「レッドムーダン」ネタバレと結末予想|燕徳妃の最後と四妃の行方

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レッドムーダン
コミック・トライアル作成のイメージ画像

一生懸命がんばっているのに、何もうまくいかない。そんな孤独な夜に、この物語はそっと背中を押してくれます。

泥を啜るような絶望から、知恵ひとつで運命を切り拓いていく武照の姿。それは、理不尽な世界で迷う私たちの「お守り」のような存在です。読者から寄せられた「一度読み始めたら止まらない」という熱い声は、それだけ彼女の幸せを自分のことのように願いたくなる、温かな願いが込められているからかもしれません。

ただ、後宮という場所は、時に目を背けたくなるほど残酷で血生臭い現実を突きつけてきます。最新12巻までのあらすじを整理しながら、彼女がどうやって自分を偽らずに立ち上がったのか。その静かな勇気の軌跡を、一緒に見届けていきましょう。

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もくじ

「レッドムーダン」最新12巻までのあらすじ・ネタバレ

作品名:「レッドムーダン」
漫画:園沙那絵
ステータス:連載中
単行本:既刊12巻(2026年5月現在)
連載媒体:「グランドジャンプ

あらすじ ー 黄金の龍を志した少女が踏み入る蠱毒の壺

7世紀の唐王朝。かつて豊かな材木商の家系に生まれた武照の運命は、父の急死によって暗転します。異母兄たちから冷遇され、泥を啜るような極貧生活を強いられる中、彼女の心の支えは最愛の母の存在だけでした。しかし、その母もまた貧困による病魔には勝てず、武照の必死の看護も虚しく、吐血して息を引き取ってしまいます。

何もできないまま、ただ看取ることしかできなかった衝撃は、幼い武照の中に冷徹な決意を刻み込みました。自死を考えた崖の上で見た「黄金の龍」の幻影。天空へ昇るというその啓示を胸に、武照は残された家族を守る力を手に入れるため、女たちの戦場である後宮へと自ら足を踏み入れたのです。

入宮当初の武照を待っていたのは「才人」という最底辺の地位と、皇帝の寵愛を奪い合う妃たちの嫉妬でした。美しい衣装や豪華な調度品に彩られた後宮の裏側で、権力に翻弄される女官たちの命は、まるで虫けらのように扱われていました。その不条理に打ちのめされながらも、武照は持ち前の知略を武器に、権力の頂点へと駆け上がるための孤独な戦いを開始します。

「ネタバレ」あらすじ ー 親友の毒殺と、燕徳妃の秘密に迫る逆襲

【ネタバレ注意】深掘りあらすじを見るにはここをタップ

楊淑妃の凄惨な洗礼と、最初の一手

後宮での生活は、武照が想像していた華やかな場所とは程遠い、血生臭い現実の連続でした。彼女が最初に目撃したのは、上級妃・楊淑妃による非道な洗礼です。茶をこぼしただけの同郷の女官・珍児が命を奪われ、その遺体が酒壺に漬けられる凄惨な光景。その酒を無理やり飲まされた瞬間、武照は悟ります。ここは情けが命取りになる、食うか食われるかの獣道だと。彼女は誓いを胸に牙を研ぎ始めます。

絹布の品評会で頭角を現す

最初の一手は、嫌がらせで押し付けられた死にかけの蚕を育てることでした。武照は自らの体温で蚕を温め、周囲の嘲笑を跳ね除けて最高級の絹を織り上げます。同室の諮茉莉がこの絹布を盗んで品評会に出すという卑劣な手を打ちますが、武照は鄭賢妃への問答で養蚕の工程を完璧に説明し、茉莉の盗みを暴いて完全勝利を収めました。この一件で内文学館での勉学の権利を獲得し、後宮で頭角を現していきます。

許旦陽の暗殺計画と、寵愛を勝ち取った瞬間

内文学館では首席の才女・許旦陽が武照を妬み、夜の寺での不貞の濡れ衣や、慰労会の最中に頭上へ行灯を落下させる暗殺計画を実行します。しかし行灯は皇帝の頭上に落ちかかり、会場を大火事へと変えてしまいました。武照は冷静に避難誘導を行い、皇帝に水瓶の水をかけて炎から救うという機転で寵愛を勝ち取ります。旦陽は皇帝を危険に晒した罪で牢内にて頸動脈を切られ、極刑に処されました。

