聴覚障害のある女子大生・雪と、世界を旅する大学生・逸臣の純愛ストーリー。手話や異文化を通じて互いの世界を広げていく2人の姿を描く。コミュニケーションの壁を乗り越え、お互いを理解し合おうとする姿勢が魅力的。繊細な感情描写と共に成長していく2人の関係性に引き込まれる。
「ゆびさきと恋々」はどこで読める?
コミックDAYSで読めます。
既刊11巻。
以下の方法で読むことができます
- 電子書籍:Kindle、eBookJapan、ブックライブなどで配信中。
多くの電子書籍ストアでは、無料で試し読みできます。 - 紙の書籍:全国の書店で発売中。オンライン書店でも購入可能です。

作品基本情報
タイトル:「ゆびさきと恋々」
ゆびさきとれんれん
森下suu
ジャンル:
青春ラブストーリー
障がい者文学
キャンパスライフ
ターゲット読者層:
10代後半から30代の女性
純愛や成長物語に興味がある読者
多様性や共生社会に関心のある読者
登場人物 相関図

糸瀬 雪(いとせ ゆき)

この物語の主人公である女子大学生です。生まれつき聴覚障がいがあり、補聴器を付けないと全く音が聞こえません。補聴器を付けても、音の方向や種類を判別することは難しい状況です。
雪は、手話がわかる相手とは日本語対応手話でコミュニケーションを取り、そうでない相手とはスマートフォンのメモ機能やメッセージアプリ、筆談で会話をしています。性格は明るく素直で、ピュアな面を持っています。
外見は、ピンク色のロングヘアで小柄な体型をしており、上品でかわいらしいファッションを好みます。そのため、周囲からはリスやオコジョなどの小動物に例えられることがあります。
高校までろう学校に通っていた雪ですが、大学は一般の大学に進学し、新しい環境に挑戦しています。
波岐 逸臣(なぎ いつおみ)

糸瀬雪と同じ大学の国際文化学部に通う2年生の男子学生です。22歳で、銀色の髪を両目が隠れそうなほど前髪を伸ばしたマッシュショートヘアが特徴的です。長身でがっしりとした体型のイケメンで、右手の中指に太陽と月のモチーフのタトゥーを入れています。
逸臣は、大学入学後によくバックパッカーとして海外を旅しており、国際交流サークルに所属しています。異文化全般に関心が高く、英語とドイツ語が堪能です。将来は、海外の山奥にある小さな学校など、外の世界に触れる機会の少ない子供たちのために働きたいという夢を持っています。
性格的には、表情に乏しくマイペースで独特の雰囲気を漂わせているため、一見近寄りがたい印象を与えますが、実際は国内外に多くの友人がいます。恋愛への関心は薄かったのですが、雪との出会いをきっかけに彼女に強く惹かれていきます。
芦沖 桜志(あしおき おうし)

糸瀬雪と同じ大学に通う1年生の男子学生です。雪の幼なじみで、家も近所にあります。桜志は、雪が高校まではろう学校に通っていたため特に仲が良かったわけではありませんでしたが、大学で再び会話を交わすようになります。
性格は心優しいものの、ぶっきらぼうでやや子供っぽい面があり、なかなか素直になれないところがあります。幼い頃から、雪の純粋で他人をすぐ信じてしまう性格を案じており、雪が悪い人間に騙されたり、傷つけられたりしないかと心配しています。
桜志は、雪と会話するために手話を努力して覚え続けています。しかし、これを聴覚障がい者への同情だと勘違いされることを極端に嫌っています。雪に対して棘のある態度で接してしまいがちで、その優しさが雪には伝わっておらず、少々怖がられています。
藤白 りん(ふじしろ りん)

糸瀬雪と同じ大学の商学部に通う2年生の女子学生です。国際交流サークルに所属しており、波岐逸臣とはサークル仲間です。ショートヘアで、大人っぽい雰囲気を漂わせています。
りんは、雪の授業をサポートするパソコンテイカーを担当しており、これがきっかけで雪と友人になりました。明るくさわやかな性格で、雪へのサポートを惜しまない良き理解者です。
恋愛面では、見た目とは違って奥手な一面があり、逸臣のアルバイト先の店主で、逸臣の従兄でもある波岐京弥に思いを寄せています。物語の中で、りんは自分の気持ちに素直になろうと努力する姿が描かれています。
