「くじから始まる婚約生活」運命の出会いが変える冷徹な瞳

中世ヨーロッパ風の世界を舞台に、くじ引きで次期公爵の婚約者に選ばれた辺境の男爵令嬢ベルと、愛に興味を持たない無表情な次期公爵アレンの物語。代理の婚約者として始まった2人の関係は、ベルの素直な性格と前向きな態度によって、徐々に本物の愛へと変化していく。

純朴で健気なヒロインと、表情を変えない氷の貴公子。対照的な2人の関係性が織りなすファンタジックなラブストーリー。アレンの冷たい表情が柔らかくなっていく過程や、ベルが周囲の人々の信頼を得ていく様子が、繊細なタッチで描かれる魅力的な作品。

「愛」の意味を知らなかった次期公爵が、くじ引きという運命的な出会いを通じて少しずつ変化していく姿に、思わず応援したくなる。貴族社会を舞台に展開される、甘くて優しいロマンス。

「くじから始まる婚約生活」はどこで読める？

作品基本情報

タイトル：「くじ」から始まる婚約生活～厳正なる抽選の結果、笑わない次期公爵様の婚約者に当選しました～
くじからはじまるこんやくせいかつ げんせいなるちゅうせんのけっかわらわないじきこうしゃくさまのこんやくしゃにとうせんしました

作者：秋風 きのこ

ジャンル：
少女漫画
ファンタジー, シンデレラストーリー
貴族社会、身分差、運命的な出会い

ターゲット読者層：
12歳〜20代前半
女性向け
純愛、貴族社会、ロマンス
ポジティブな展開や心温まる人間関係を好む読者

登場人物

ベル・キャロライン

キャロライン男爵家の令嬢で、18歳。辺境の地パクス領出身の素朴で純真な性格の持ち主です。くじ引きによって突如アレンの婚約者となりますが、前向きな性格で新しい環境にも懸命に適応していきます。料理が得意で、特にお菓子作りを好みます。屋敷の使用人たちからも慕われ、その明るい性格で周囲を和ませる存在です。アレンの冷たい態度にも動じることなく、徐々に彼の心を開いていきます。

アレン・ルーヴェント

シルビア・ルーヴェント公爵の息子で、次期公爵候補。帝国軍最高指揮官を務めています。幼少期に両親から十分な愛情を受けられなかった過去から、他人との関係性を築くことを恐れ、無愛想な性格となっています。婚約者が逃げ出した後、くじ引きでベルを選びますが、彼女の純粋さに次第に心を開いていきます。特に、ベルの笑顔に触れることで、自身も笑顔を見せるようになっていきます。

リュカ・グレーン

アレンの幼なじみで親友です。アレンの性格をよく理解しており、彼の変化を最も近くで見守る人物です。ベルの影響でアレンが変わっていく様子を温かく見守り、時にはからかいながらも、二人の関係を応援しています。

ソフィア

アレンに想いを寄せる令嬢です。当初はベルに対して嫌がらせをしますが、ベルの純粋さに触れることで次第に友好的な関係を築いていきます。後にリュカとの出会いがきっかけで、自身の本当の気持ちに気づいていきます。

ロージー

アレンの元婚約者です。婚約発表の直前に失踪し、現在は花屋として生活しています。ベルと偶然出会い、自分の行動に対して罪悪感を抱きながらも、ベルの優しさに救われる形で和解します。