親友・玲玉の死と、白石家への冷徹な報復

皇帝の寵愛を得た武照に対し、四妃の一人である燕徳妃が排除を目論み、出世を狙う白石家を駒として使い始めます。最悪の悲劇は、皇帝の子を身籠った親友・玲玉が、好物の桂花糖に仕込まれた毒の樒によって胎児とともに命を落とした事件でした。絶望の底に突き落とされた武照は、月見の宴で自ら毒入りの湯圓を口にする捨て身の罠を仕掛け、白石家の犯行を暴きます。投獄された白石家には玲玉と同じ毒入りの茶を飲ませ、絶望の中で処刑へと追い込みました。

夜伽帳の盗難と、曲水の宴へ向かう決戦の準備

残るは真の黒幕・燕徳妃です。武照は幼馴染の躑仁輝と協力し、燕徳妃の息子・李囂が皇帝の実子ではないという決定的な秘密に迫ります。徐恵・慶鈴とともに夜伽帳を盗み出す決死の作戦を実行しますが、密告により長孫無忌に拘束され、苛烈な拷問を受けることになりました。才人の位を剥奪され、笞杖百叩きと奴婢への降格を言い渡された武照を救ったのは、自ら四妃の地位を退いた鄭賢妃です。鄭賢妃は早々に後宮へ戻り、武照と仁輝とともに「曲水の宴」で燕徳妃を完全失脚させる準備を進めています。最新12巻では、後宮の運命を決する全面対決が目前に迫っています。

さいとうさん
母を救えなかったという後悔が、彼女を後宮へと突き動かしたのですね。燕徳妃の卑劣な罠に対して、武照がどう立ち向かっていくのか期待が高まります。

みさき
今の彼女には、失うことを恐れて震えていた頃の弱さはありません。親友の命を奪った燕徳妃の正体をどう暴き、その冷徹な仮面を剥ぎ取るのか。その鮮やかな逆襲の結末は、ぜひ本編で見届けてください。

ガチ評価・徹底考察

レッドムーダン
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総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 集英社青年誌の枠を超えた大胆な構図が史実の持つ重厚な毒を鮮烈に視覚化しています。
  • どん底から知略だけで盤面を覆す逆転劇が物語の構造として見事に機能しています。
  • 装飾品や衣装の細密な描写が血生臭い権力闘争の中に特異な美しさを宿らせています。
デメリット
  • 幼い容姿と過激な描写のギャップに戸惑う声もありますがそれが後宮の歪さを際立たせています。

「みさきの総評」 ー 泥を啜りながら龍へと化ける、最も残酷で美しい「生存」の記録。
残酷な洗礼を糧に変える少女の瞳が読者の心に刺さりページをめくる手が震えるほどの筆致で描かれる生存競争は歴史ロマンの域を超えた人間劇です。

無垢な少女を「龍」に変えた、生存のための純粋な牙

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「レッドムーダン」© 園沙那絵 / 集英社
(ヤンジャン+ https://ynjn.jp/title/6394 より引用)

「レッドムーダン」を読み進めると、胸の奥がざわつくような、それでいて目が離せない不思議な高揚感に包まれます。それは、私たちが日常で押し殺している「何をしてでも生き残る」という本能を、武照という少女が鮮烈に体現している。その事実に、私たちは無意識のうちに救われているのかもしれません。

物語の舞台となる後宮は、美しい花々が咲き乱れる楽園のように見えて、その実態は一つの椅子を奪い合う、逃げ場のない檻です。園沙那絵先生が描く、時として指先が震えるほど凄惨な描写は、単なる刺激のための演出ではありません。それは、少女が「人間」であることを捨てて「皇帝」へと至るために、どうしても超えなければならなかった壁の高さを示しているのです。

心優しい少女を冷徹な策士に変えたのは、母の死だったのか

多くの読者が「なぜあんなに素直だった子が、冷徹な策を練るようになったのか」と、彼女の変貌に戸惑いと悲しみを感じています。その答えは、彼女が極貧の中で最愛の母を亡くし、社会の底辺で「無力さという名の暴力」に晒されたことにあります。

武照にとっての悪とは、誰かを傷つけるための嗜虐心ではなく、自分と大切な人を二度と踏みにじらせないための「防衛の鎧」です。母を救えなかったという癒えない傷が、彼女を後宮という名の蠱毒の壺へと突き動かし、そこで生き残るために優しさを知略へと置換させたのでしょう。