波岐 京弥(なぎ きょうや)

波岐京弥は、バーの店長を務める若い男性で、波岐逸臣の従兄です。刈り上げショートヘアで、甘い顔立ちをしています。性格は穏やかで、落ち着いた雰囲気を漂わせており、仕事柄フレンドリーで好感度が高いです。
京弥は、芸能人をはじめ、他人の恋愛話が好きで、恋愛事には特に世話を焼いてしまう傾向があります。しかし、自らの恋愛はなかなか進展しないタイプです。
あらすじ
電車での運命の出会い
大学1年生の糸瀬雪は、生まれつき聴覚障がいがあります。
ある冬の日、電車の中で外国人に道を聞かれて困っていた雪を、同じ大学の先輩である波岐逸臣が助けます。逸臣は、雪が質問に答えられないことを不思議に思い、声をかけます。この出来事をきっかけに、雪は逸臣に惹かれていきます。その夜、雪は友人の藤白りんと一緒に、逸臣がアルバイトをしているバーを訪れます。そこで逸臣は、世界中を旅することが趣味だと雪に話し、「自分を雪の世界に入れてほしい」と伝えます。この言葉に、雪は戸惑いながらも心を動かされます。
恋の自覚と周囲の反応
雪は逸臣との出会いから、徐々に彼への恋心を自覚していきます。一方で、雪の幼なじみである芦沖桜志は、雪と逸臣が親しくなっていることを知り、警戒心を抱きます。桜志は、雪が他人を疑うことのない純粋な性格であることを心配しており、逸臣に遊ばれているのではないかと考えます。しかし、雪と逸臣の距離は着実に縮まっていきます。ある日、逸臣のアルバイト先のバーで二人が話していると、逸臣と親しげな女性エマが来店します。エマは高校時代から逸臣に思いを寄せており、現在もアプローチを続けていましたが、逸臣はエマの気持ちに応えていませんでした。
手話合宿での心の触れ合い
雪は逸臣、りん、そしてりんの思い人であるバーの店長・波岐京弥の4人で手話合宿を行うことになります。
この合宿を通じて、4人の関係がより深まっていきます。逸臣は雪とのコミュニケーションのために熱心に手話を学び、雪はそんな逸臣の姿に心を動かされます。りんと京弥も、この機会に互いの気持ちを確かめ合い、交際を始めます。合宿中、雪と逸臣は二人きりの時間を過ごす機会を得ます。逸臣は雪への気遣いを見せ、雪もまた逸臣のことをより深く知りたいという気持ちを強めていきます。
この合宿は、4人それぞれの関係性を大きく変化させる重要な転機となります。
逸臣との交際開始
2月下旬、逸臣は雪に「好きになってもいいだろうか」と尋ねます。
雪はうまく言葉にできないまま別れてしまいますが、逸臣がカンボジアに旅行に出かけることを知り、出発前にもう一度会いに行くことを決意します。雪は自分の思いを伝え、二人は交際を開始します。しかし、その直後に桜志から連絡を受けます。桜志は雪の行動を心配し、雪の母親から連絡先を教えてもらっていました。雪は桜志の言葉を受け入れますが、彼の真意がわからず戸惑います。逸臣はカンボジアへ出発しますが、旅行先から雪に頻繁に連絡を取り、二人の絆を深めていきます。
約1ヶ月後、帰国した逸臣は雪に「できるだけ早く紹介したい人がいる」と伝え、親友の心に会いに行くことになります。
同棲の提案と家族の反応
逸臣は雪に同棲を提案します。雪は嬉しさと不安が入り混じった複雑な心境になりますが、逸臣との生活を望む気持ちが強くなります。二人は雪の両親に同棲の許可を求めるため、逸臣が雪の実家を訪問することになります。雪の両親は当初、雪の障がいのことを考えて心配します。特に、雪の兄が以前、恋人と同棲を始めたものの、雪の障がいを知って別れてしまったという過去があったためです。しかし、逸臣は雪の両親とコミュニケーションを取り、雪への真摯な思いを伝えます。逸臣は雪の父親と銭湯に行くなど、積極的に交流を深めていきます。最終的に、雪の両親は逸臣の誠実さに心を動かされ、同棲を許可します。この出来事は、逸臣と雪の関係が新たな段階に進むことを示しています。
桜志の葛藤と成長