ノア

ベルの幼なじみで、第一騎士団に配属される青年です。ベルに好意を抱いており、アレンとの間で微妙な関係性を形成します。真摯な性格の持ち主です。

シルビア・ルーヴェント

アレンの父親で現公爵です。アレンとは複雑な親子関係にあり、息子との間に深い溝があります。アレンの婚約に関しても不満げな態度を示しています。

ライアン

アレンの剣術の師匠です。熱血的な性格で、アレンの成長を見守っています。ベルとアレンの関係を温かく見守る人物の一人です。

ミレー

ベルに仕えるメイドです。ベルの良き理解者として、彼女の活動を支援し、時には相談相手となっています。屋敷での生活をサポートする重要な存在です。

用語集

パクス領

ベルの出身地である辺境の領地です。数百年に一度の干ばつの影響で農作物の生育が困難な土地となっています。

ルーヴェント公爵家

アレンの家柄で、帝国内でも有数の名門貴族です。帝国軍最高指揮官の地位も代々継承しています。

第一騎士団

アレンが指揮を執る帝国軍の精鋭部隊です。後にノアもここに配属されることになります。

フルクトス国

物語に登場する国の一つで、ライアンが住んでいる国です。アレンとベルが訪れる重要な場所となっています。

収穫祭

物語中に登場する祭りで、アレンとベルの関係が深まるきっかけとなる重要なイベントです。

あらすじ

突然の婚約者選び

ルーヴェント公爵家の次期当主アレンの婚約発表パーティーは、貴族社会の一大イベントとして注目を集めていました。しかし、婚約発表の前日に婚約者が失踪するという前代未聞の事態が発生します。急場をしのぐため、アレンは当日のパーティーに集まった令嬢たちの招待状の中から1枚をくじ引きで選び、その令嬢を代理の婚約者とすることを決意します。

選ばれたのは、辺境のパクス領から来たベル・キャロラインでした。実は彼女は、父親が私財を投げ打って領民を救った影響で、貴族でありながら庶民的な生活を送っている貧乏貴族でした。美味しい食事に惹かれて社交界デビューを果たしたばかりのベルは、突然の展開に戸惑いながらも、実家の領地支援という条件もあり、婚約を受け入れることになります。

冷たい態度から始まる婚約生活

幼少期から両親との関係に問題を抱え、愛情不足で育ったアレンは、当初ベルに対して冷淡な態度を取ります。婚約者にも全く興味を示さず、体面を取り繕うための存在としか考えていませんでした。一方のベルは、公爵家の婚約者として相応しい教養を身につけようと、お茶会の作法を学んだり、使用人たちと打ち解けながら屋敷での生活に慣れていきます。純朴で素直な性格のベルが、自然体で周囲と接する姿を見るうちに、アレンは次第に彼女に興味を持ち始め、心を開いていくのでした。

お茶会での試練

初めてのお茶会でベルは、アレンに想いを寄せる令嬢ソフィアと出会います。ソフィアはベルの出自や育ちを揶揄する嫌味な言葉を投げかけますが、純真なベルはその意図に全く気付かず、むしろ褒め言葉として受け取って喜んでしまいます。このようなベルの反応に苛立つソフィアでしたが、そこにアレンが突然現れ、ベルを連れ帰ります。この出来事をきっかけに、アレンのベルへの関心は一層深まっていきました。

お祭りでの初デート

アレンとベルはお祭りに出かけることになります。エスコートのために差し出した手を離せなくなったアレンは、そのまま手をつないでベルと町を探索することに。ベルの楽しそうな姿に、普段は笑顔を見せないアレンも自然と表情が柔らかくなっていきます。

途中、迷子になった男の子を見つけたベルは助けようとしますが、その際にアレンとはぐれてしまいます。アレンは初めて他人を探し求める経験をし、幼い頃に母親を呼んでも振り向いてもらえなかった記憶が蘇ります。必死にベルを探し、見つけた時には大きな声で「ベル」と呼びかけ、駆け寄ってきた彼女の姿に心から安堵するのでした。

父親の急病と実家訪問

ある日、ベルは父親が倒れたという知らせを受け取ります。この報せに動揺するベルを見たアレンは、すぐに馬車を手配し、ベルに寄り添うように励ましの言葉をかけます。その後、アレンは仕事を片付けて、自らベルの実家を訪問。実際には父親の病気はギックリ腰という軽症でしたが、ベルの家族の温かさに触れたアレンは、自身の両親との関係を見つめ直すきっかけを得ます。

元婚約者との再会と和解

ベルは花屋で働くロージーと出会います。実はロージーこそがアレンの元婚約者でした。自分の夢を追うために婚約発表パーティーの前日に姿を消したロージーは、ベルとの出会いで自分の行動を振り返ることになります。ベルの優しさに触れたロージーは、自分の行動を反省すると同時に、両親からの愛情にも気付くことができました。この出会いは、ロージーにとって新たな人生の一歩となったのです。