崖の上で見た「黄金の龍」の幻影は、彼女が自分を肯定するために掴んだ最後の救いだったのかもしれません。私たちが彼女の冷徹な決断にどこか共感してしまうのは、それが絶望の淵で見つけたたった一つの希望の形だと、心のどこかで知っているからに他なりません。

酒壺の洗礼が突きつけた、後宮の「恐怖政治」というロジック

作中で描かれる、女官の遺体を酒壺に漬けるといった常軌を逸した描写に対し、「なぜこれほどまでに残酷なのか」という悲鳴にも似た疑問が寄せられています。このグロテスクな描写の裏には、後宮という特殊な空間において「絶対的な恐怖」こそが最も効率的な統治手段であるという、冷徹なロジックが隠されています。

上級妃たちがこれほどの蛮行に及ぶのは、言葉による教育ではなく、身体的な恐怖を植え付けることで下位の者たちの思考を停止させるためです。武照はこの洗礼を受けた際、恐怖に震えながらも、同時にこの世界の「ルール」を誰よりも早く、そして正確に理解しました。

楊淑妃の苛烈さがやがて自身の没落を招くという皮肉な結末も、この場面と地続きで読み解けます。残酷な描写の一つひとつは、武照が知略という武器を手に取るための、避けては通れない教育としての側面を持っているのです。

燕徳妃の秘密が暴かれる時、武照は本当に「龍」になる

物語の最大の焦点は「燕徳妃の正体と、彼女がどのような末路を辿るのか」という点に集約されています。自分の手を汚さず、影で人を操り、武照の大切な友を奪った燕徳妃は、まさに武照が乗り越えるべき「旧時代の悪」の象徴です。

最新12巻では、彼女の息子・李囂が皇帝の実子ではないという致命的な秘密に、武照と躑仁輝の調査が肉薄しています。鄭賢妃が四妃の地位を投げ打ってまで武照を救い、再び後宮へ戻ってきたのも、この決戦に勝つためです。

読者が燕徳妃の没落を熱望するのは、単なる復讐心からではなく、武照の「生存の正しさ」を証明してほしいという祈りに近い感情があるからです。曲水の宴で燕徳妃が迎えるであろう末路は、武照が後宮のシステムそのものを凌駕し、真の支配者へと近づくための決定的な転換点となるはずです。

登場人物・キャラクター分析と相関図

登場人物相関図

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レッドムーダン 登場人物 相関図

主要キャラクター

武照(ぶしょう)

武照

元は裕福な材木商の娘でしたが、父の死後に異母兄から冷遇され、極貧の中で最愛の母を看取りました。無力な自分に絶望し自死を選ぼうとした崖で「黄金の龍」の幻影を見たことを機に、残された家族を守るため後宮入りを志願します。最底辺の「才人」から知略を武器に這い上がり、後の中国史上唯一の女帝・武則天となる少女です。

李世民 (りせいみん)

皇帝

唐王朝の第2代皇帝で、武技に長けた威厳ある人物です。後宮の醜い権力争いに辟易していましたが、西域遠征から帰還した慰労会での大火事の最中、冷静に消火と避難誘導を行い水瓶の水で炎から救った武照の機転と艶やかなアピールに心を動かされ、彼女を夜伽の相手に指名しました。遠征に出ることが多く、彼の不在期間に後宮の勢力争いが激化するという構図を生み出しています。

李治(りち)/ 稚奴(ちぬ)

稚奴

皇帝の第9子であり晋王の地位にある少年で、虫嫌いの気弱な性格ですが純真な心を持ちます。コオロギ相撲をきっかけに武照と親しくなり、淡い恋心を抱くようになりました。母を早くに亡くした孤独を抱えており、優しく接してくれる武照を強く慕う、次代の皇帝候補です。

燕徳妃(えんとくひ)

燕徳妃

後宮で強大な権威を持つ四妃の一人で、妖艶な美貌の裏に冷徹な野心を秘めた女性です。皇帝不在の隙を狙って権力拡大を画策し、白石家を操って武照の親友・玲玉を毒殺した真の黒幕でもあります。自身の息子が皇帝の実子ではないという致命的な秘密を抱え、武照の前に最大の壁として立ちはだかります。

鄭賢妃(ていけんひ)