雪の幼なじみである桜志は、雪と逸臣の関係が進展していくのを見て、複雑な心境に陥ります。桜志は幼い頃から雪のために手話を学び、ずっと彼女を見守ってきました。しかし、その気持ちをうまく伝えられず、時に意地悪な態度を取ってしまいます。逸臣との対立を経て、桜志は自分の気持ちと向き合うようになります。友人たちの助言もあり、雪に対してより素直に接するよう努力します。ある日、桜志は雪に優しく接する機会を得ますが、雪は半信半疑の様子です。桜志の変化に戸惑いながらも、雪は彼の新しい一面を垣間見ることになります。この過程を通じて、桜志は自分の感情と向き合い、少しずつ成長していきます。
逸臣の過去と秘密
逸臣には、まだ雪に明かしていない過去があります。彼の右手の中指には、太陽と月のモチーフのタトゥーが入っています。このタトゥーの意味は明らかにされていませんが、逸臣の人生において重要な意味を持つことが示唆されています。
また、逸臣は7歳の誕生日に何か重大な出来事があったことを匂わせています。彼がよく海外に行く理由も、この過去と関連している可能性があります。逸臣は雪の両親に会いに行った際、雪のお父さんにタトゥーの意味を打ち明けます。
しかし、その内容はまだ読者には明かされていません。これらの秘密は、逸臣の人物像や行動の背景を形作る重要な要素となっており、今後の物語展開に大きな影響を与える可能性があります。
エマと心の関係の進展
逸臣の友人であるエマと心の関係も、物語の重要な側面を形成しています。エマは高校時代から逸臣に思いを寄せていましたが、逸臣はその気持ちに応えませんでした。一方、心はエマに好意を抱いていましたが、エマの逸臣への思いを知っていたため、自分の気持ちを抑えていました。逸臣と雪が交際を始めたことをきっかけに、心はエマに対して積極的になります。
二人は温泉旅行に行くなど、徐々に距離を縮めていきます。エマはまだ逸臣への気持ちを完全に整理できていませんが、心の誠実さと優しさに心を動かされていきます。この二人の関係の変化は、主人公カップルの物語と並行して進行し、恋愛の多様な形を描き出しています。
雪の成長と自立への道
雪は逸臣との関係を通じて、自分自身の成長と自立を目指すようになります。彼女は逸臣と一緒に海外旅行に行くことを夢見て、アルバイトを始めます。
聴覚障がいがあることから面接はうまくいきませんが、諦めることなく挑戦を続けます。最終的に、友人の助けもあってバイト先が決まります。雪は自分の障がいと向き合いながら、できることを増やしていく決意を固めます。同棲を考える際も、自分の不安や弱さを素直に逸臣に伝えつつ、前向きな姿勢を示します。
雪の両親も、彼女が自立できるよう幼い頃から様々な経験をさせてきました。これらの経験を通じて、雪は自分の人生を自分の力で切り開いていく強さを身につけていきます。
逸臣の将来の夢と雪との約束
逸臣は、将来的に海外の山奥にある小さな学校など、外の世界に触れる機会の少ない子供たちのために働きたいという夢を持っています。
この夢を実現するため、逸臣は大学卒業後、2年間は日本に帰らず海外で活動する予定です。この計画は、雪との関係に大きな影響を与えます。逸臣は雪に同棲を提案する際、この2年間の別れを見据えて、それまでの時間を大切に過ごしたいという思いを伝えます。
雪もまた、逸臣の夢を応援し、2年間の遠距離恋愛を乗り越える覚悟を決めます。二人は互いの将来を考えながら、現在の関係を深めていく決意をします。この約束は、二人の絆の強さと、互いの成長を支え合う関係性を象徴しています。
今後の展望
今後の展開では、逸臣と雪の同棲生活が始まると予想されます。二人の日常生活を通じて、聴覚障がいがある雪とのコミュニケーションの工夫や、互いの理解を深めていく過程が描かれるでしょう。
また、逸臣の過去や7歳の誕生日の出来事、タトゥーの意味など、まだ明かされていない秘密が徐々に明らかになっていく可能性があります。
桜志の雪への想いや、エマと心の関係の進展など、脇役たちの物語も並行して描かれると考えられます。そして、逸臣の卒業と2年間の海外滞在が近づくにつれ、雪との遠距離恋愛がどのように展開していくのか、二人の関係の試練と成長が描かれることが予想されます。
アニメ化情報