幼なじみの登場と三角関係の始まり

ベルの幼なじみであるノアが、アレンと同じ第一騎士団に配属されることが決まります。ノアはベルに密かな想いを抱いており、「好きな人に会える」と期待に胸を膨らませていました。一方、アレンはノアの存在を知ることで、自分のベルへの感情と向き合うことになります。徐々に深まっていた2人の関係に、新たな試練が訪れようとしていたのです。

嫉妬の炎と素直な告白

アレンはノアへの強い嫉妬を感じ、ベルに「ほかの男の話をしないでほしい」と伝えます。しかし、純粋なベルには最初その意図が理解できませんでした。ベルは後にソフィアとの会話を通じて、それが嫉妬だと気づきます。そして、アレンへの想いを正直に伝えようと決意するのです。この出来事は、2人の関係をより深いものへと発展させるきっかけとなりました。

想いの確認と関係の深まり

ベルはアレンに対する想いを告白し、同時にノアとの関係についても説明します。アレンも自分の気持ちを素直に伝え、お互いの想いが通じ合います。2人は寝室を共にすることを決め、より親密な関係へと進展していきます。かつて冷淡だった次期公爵の表情は、今では柔らかな笑顔を見せるようになりました。

今後の展望

最新話では、アレンとベルの関係が深まる一方で、ノアの想いをめぐる新たな展開が描かれています。今後は、ノアの気持ちにどう向き合っていくのか、また、アレンと両親との確執の解消など、2人で乗り越えていくべき課題が待ち受けています。物語は新たな章へと進んでいくことでしょう。

見どころ

くじ引きから始まる運命の出会い

この作品の最大の見どころは、くじ引きという予想外の出会いから始まる関係性の変化です。もともと美味しい食事目当てで社交界デビューを果たしたベルが、突然次期公爵の婚約者に選ばれるという展開は、読者の興味を一気に引き付けます。

純朴さが武器になるヒロイン

ベルの魅力は、その純朴さにあります。特に、ソフィアからの嫌味を褒め言葉と受け取ってしまうシーンは、彼女の無邪気さを象徴的に表現しています。この天然な性格が、周囲の人々の心を開かせていく様子は、読んでいて思わず微笑んでしまいます。

氷の貴公子の変化

アレンの心の変化は、この作品の重要な見どころの一つです。幼い頃から両親との関係に問題を抱え、他人との関係を築くことを恐れていた彼が、ベルとの出会いを通じて少しずつ表情を見せていく過程は、丁寧に描かれています。

お茶会シーンの緊張感

初めてのお茶会に挑むベルのエピソードは、緊張感と可愛らしさが絶妙なバランスで描かれています。公爵家の婚約者として相応しい教養を身につけようと奮闘する姿は、読者の共感を呼びます。作法を学ぶシーンでは、使用人たちとの温かな交流も描かれ、物語に深みを与えています。

立場を超えた愛の形

貴族社会を舞台に、身分や立場を超えた愛の形が描かれています。辺境の貧乏貴族の令嬢と、次期公爵という異なる環境で育った二人が、互いを理解し合っていく様子は、読者の心を掴んで離しません。

この作品の魅力は、甘さだけでなく、登場人物たちの成長や心の機微が丁寧に描かれている点にあります。特に、アレンの笑顔が増えていく様子は、読者に大きな喜びを与えてくれます。

感想・考察

愛されるヒロインの魅力について

食事目当てで社交界デビューしたベルは、他の貴族令嬢とは一線を画す素直さを持っています。この作品で注目したいのは、ベルの存在が周囲の人々に与える影響の大きさです。使用人たちとも自然に打ち解け、当初は敵対的だったソフィアさえも、最終的には友人になってしまう。そんなベルの人柄は、読んでいて自然と応援したくなってしまいます。

運命の受け入れ方に見る成長物語

「くじ引き」という予期せぬ運命をベルは単なる体面としてではなく、自分の新しい人生として受け入れていきます。特に印象的なのは、アレンから真実を告げられた時の反応です。くじ引きで選ばれたと知っても、それを「運命」として受け止めるベルの強さに、作者の描きたかった本質が垣間見えるように感じます。