鄭賢妃

四妃の一人で、争いを好まない穏やかな性格と深い思慮を併せ持つ女性です。武照の才能をいち早く見抜き、後宮の生き抜き方や夜伽の手ほどきまでを直々に教える、師であり母のような存在になりました。武照を救うため自ら四妃の地位を退く決断を下しますが、燕徳妃を倒すため再び後宮へと戻ります。

脇を固める重要人物たち

徐恵(じょけい)

徐恵

武照と同時期に入宮した才人で、博識かつ冷静沈着な性格を持ちます。黒真珠盗難の濡れ衣を着せられた武照を助けて以来、義姉妹の契りを交わした最大の理解者となりました。武照とともに夜伽帳を盗む作戦に加わるなど、過酷な後宮で互いを支え合う盟友です。

楊淑妃(ようしゅくひ)

楊淑妃

隋の煬帝の娘で四妃の一人を務める、苛烈で残虐な気性の后妃です。誕生日会で粗相した女官・珍児を解体し、その遺体を酒壺に漬けた酒を武照に飲ませる凄惨な洗礼を行いました。残虐性が仇となり、徐々に皇帝の信頼を失い後宮内での立場を弱めていきます。

簫玲玉(しょうれいぎょく)

玲玉

胸が大きくおっとりした、無邪気で心優しい性格の才人です。皇帝の子を身籠ったことで武照たちに守られる存在となりますが、燕徳妃の差し金を受けた白石家により、好物の桂花糖に毒の樒を仕込まれて胎児とともに命を落としました。彼女の死は武照の覚悟を決定づける決定的な転換点となります。

諮茉莉(とうまり)

武照と同室となった才人で、ずる賢く浅はかな性格の持ち主です。武照が織り上げた絹布を盗んで自作と偽る陰湿な嫌がらせを繰り返しますが、品評会で露見して奴婢へ降格しました。その後、武照に拾われて女官として仕えるようになり、忠誠を誓う立場へと変わります。

許旦陽(きょあさひ)

許旦陽

宰相の姪で「美人」の位にあり、内文学館で常に首席を取る才女でした。プライドが高く歪んだエリート意識を持ち、武照に嫉妬して寺での不貞の濡れ衣や行灯落下による暗殺計画を仕掛けます。最後は皇帝を危険に晒した罪が露見し、牢内で頸動脈を切られる極刑に処されました。

白石家(はくせきか)

白石家

女官出身で「美人」の位を得た、出世欲の強い后妃です。燕徳妃の指示を受けて玲玉の桂花糖に毒の樒を仕込み、彼女と胎児を殺害する実行犯となりました。月見の宴で武照が仕掛けた逆転の罠に嵌り、皇帝毒殺未遂と玲玉殺害の罪で投獄され、玲玉と同じ毒で処刑されています。

躑仁輝(てきじんき)

仁輝

武照の幼馴染で、現在は唐軍の府兵として下っ端の職にあります。正義感が強く、再会した武照の依頼を受けて燕徳妃の暗い過去を探るために奔走しました。後宮の外側の協力者として、武照の知略を実行に移す重要な手足となっています。

程慶鈴(ていけいりん)

武照と同時期に入宮した才人で、背が高く男勝りな勝気な性格の女性です。寺での不貞の濡れ衣を着せられた武照を救うため、貞操検査を提案するなど機転を利かせました。武照グループの頼れる仲間として、夜伽帳盗難作戦にも加わっています。

陳春草(ちんしゅんそう)

後宮の裏方で働く女官で、薬屋の娘として育ったため病や毒の知識に長けています。玲玉を死に至らしめた桂花糖に仕込まれた毒の正体が樒であることを見抜き、武照の復讐の決定的な手がかりを提供しました。現在は武照の手足となり、毒物の専門知識でサポートを続けています。

長孫無忌(ちょうそんむき)

皇帝の義兄であり趙国公の地位にある、唐の朝廷の実力者です。皇帝が遠征で不在の間に燕徳妃と結託し、鄭賢妃を失脚させて後宮の権力を掌握しようと暗躍します。夜伽帳を盗んだ武照たちを拘束し、苛烈な拷問を行う冷酷な敵対者として立ちはだかりました。

読者の評価と反響 ー 逃げ場のない檻で見つけた生存の美学

悪意をなぎ倒す「逆転の快感」に共鳴する読者たち

「レッドムーダン」を手に取った読者の多くが、口を揃えて「一度読み始めたら止まらない」と語っています。特に、武照を貶めようとする勢力に対して、彼女が持ち前の知略で鮮やかに報復する展開には「貶めようとしてきた人物がしっかりと制裁されるのも見ていて気持ちが良い」という熱い声が寄せられています。