2024年1月から3月までTOKYO MXほかにて放送されました。
制作体制
原作は森下suu、監督・絵コンテは村野佑太が担当しました。特筆すべきは、シリーズ構成・脚本・手話監修を米内山陽子が兼任していることです。米内山氏は舞台手話通訳や手話指導の経験を持つ専門家です。
手話表現への取り組み
本作では手話アニメーターとして柳田義明、藤森雅也、宮本雄岐が参加し、手話表現の正確さと美しさを追求しています。
音声と字幕の工夫
テレビアニメ版では、手話での会話内容を音声で描写する場面があります。インターネット配信版では字幕対応を徹底し、通常版と音声字幕版を別個に配信するなど、視聴者の多様なニーズに応えています。
主題歌
オープニングテーマは「雪の音」(Novelbright)、エンディングテーマは「snowspring」(チョーキューメイ)が使用されました。
製作委員会
ゆびさきと恋々製作委員会には、MBS、講談社、NetEase Games、クランチロール、亜細亜堂、TOKYO MX、NBCユニバーサル・エンターテイメントが参加しています。
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見どころ
繊細な表現で描かれる聴覚障害者の恋
「ゆびさきと恋々」の最大の魅力は、聴覚障害のある主人公・雪と、彼女を取り巻く人々の関係性が繊細に描かれている点です。特に、雪と逸臣の恋愛模様は、言葉だけでなく、手話や表情、ジェスチャーなど、さまざまな方法でコミュニケーションを取ろうとする姿が印象的です。
読者の方々も、雪の可愛らしさや逸臣のかっこよさに惹かれているようで、二人の関係性の進展に胸キュンしている様子が伝わってきます。私も、逸臣が雪に向ける優しい眼差しや、雪の素直な反応に何度もキュンキュンしてしまいました。
多様性を受け入れる温かな世界観
この作品では、聴覚障害という設定を通して、多様性を受け入れることの大切さが自然と伝わってきます。逸臣が雪の障害を特別視せず、むしろ彼女の世界に入りたいと積極的に手話を学ぼうとする姿勢が素敵ですね。
また、周囲の人々も雪のことを理解し、サポートしようとする様子が描かれており、読んでいて心が温かくなります。特に、雪の友人のりんが授業のサポートをしてくれる場面や、幼なじみの桜志が手話を覚えて雪とコミュニケーションを取ろうとする姿には感動しました。
繊細な心理描写と成長するキャラクターたち
登場人物たちの心理描写が丁寧で、読んでいて共感できる場面が多いのもこの作品の魅力です。雪が自分の障害に向き合いながら、新しい世界に一歩踏み出そうとする姿や、逸臣が雪との関係を通して自分自身も変化していく様子が、とても自然に描かれています。
特に印象的だったのは、桜志の成長です。最初は雪に対して素直になれず、意地悪な態度を取っていましたが、徐々に自分の気持ちと向き合い、雪に対して優しくなっていく様子が切なくも温かく描かれています。キャラクターたちの成長を見守る楽しさも、この作品の大きな魅力だと感じます。
美しい絵柄と印象的なシーン
森下suuさんの絵柄がとても繊細で美しく、キャラクターの表情や仕草が生き生きと描かれています。特に、雪の表情の豊かさには目を奪われます。聴覚に障害があるからこそ、表情で感情を表現する雪の姿が印象的で、読んでいて思わずうっとりしてしまいます。
また、二人のデートシーンや、手話を交わす場面など、ビジュアル的にも美しいシーンが多く、何度も見返したくなります。特に、藤の花の下でのデートシーンは、絵の美しさと二人の甘い雰囲気が相まって、忘れられない一コマとなっています。
純粋な恋愛ストーリーの魅力
「ゆびさきと恋々」は、障害を乗り越えて育まれる純粋な恋愛ストーリーとしても魅力的です。雪と逸臣の関係性の進展が丁寧に描かれており、二人の恋の行方に読者もハラハラドキドキさせられます。
特に、逸臣が雪に対して「俺を雪の世界に入れて」と言うシーンは、多くの読者の心に残る名シーンだと思います。このような純粋で温かい恋愛描写に、読者の皆さんも心を奪われているようです。私も、この作品を読むたびに、恋愛の素晴らしさと、人と人とのつながりの大切さを感じずにはいられません。