孤独と愛情の対比

アレンの両親との確執や、幼い頃からの孤独な生活は、ベルの温かい家族関係と対照的に描かれています。この対比を通じて、人との繋がりの大切さや、愛情の持つ力が自然と伝わってきます。実家を訪れたアレンが、ベルの家族の温かさに触れて自身の家族関係を見つめ直すシーンは、特に印象的でした。

真摯な恋愛描写

このマンガの素晴らしさは、恋愛描写の丁寧さにあります。アレンが徐々にベルを意識し、嫉妬を覚え、そして素直に気持ちを伝えていく過程は、決して急展開ではなく、一つ一つの感情の変化が説得力を持って描かれています。恋愛マンガでありながら、キャラクターの心理描写がしっかりしているのは、この作品の大きな魅力といえるでしょう。

読者の声

お気に入りです

絵がとても好みです！
表紙のカラーの色使いとかもとても好き。
ヒロインの前向きで素直な性格が素敵です。
両親のせいでコミュ症の婚約者がヒロインと接しているうちに
絆されていく過程がキュンキュンします。
決して意地を張ることなく素直な態度も素敵です。
TLとかも読みますが、順序めちゃくちゃなのが多いので
この作品のようなのを読むと心が洗われるようです(o^^o)
Amazonより引用

 主人公達の絆と共に

作者様、巻を読み進める毎に絵がお上手になられていく
とくにヒーローの表情の豊かさの変化は、彼の成長と、彼女との絆の深まりを見事に表現されていて、作者様の画力アップと主人公達が共に成長されている様で……
表情ひとつ、手の動きひとつ
丁寧に愛情を込めて描かれているのだろうなあ
これからどんどん魅力的になっていくであろう、物語と主人公達を楽しみにしております
Amazonより引用

特装版？

カバー裏のまんがが収録されているから特装版…？普通に26話まで収録されています。
番外編とかおまけまんがとかないですよね。見落としてる………？

お話は可愛くて幸せ、安定の良さです。
次の巻も楽しみ！
Amazonより引用

よくある疑問

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作者について

秋風 きのこ

あきかぜ きのこ

漫画家。2022年、「BookLive」ほか各電子書籍サイトにて、ラブコメディ『「くじ」から始まる婚約生活～厳正なる抽選の結果、笑わない次期公爵様の婚約者に当選しました～』を連載。2023年4月、フレックスコミックスより単行本1巻が刊行され、初単行本となった。

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「くじから始まる婚約生活」まとめ

• 「くじから始まる婚約生活」は、B’s-LOG COMICにて連載中。既刊6巻。
• 読むには：割引クーポンを使えば、eBookJapanでお得に読める
• 作者：秋風きのこ
• 関連情報：YouTubeの「【公式】電子書籍ストアBookLive!【ブックライブ】」アカウントでボイスコミック配信中。ベル役を石見舞菜香、アレン役を内田雄馬が担当
• 作品の魅力：中世・近代ヨーロッパ風の世界を舞台に、くじ引きという運命的な出会いから始まる婚約生活を丁寧に描いています。特に登場人物たちの心理描写や関係性の変化が緻密に描かれている点が特徴です
• キャラクター：素直で純朴な性格のヒロイン・ベルと、幼少期からの愛情不足で他人との関係を築くことを恐れている次期公爵・アレンという対照的な二人を中心に、個性豊かな脇役たちが物語を彩ります
• テーマ性：愛情の大切さや、人との繋がりを通じた心の成長がメインテーマとして描かれています
• ジャンル：ファンタジー恋愛作品。貴族社会を舞台にした少女マンガで、特に純粋な恋愛描写を好む読者に向いています
• 読者の感想：ベルの健気な性格やアレンの変化を見守る楽しさ、温かな人間関係の描写に好評の声が多いです
• 今後の展望：ノアを介した三角関係の展開や、アレンと両親との関係修復など、新たな展開が期待されています[受賞歴については情報が見つからなかったため割愛]