「自分の知識や人望で高みに上り詰めていく」武照の姿は、現代を生きる読者にとって、理不尽な環境を生き抜くための一つの手本にもなっているようです。あるレビューでは「友達を殺した白石家をただ殺すだけでは足りず苦しんで死ぬように仕向ける」一方で「白石家の亡骸をひっそりと厚く弔う描写」の矛盾が、武則天という人物像への説得力につながっていると評価されています。

「読むのが辛い」という悲鳴が納得へと変わるまで

一方で、物語の序盤に描かれる凄惨な洗礼に対しては「後宮内の出来事はフィクションだと思いたいほど残酷」という、戸惑いに満ちた反応も少なくありません。特に、命が軽んじられる描写の数々や、武照の幼い見た目と過激な展開のギャップに「ちょっと受け入れ難い」と感じる読者も存在します。

しかし、その「痛み」こそが武照の覚悟を際立たせる不可欠な要素であることに、多くの読者が気づき始めています。「武照みたいないい子がどうやって最高の悪女になってくのか楽しみ過ぎる」という声に象徴されるように、読者は彼女の変貌を悲劇としてではなく、生き残るための「進化」として肯定しています。残酷な現実を直視し、それを力に変えていく彼女の瞳に、読者はいつしか自分自身の希望を重ねているのです。

疑問を解消(Q&A)

「レッドムーダン」の扉を開く前に、多くの方が抱く不安や、物語の背景にある事実を整理しました。後宮という閉鎖的な場所のルールを知ることで、武照の行動に込められた本当の意味が見えてくるはずです。

「レッドムーダン」は完結していますか?

最新の情報では、本作は「グランドジャンプ」にて絶賛連載中であり、完結はしていません。

単行本は2026年5月19日に最新12巻が発売されたばかりで、物語は女帝への階段を上る重要な局面に差し掛かっています。集英社の青年誌レーベルらしい重厚なペースで刊行が続いており、現時点では完結時期について公式からのアナウンスはありません。

「レッドムーダン」は史実に基づいた物語なのでしょうか?

7世紀の唐王朝に実在した中国唯一の女帝、武則天の生涯をモデルにした歴史フィクションです。

物語の大きな流れや時代背景は史実に沿っていますが、キャラクターの心理描写や後宮内での事件は園沙那絵先生独自の解釈で描かれています。歴史の知識がなくても、一人の少女が知恵と不屈の精神で成り上がっていくサバイバルドラマとして十分に楽しめます。

「レッドムーダン」の四妃とは何ですか?

後宮で皇后に次ぐ強大な権威を持つ4人の上位の后妃(貴妃・淑妃・徳妃・賢妃)を指します。

作中では楊淑妃・燕徳妃・鄭賢妃の3人が登場し、それぞれが異なる派閥を率いて後宮の支配権を巡る激しい権力闘争を繰り広げています。最底辺の才人から出発した武照にとって、四妃は到達すべき頂であり、同時に乗り越えるべき巨大な壁でもあります。

【⚠️ネタバレ注意】物語の黒幕である燕徳妃の正体は何ですか?

ネタバレ回答を見る(タップして開く)

燕徳妃は四妃の一角として強大な権力を持ち、武照を排除するために白石家を操って卑劣な罠を仕掛けた張本人です。彼女は、武照の親友であった玲玉を毒殺した事件の真の黒幕でもあります。

最新12巻では、彼女の息子・李囂が皇帝の実子ではなく、異国の男との間に生まれた子である可能性が浮上しており、これが彼女の致命的な弱点として武照に握られつつあります。

その冷徹な行動の裏には、自らの地位を脅かす者を葬ってきた過去の犯罪を隠蔽し続けるという、保身のためのどす黒い執念が隠されています。

【⚠️ネタバレ注意】燕徳妃や楊淑妃、徐恵など、后妃たちの最後はどうなりますか?

