には鳥よけのような、目のマークが大きく描かれた布を張り付けています。また、頭部には大きな2本の角があり、大きな鉈を武器として使用することもありました。女を喰らった後は手足が逞しく太くなり、筋骨隆々の姿に変貌するという特徴を持っていました。この存在は、人間の欲望と罪が生み出した呪いの具現化として描かれています。
エリカの存在 – 柴家の血の呪い
柴太一の妹として登場するエリカは、医師として贄取塚に暮らしていました。しかし、その正体は紫蝶という名の、千年の時を生きる存在でした。彼女の血には特別な力があり、それは柴家の血にしか反応しないという特徴を持っていました。
エリカは兄である柴太一との歪んだ関係を持ちながらも、その内面には深い孤独と苦悩を抱えていました。彼女の存在は、贄取塚の呪いと柴家の血筋が持つ運命的な結びつきを象徴しています。エリカの血は人を死から救う力を持つ一方で、その代償として受け取る者を永遠の呪縛の中に閉じ込めるという、両義的な性質を持っていました。
恭平の再登場 – 過去との再会
美空の元恋人である茶山恭平が、物語の重要な局面で再び登場します。7年前に美空から捨てられた恭平は、仕事もせずに美空から金をせびってパチンコばかりしていたヒモ男でした。しかし、喧嘩が強くイケメンでセックスにも自信があるという特徴を持つ彼は、美空が病院で目覚めた際に復縁を迫ります。
恭平の再登場は、美空の過去と現在を繋ぐ重要な要素となります。彼は美空の幼なじみでもあり、上京する際についてきた因縁の相手でした。その後の展開で、恭平は美空を救うために重要な役割を果たすことになります。これは、人間の成長と過去との和解というテーマを表現したエピソードとなっています。
狐面の女たち – 柴家の手先たち
贄取塚で柴太一に仕える狐面をかぶった白い和服の女たちが登場します。狐面には壱、弐、参、肆、伍の番号が描かれており、五人で一つの組織を形成していました。壱番がリーダー的な存在で、他の狐面からは「壱お姉様」と呼ばれ、柴エリカからは「キツネちゃん」と総称されていました。
彼女たちの役割は、捕まった女を顔無し鬼への供物とし、男は慰み物にしてから処分することでした。特に壱番は、ゴキブリを操る特殊な能力を持ち、用済みになった男たちを大量のゴキブリを使って消滅させるという恐ろしい手段を持っていました。一方、参番は本名を沙織といい、もともとは借金のかたとして贄取塚に連れ込まれた過去を持っていましたが、後に灰原良太郎に救われたことをきっかけに、美空たちに協力する存在となります。
黒い鬼の出現 – 新たな脅威
柴太一によって黄瀬大地が鬼化させられ、新たな脅威として黒い鬼が出現します。全身が黒く、筋骨隆々とした体格で、頭部には2本の巨大な角と足元まで伸びた長髪を持つその姿は、顔無し鬼とは異なる恐怖を放っていました。特徴的なのは、体内に無数の蟲がひしめいているという点で、鬼化した後も人間状態の黄瀬に戻ることができるという特殊な能力を持っていました。
この黒い鬼の存在は、人為的に作られた怪物という新たな恐怖を物語に付け加えます。それは同時に、人間の科学的介入による自然の摂理への冒涜という要素も含んでいました。黄瀬という人間が鬼へと変貌していく過程は、人間の欲望が生み出す悲劇を象徴的に表現しています。
結末
物語は、贄取塚に隠された千年の呪いの真相が明かされ、すべての謎が解き明かされていきます。美空、灰原、そして生き残った者たちが、最後の決戦に挑む中で、贄取塚の闇と向き合うことになります。しかし、その過程で失われたものも、得られたものもありました。愛と狂気、救済と破滅、人間の業と希望。これらのテーマが交錯する中で、物語は衝撃的な結末を迎えることになります。
見どころ
カワイイ絵柄と残虐性のギャップ
まず驚かされるのは、可愛らしい絵柄と残虐な描写の衝撃的なギャップです。表紙からは想像もつかない過激な展開に、思わず目を奪われてしまいます。しかし、このギャップこそが、作品の恐怖感を一層際立たせているように感じます。