「ゆびさきと恋々」は、障害を持つ人々への理解を深めるきっかけとなるだけでなく、純粋な恋愛ストーリーとしても魅力的で、読む人の心を温かく包み込む素晴らしい作品です。繊細な描写と深みのあるストーリー展開に、きっと多くの人が心を動かされることでしょう。
感想・考察
聴覚障害者の恋愛を描く新しい視点
「ゆびさきと恋々」は、聴覚障害を持つ女子大生の恋愛を描いた作品で、新鮮な視点から障害者の日常を描いています。主人公の雪が逸臣と出会い、恋に落ちていく過程が丁寧に描かれていて、とても印象的でした。
聴覚障害者の視点から世界を見ることで、私たちが当たり前だと思っていることが、実はそうではないということに気づかされます。例えば、雪が電車の中で外国人に話しかけられて困っているシーンは、聴覚障害者が日常的に直面する困難を具体的に示していて、とても印象に残りました。
この作品を通じて、コミュニケーションの多様性や、お互いを理解し合うことの大切さを改めて考えさせられました。聴覚障害者の世界を知ることで、私たちの世界がもっと豊かになる可能性を感じられる素敵な作品だと思います。
繊細な描写で魅せる純粋な恋
雪と逸臣の恋愛模様が、とても繊細に描かれているのも、この作品の魅力の一つです。二人の関係性の変化や、お互いを思う気持ちが、細やかな表情や仕草を通して表現されていて、読んでいてドキドキが止まりませんでした。
特に印象的だったのは、逸臣が雪に「俺を雪の世界に入れて」と言うシーンです。この言葉には、雪の世界を理解したいという逸臣の真摯な気持ちが表れていて、とても感動的でした。また、雪が逸臣の優しさに触れて、少しずつ心を開いていく様子も丁寧に描かれていて、純粋な恋愛の美しさを感じられました。
この作品は、障害の有無に関わらず、人と人とが理解し合い、心を通わせていく過程を描いていて、読んでいると温かい気持ちになれます。恋愛というテーマを通じて、人間関係の本質的な部分に触れているような気がして、とても心に響きました。
登場人物たちの魅力的な個性
「ゆびさきと恋々」に登場するキャラクターたちは、それぞれが魅力的な個性を持っていて、物語をより深みのあるものにしています。
主人公の雪は、聴覚障害を持ちながらも前向きで純粋な性格で、読者の共感を得やすい存在です。逸臣は、世界を旅する自由人でありながら、雪に対して優しく接する姿が印象的です。幼なじみの桜志は、素直になれない態度ながらも雪を想う気持ちが切なく描かれていて、三角関係の緊張感を生み出しています。
また、雪の友人のりんや、逸臣の友人の心など、脇役のキャラクターたちも魅力的で、それぞれの恋愛模様が描かれることで、物語に奥行きを与えています。これらのキャラクターたちの関係性が複雑に絡み合いながら、物語が展開していくのも、この作品の魅力の一つだと感じました。
キャラクターたちの成長や変化も丁寧に描かれていて、読んでいて応援したくなる気持ちになります。それぞれの人物が抱える悩みや葛藤が描かれることで、より現実味のある物語になっていると思います。


読者の声
良作すぎてあらゆる人に読んで欲しい…
本誌で連載が始まってからずっと追っている大好きな作品です。
男の子キャラも女の子キャラもとても素敵なイラストで描かれていて、ストーリーもすごく好きです、読んでいたら心がポカポカします…。
ヒロインの雪ちゃんとても可愛いですね。
幼馴染の男の子もいいキャラしてますね〜〜ニヤニヤします〜〜!
臆病ながらも前向きに進もうとする雪ちゃんの恋、これからどうなっていくのがワクワクしながら見守ろうと思います。
Amazonより引用
最高です
森下先生史上、最高の作品だと思います。ショートケーキケーキのときと絵が変わって、さらにキレイな絵になった気がします。逸臣が本当にいい。キラッキラのTHEマンガな王子様じゃなくて、あーいるわ~こういう人いる~みたいな。つかみどころはないんだけど親近感あるイケメン。雪ちゃんも本当ピュアで可愛い。高校生じゃなくて、大学が舞台っていうのもいいです。あー、8巻も楽しみ~!