后妃たちの過酷な末路を見る(タップして開く)

「燕徳妃(えんとくひ)」は、最新12巻において武照と仁輝による執念の調査により、過去の血塗られた秘密が暴かれようとしています。鄭賢妃が四妃の地位を退いて後宮を離れた後、すぐに戻って準備を進めている「曲水の宴」が、彼女を完全失脚させる決戦の舞台となります。

「楊淑妃(ようしゅくひ)」は、入宮直後の武照に凄惨な洗礼を与えた人物ですが、その苛烈すぎる性格と残虐な振る舞いが仇となり、皇帝の信頼を失って後宮内での発言力を徐々に奪われていきます。力で押さえつけてきた周囲からの静かな拒絶によって、孤独な没落を歩むこととなります。

「徐恵(じょけい)」は、武照と固い絆で結ばれた親友であり、夜伽帳を盗む作戦に加わって笞杖の刑に処されかけますが、鄭賢妃の犠牲によって救われます。歴史上では皇帝・李世民の死後にその後を追うように若くして亡くなるという記録が残っており、漫画でも彼女の清廉潔白な心が最後にどこへ向かうのか、注目の焦点になっています。

【⚠️ネタバレ注意】許旦陽はどんな末路を辿りましたか?

ネタバレ回答を見る(タップして開く)

内文学館で首席を取っていた才女の許旦陽は、武照への嫉妬から夜の寺での不貞の濡れ衣を着せ、さらに慰労会の最中に頭上へ巨大な行灯を落とす暗殺計画を実行しました。

しかし行灯は皇帝の頭上に落ちかかって会場を大火事に変えてしまい、武照が機転を利かせて凶器の小刀と実行犯の自白を証拠として突きつけたことで、罪が完全に露見します。

最終的に皇帝を危険に晒した重罪により、牢内で頸動脈を切られて処刑されました。

【⚠️ネタバレ注意】物語の中で命を落とした主要なキャラクターは誰ですか?

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物語の序盤、武照が後宮入りを決意する直接のきっかけとなるのは、極貧の中で吐血して亡くなった「武照の母」です。

入宮直後には、武照が守ろうとした女官「珍児」が、楊淑妃の衣に茶をこぼした罪で命を奪われ、酒壺に漬けられるという惨劇が起きました。

皇帝の子を宿しながらも、燕徳妃と白石家の陰謀により毒入りの桂花糖を口にした親友「玲玉」が、胎児とともに非業の死を遂げています。

玲玉の仇討ちとして武照の策により毒殺の嫌疑をかけられた「白石家」も、玲玉と同じ毒入りの茶を飲まされて処刑されました。慰労会の火事を引き起こした「許旦陽」も、皇帝を危険に晒した罪で極刑に処されています。

さいとうさん
主要なキャラクターたちが次々と命を落とす展開に、後宮の恐ろしさが改めて分かりました。武照がその死を無駄にせず、どう力に変えていくのかに注目して読み進めたいと思います。

みさき
大切な人の死という重すぎる楔が、彼女を女帝へと押し上げる力になります。単行本の表紙に描かれた彼女の強い瞳が、なぜあのような色を宿しているのか、その理由をぜひ物語の冒頭で確かめてみてください。

「レッドムーダン」を一番お得に読む方法・まとめ

理不尽な静寂を切り裂く、あなただけの爪痕

泥の中に咲く牡丹のような武照の生き様は、ただの過去の記録ではありません。

彼女が知恵を絞り、冷徹な決断を下すたびに、私たちの胸には不条理を拒絶する力が静かに宿ります。それは理不尽な現状に立ち向かうための、目には見えない鋭い牙や爪を研ぐような時間になるはずです。園沙那絵先生が描く、瞳に宿る刺すような光は、公式版の美しい画質でこそ私たちの心に深く突き刺さります。読み終えた時、いつもの景色が少しだけ違って見えるような、凛とした強さが指先に残っていることに気づくでしょう。

この物語は、自分の無力さに唇を噛んだ経験のあるすべての人に捧げられるべき聖域です。

誰かの顔色を伺い、声を押し殺して生きる日々に疲れた時、武照が蚕を肌で温めたあの執念を思い出してください。彼女が絶望を生存の糧へと変えた軌跡は、あなたの中にある眠っていた野心を優しく、そして激しく呼び起こします。ページをめくるたび、昨日までの臆病だった自分が、少しずつ誇らしく思えてくるはずです。読み終えた後のあなたは、きっと自分を守るための新しい言葉を手に入れています。

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みさきからの推薦

さいとうさん
「レッドムーダン」、スカッとしました。こういう手触りの作品、他にもあったら読みたいです。
みさき
その気持ち、よく分かります。レッドムーダンに近い読み心地の3作品を選びました。順番にご紹介しますね。
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