複雑に絡み合う人間関係の妙
登場人物たちの関係性が非常に興味深く描かれています。特に、美空と灰原の関係性や、柴とエリカの歪んだ絆など、単純な善悪では割り切れない人間模様が展開されていきます。そして、その関係性が物語の進行とともに変化していく様子が、とても丁寧に描かれています。
贄取塚という舞台設定の独創性
千年の歴史を持つ贄取塚という舞台設定が秀逸です。現代の技術と古くからの因習が交錯する世界観は、単なるホラー作品を超えた深みを生み出しています。顔無し鬼や人の声真似をする妖怪など、独特な怪異の存在も物語に独特の魅力を加えています。
登場人物たちの心理描写の深さ
特筆すべきは、極限状況下での人間の心理変化が非常に丁寧に描かれている点です。牡丹の精神的崩壊や、柴太一の狂気に至る過程など、キャラクターたちの心の機微が繊細に表現されています。それぞれのキャラクターが持つ闇と光が、物語に奥行きを与えています。
エロティシズムと恐怖の融合
性的描写と恐怖表現が絶妙なバランスで融合されています。単なる猟奇的な描写に終始せず、人間の欲望や執着という深いテーマに踏み込んでいく展開は、読者の心を強く揺さぶります。
結論:読む価値
「鬼獄の夜」は、ホラーやサスペンスの枠を超えて、人間の本質に迫る重厚な物語として仕上がっています。表層的な恐怖や官能描写の奥に潜む、人間の業と救済というテーマが、読者の心に深い余韻を残す作品です。
感想・考察
「愛」が生み出す狂気
この作品で最も衝撃的だったのは、「愛」が引き起こす狂気の描写です。特に、牡丹と鷹介の関係に象徴される純愛が、贄取塚という異常な空間の中で歪んでいく過程は痛々しいほど印象的でした。牡丹が最後に鷹介の首を刎ね、その肉を喰らうという行為は、愛の究極的な形態なのか、それとも完全な狂気なのか。作者は、人間の感情の持つ両極性を鮮やかに描き切っています。
因習と現代の対立
千年もの時を超えて続く贄取塚の呪いと、現代社会との衝突は非常に興味深いテーマです。柴太一という存在は、伝統と狂信、現代の権力と欲望が融合した象徴として描かれています。一見すると恐ろしい怪異の物語に見えて、実は人間社会に潜む闇を浮き彫りにしているところが秀逸だと感じます。
主人公交代という大胆な展開
物語の序盤で主人公が牡丹から美空へと交代する展開は、大きな衝撃でした。普通のホラー作品なら、かわいそうな被害者である牡丹を主人公にし続けるところを、霊感の強い姉である美空を中心に据えたことで、物語はより重層的な展開を見せています。この判断は、作品の奥行きを大きく広げることに成功しています。
結末に込められた救いの可能性
過酷な展開の連続でしたが、最後に美空と灰原が築いた絆には、人間の可能性への希望を感じました。極限状況の中でも失われない信頼関係や愛情の描写は、この作品が単なるダークファンタジーで終わらない深みを持っていることを示しています。ホラー作品でありながら、人間の光の部分もしっかりと描ききった点は高く評価できます。

読者の声
エロはほぼなし
他の方も書いてるようにエロはほぼないです。
キャッチコピーに女を死ぬまで犯す鬼と書いてありますが、17巻まで読んだ時点で鬼が女性を犯してるシーンはありませんでした。
服は剥ぎ取ります。
鬼に死ぬまで犯されると聞かされている女性達は服を破られ死ぬほど怯えますが、犯されることなく殺されます。
殺した後に犯すのか?と思ったら殺した後も犯しません。
死ぬまで犯すというキャッチコピーは一体なんだったのかという感じです。
話は面白いし有りもしないエロで釣る必要はないだろうにと思いました。
ちなみにグロはタップリあります。
死体はぐちゃぐちゃにされるのでそう言う意味では(死体の)陵辱はあると言えますが・・・。
とにかくストーリー目的なら有り。
エロ目的の人はやめとけとしか・・・。
Amazonより引用
何がしたいのか?