Amazonより引用
もう誰も泣かないでほしいと願った11巻
両親への挨拶もいい感じだったしエマと心の二人も順調で新キャラのご兄弟もかっこいいし覚悟を決めた桜志もいいぞかっこいいぞ!と、キャラの皆さんから幸せをいただきながら10巻まで楽しく読ませてもらっていたのですが…11巻はけっこう…かなり、重たかったです。
ソアンがくれた言葉に逸臣が……の場面は心が揺さぶられました。ソアンが動いたり会話したりするシーンは無くて、読者の自分は彼に対する特別な思い入れなんてないはずなのに。
フィリピンの先住民族がどんな状況に置かれているか、ミンダナオ島(と思われる地域)の歴史や情勢について詳しくはないのですが、ソアンという少年を通じて、今まさに過酷な環境のなかで生きている子どもたちのことを思いました。
時刻も季節も異なる場所で逸臣とソアンは共に生きていたこと。繋がっていたこと。互いに母国語ではない、簡易な単語でつづられた英語でのコミュニケーションだからこそ、言葉以上のピュアな心情が表現されていたように思います。ソアンの書く文字が少しつたなくて、時間をかけて一生懸命に書いてくれた文字に見えました。
会うことすら叶わないままだったけれど、手紙だけでも、生きた文字のやり取りってずっと胸に残るものなのだと思います。
“I hope your dream come true.”
「逸臣くんの夢が かないますように」
自分に対して贈られた言葉、一つ一つの文字、もう会えない相手がたしかにそこに生きていて、自分を想ってくれていたのだと実感する。そういった経験があれば特に、逸臣の気持ちが想像できるのではないでしょうか。
あと、またかっこいい人が出てきました。逸臣が香成さんに憧れる気持ち、すごく分かります。陽気で行動力があって、悲しみを取り繕えないところも人間味があって、とても魅力的な人でした。
9巻のグータッチは、この人が由来だったんですね。
11巻の絵は何となく影が強く出ているような気がします。今まで見たことないような表情をする逸臣の場面では特に…。
でも、雪とのシーンではあたたかく優しい光に包まれているように思えて、光と影のコントラストが美しく見えました。逸臣の使命感が揺らぐことはないだろうけれど、ずっと強いままではいられないから、これからも雪の存在が救いになればいいなと思います。
7巻での二人の対話も感動しましたが、ちゃんと話し合い、お互いの価値観を共有し、気持ちを受け止め合う二人がほんとうに素敵だなと思いながら読ませていただいています。
最後、スマホを掲げながらめちゃくちゃ嬉しそうな逸臣がとてもかわいい…! 次巻も楽しみです。
Amazonより引用
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作者について
森下 suu
もりした すう
日本の漫画家グループ。女性。原作担当のマキロと、作画担当のなちやんで構成される。2010年「ザ マーガレット」から『あのて このて』でデビュー。2012年「マーガレット」に『日々蝶々』を初連載。同作は好評を博し、「このマンガがすごい!2014」オンナ編4位にランクインする。2015年には、同誌に『ショートケーキケーキ』の連載を開始した。
作者のSNSリンク
「ゆびさきと恋々」まとめ
- 連載状況:最新話は講談社デザートで連載中
- 作者:森下 suu
- コミックス情報:既刊11巻
- 読むには:割引クーポンを使えば、eBookJapanでお得に読める
- 受賞歴:「このマンガがすごい!2021」オンナ編第9位に選出
- 関連情報:2024年1月テレビアニメ化
- 作品の魅力:聴覚障がいのある女子大生と世界を旅する大学生の純愛ラブストーリー、繊細で美しい絵柄が特徴
- キャラクター:主人公の雪は純粋で可愛らしく、逸臣は優しくカッコいいと読者から人気
- テーマ性:障がいを乗り越えて広がる世界、コミュニケーションの大切さを描く
- ジャンルの新規性:障がい者を主人公とした青春ラブコメディ、幅広い年齢層に支持される
- 読者の感想:キュンキュンする展開や繊細な描写に高評価、登場人物の心情描写が丁寧だと好評
- 今後の展望:主人公カップルの関係性の深まりや、周囲の人物との絡みがさらに描かれると予想される