1巻で描かれていた鬼が生け贄を犯して食べるという設定は4巻終了時点で殆ど見当たらない。
また、突然1年5カ月経過したり、村から脱出できたり、鷹介の安否が不明だったり、いきなり美空のチャラい元カレが出てきたり、これまでの内容は何だったのか?
最初の鬼(主だったか?)は燃やされてからどうなったか不明だし、誰も言及しない。
キレてた柴さえも次にあったら美空を陵辱することしか頭にない感じになっている。
よくあるエログロホラーと大差無くなり、本作品がどこに向かって何をしたいのか全く分からなくなってきた。
Amazonより引用
そこそこ面白かった ※ネタバレあり
自分はそこそこ面白かったです
だいぶ前に冒頭部分だけ読んだことがありましたがよくあるちょこちょこエロシーンを出してきて引っ張るだけの駄作かな〜と思って読まなかったのですが今回読んでみたらそこそこ面白かったです
ストーリーは最初から全貌が決まってた訳じゃなく後から考えて描いたのかなという感じがしました
(最初の主人公が牡丹達から牡丹たちを助けに行く美空に切り替わるところとか、エリカの正体とか)
一巻はエロシーンが足りないっていう不満が多かったみたいですが後半にいくうちにつれて増えるしこんなもんだと思います
柴のキャラクターが個人的にキモくて嫌いでした
11巻までが本編の内容で後からはそもそもの鬼がつくられた理由に迫って平安時代編になってますが個人的な好みとしてはきっちり鬼との決着を終わらせてから過去編に入るのではなくて途中で過去編に入ってからエンディングでもよかった気がしました
平安時代編では桔梗がなぜそこまで影斗にあんなにメンヘラを起こしていたのかが少し不可解でした
鬼退治で不在がちだったのかもしれませんが会いに来てるわけだし子供もできたら普通ならあそこまで好きなら普通に産むと思いますが。。結局お互いに愛し合っていたのではなく自分しかみえてなかったということなのでしょうか
身につまされる描写でした
途中ギャグ入ってるかとおもうくらい笑える描写もあって面白かったです
作者さんのメッセージが毎巻末にあったのもよかったと思います
まさか作者が女性かとは思わずびっくりです
この作者さんの他の作品も機会があれば読んでみようかと思います
Amazonより引用
よくある質問 (ネタバレあり)
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作者について
加藤 キャシー
かとう きゃしー
日本の漫画家。2018年、集英社「マンガMee」でエロティックホラー漫画「鬼獄の夜」を配信。
作者のSNSリンク
「鬼獄の夜」まとめ
- 連載状況:「マンガMee」で2018年11月から配信、完結。
- 作者:加藤キャシー
- コミックス情報:14巻完結
- 読むには:割引クーポンを使えば、eBookJapanでお得に読める
- 作品の魅力:可愛らしい絵柄と残虐な描写のギャップが特徴的で、贄取塚という独特な舞台設定と千年の歴史を持つ呪いの物語が秀逸です。現代と伝統の衝突という要素が作品に深い奥行きを与えています
- キャラクターの特徴:美空と灰原の絆、柴とエリカの歪んだ関係など、複雑な人間関係が丁寧に描かれています。特に極限状況下での心理変化が繊細に表現されています
- テーマ性:愛と狂気、救済と破滅、人間の業と希望といったテーマが重層的に描かれています
- ジャンル:エロティック・サバイバルホラーという新しいジャンルを確立。成人向けで、特にホラーや伝奇作品を好む読者に向いています
- 読者の感想:エグいしグロいという意見が多いものの、絵柄の可愛らしさと内容のギャップや、人間ドラマとしての深みを評価する声が目立つ